1:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:35:43.79
ID:YMqcCAV+0
注意事項
・武内Pもの
・武内Pもの
幸子「フンフンフフーン、ボクカワイイ♪」
武内P「輿水さん? ツアーから帰られたのですね」
幸子「お久しぶりですねプロデューサーさん。パーリーピーポーでカワイイボクの姿は見てくれましたか?」
武内P「もちろんです。生は無理でしたが、映像で見させていただきました」
幸子「ハハーン? そうですか、そうですか。見てしまったんですね。これは困ったことになりました」
武内P「何か問題でも?」
幸子「大丈夫ですよ。プロデューサーさんは何も悪くありません。悪いのはこのボク! ああ、カワイイというのは罪なんですね」
武内P「は、はあ」
幸子「他の人なら断固拒否します。ですが元担当でもあるプロデューサーさんが、どうしてもと頭を下げるのならボクだって考えないでもないですよ」
武内P「ええと……何の話でしょうか?」
幸子「とぼけなくってもいいんですよ。ボクとプロデューサーさんの仲じゃないですか。LIVEを見たファンと同じ欲望を抱いているんですよね」
幸子「カワイイボクのおヘソを舐めたいだなんて……欲望にストレートですね♪」
武内P「」
輿水幸子
2:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:36:57.21
ID:YMqcCAV+0
幸子「あの堅物のプロデューサーさんに道を誤らせてしまうだなんて……ああ! ボクのカワイさが憎さ余ってカワイさ百倍!」
武内P「輿水さん……別に、私はそのようなことは考えていませんが」
幸子「え」
武内P「なぜ心底驚いた顔をするのですか?」
武内P(輿水さんの中で私はどんな危険人物だと思われているのでしょうか?)
幸子「おかしいですね……LIVEでファンの人たちは『ヘソ! ヘソが見えてる!』『舐めたい舐めたい!』『ヘソ幸子きゃわわ』と正直引いてしまうぐらいテンションが高かったんですが」
武内P「そ、それはそれは」
幸子「やれやれ。どうやらプロデューサーさんにはまだまだ教育が足りないみたいですね」
武内P「私がそこまでテンションを上がったら、引くどころの話では済まないと思いますが……」
幸子「ええ。引く程度の話じゃ済ませませんよ。おヘソを舐めさせてあげる代わりに……フフ、フフフ」
武内P「輿水さん?」
幸子「おっと、失礼しました。ところで話を戻しますが、こうして会うのは数週間ぶりなわけですね」
武内P「そうなりますが」
幸子「……かわいそうな、プロデューサーさん」
武内P(……今度は半分ぐらいの年齢の子に哀れられました)
幸子「贅沢を知らない者より、一度贅沢を味わってから失った者の方が辛いんです」
幸子「ボクの担当であった時は、毎日のようにカワイイボクと会えるという極上の贅沢を味わっていたのに、担当でなくなってしまい――」
幸子「それでも同じプロダクションですから週に何度か会える機会で何とか耐えしのいでいたところで、今回のツアー」
幸子「いつ禁断症状が出てもおかしくない、たいへん危険な状態だったんですよね」ホロリ
武内P(話の内容に圧倒されていたら、私の体が危険な状態ということになってしまいました……)
幸子「そうですよね……そんな状態でボクのカワイイおヘソを舐めたいだなんて考えたら、その瞬間発狂してしまったかもしれません。防衛本能が働いた結果でしたか」
幸子「けどもう大丈夫です! 今アナタの目の前に、このカワイイカワイイ幸子がいます! ためらう必要なんて無いんです!」
幸子「ボクに会えないという長きに渡る苦しみに耐えたご褒美です! さあ!」
武内P「は、はい」
武内P(さあ、と言われましても。両手を広げて待ち構えている輿水さんに何をすればいいのでしょうか?)
武内P(頭を撫でる? いえ、輿水さんはもう14歳。気軽に頭を撫でていい年齢ではありませんし、両手を広げていることと関係もありません)
武内P(そうか、つまり――ッ!?)
武内P「それでは、失礼します」
幸子「ふぇ? うぇええ!?」
幸子(プ、プロデューサーさんが前かがみになって顔を近づいてきてます! ま、まさかまさか鈍感奥手のあのプロデューサーさんがキキキキキキキスを? そそ、そこまで許す気なんてなかったですしここ廊下ですし昼間ですしムードありませんし、ちゃんと夜に二人っきりの時にボクに一生尽くすと約束してもらった後じゃないと、ああ真剣な顔をしたプロデューサーさんステキすぎて直視できません。ボボ、ボクをこんなに混乱させるだなんて本当にプロデューサーさんはダメダメですね! ボクのファーストキスをこんな不本意な形で無理 矢理奪うんですから、これはもうボクの一生をプロデュースしてもらうしか――)
フワッ
幸子「……………………はい?」
武内P「た、高いたかーい」
3:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:38:24.72
ID:YMqcCAV+0
幸子「…………………………何の、マネですか?」
武内P「……違い、ましたか?」
幸子「……そういえばボク、両手を広げていましたね」
武内P「え、ええ」
幸子「ボクとプロデューサーさんの身長差はおよそ50センチ。高い高いをせがんでいるようにも見えたかもしれませんね」
武内P「は、はい」
幸子「そうですか……ボクが一瞬のうちにあれだけ考えていたのに、プロデューサーさんは親戚の小さい子を見る様な気分だったんですね。ハハ」
武内P(輿水さんの様子がおかしい。慌ててこんなことをしてしまいましたが、多感な少女の頭をなでるより高い高いの方がよっぽどまずいですよね)
幸子「まったく、プロデューサーさんはダメダメですねえ。アハハハハハ」
武内P「は、ハハハ」
幸子「アハハハハハハハハハハハハハハハハッ」
武内P「……こ、輿水さん?」
幸子「幸子キック!」
武内P「ぐほぉ!」
幸子「そしてカワイく着地!」シュタッ
武内P「うっ……輿水さん、お怪我はありませんか?」
幸子「ありますよ! ボクの繊細で華奢な心は傷だらけですよ! 蹴られたのにまずボクがちゃんと着地できたか心配するあたりいつも通りで、ほんわかするやら腹立たしいやら! なんでこういう気遣いはできるのに乙女心はさっぱりなんですかねえ!」
武内P「申し訳ありません……乙女心だけは、どれだけ努力しても理解できず」
幸子「ああもう、今から補修です! 怒ったらお腹が空いたんで一緒に食べに行きますよ! カワイイカワイイこのボクをエスコートできる幸せを噛みしめつつ、ボクを通して乙女心を学びましょう!」
武内P「こ、輿水さん!? 引っ張らないでください」
幸子「フフーン♪ 引っ張られるのが嫌なら引っ張ってください」
スタスタスタ
同僚A「幸子ちゃん……もう担当じゃなくなって一年以上たつのに、相変わらず武内にべったりだな」
同僚B「あれ、大丈夫なんかね?」
同僚A「大丈夫だろ……武内の好みは背が高いスレンダー系のはずだし」
同僚B「もしロリコンで幸子ちゃんにあれだけ懐かれたら即堕ちだもんな」
同僚A「ロリコンじゃ……なかったはずだよな?」
同僚B「え、いやさっきオマエ武内の好み言ったじゃないか」
同僚A「いや、確証のある話じゃないし、それにロリコンじゃないとしても相手があの幸子ちゃんなら……」
美嘉「……」
卯月「……」
4:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:39:13.00
ID:YMqcCAV+0
※ ※ ※
コンコン
武内P「どうぞ」
ガチャ
美嘉「話があるんだけど……今大丈夫?」
武内P「城ヶ崎さん? ええ、大丈夫ですが」
美嘉「んっとね。なんだか今、アンタについて悪い噂が流れてるんだ」
武内P「私についての悪い噂? いったい何でしょう」
美嘉「根も葉もないタチの悪い噂。アンタがロリコンだって」
武内P「私が……!?」
美嘉「アンタがロリコンじゃないなんてこと、元担当のアタシは当然知ってるけどさ。CPには小さな娘もいるし、このままだとまずいんじゃない?」
武内P「そうですね……皆さんからの信用を失い、最悪解雇ということもありえます」
美嘉「こんな噂ウソだって否定してあげるから、そんなに心配しないでよ。声をかければ皆協力してくれるしさ★」
武内P「城ヶ崎さん……ありがとうございます」
美嘉「良いって良いって★」
美嘉「……でもさ。こんな噂が流れたのはアンタにも多少責任があるんじゃない? 年少組と仲良くしすぎたとか」
武内P「そうですね。心当たりがいくつかあります」
美嘉「まあアンタに下心が無いことなんてわかってるけどさ。噂を払拭するためにもこれからは――」
武内P「そうですね。アイドルの皆さんとの接し方を考え直さなけれなりません」
美嘉「そうそう♪ だから――」
武内P「はい」
武内P「未成年の方との接触を控えなければ」
美嘉「………………………なんでさ」
武内P「城ヶ崎さん?」
城ヶ崎美嘉
5:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:40:36.09
ID:YMqcCAV+0
美嘉「え、え~? 年少組……小 学生や中 学生の娘たちとの接触を減らして、十六歳……はギリギリすぎるから、余裕をもって十七歳と接する機会を増やしてロリコンじゃないってアピールするんじゃないの?」
武内P「いえ。私の年齢だと、相手が中 学生でも高校生でも歳の差がありすぎてどちらにしろロリコンだと思われます」
美嘉「……いや、ロリコンじゃないから。アンタぐらいの歳でJKが好きなのはごくごく一般的だから。何の問題も無いから」
武内P「じょ、城ヶ崎さん?」
美嘉「こ、このままアンタがロリコンだと思われてたら、特に莉嘉やみりあちゃんに迷惑かかるよね? こここ、ここはアタシが一肌脱いで――」
ガチャ、バタン
幸子「フフーン♪ 噂を聞きつけてカワイく参上……って、美嘉さんも来てたんですか」
美嘉「幸子ちゃん!? え、噂ってもしかして……」
幸子「ああ、美嘉さんも知っているんですね。ボクのプロデューサーさんにロリコンだという根も葉もないレッテルをはられていることを」
武内P「輿水さんの耳にまで入っているのですか……」
幸子「ああ、そんなに頭を抱える必要はありませんよ。噂を聞いた瞬間、ボクとしたことがついカッとなってしまいましてね。くだらない噂は否定して、ちゃんと正しい情報に直しておきましたから」
武内P「本当ですか!? 輿水さん、何とお礼を言っていいか……」
幸子「フフーン♪ まあボクのプロデューサーさんをバカにするのはボクをバカにするのも同然ですし。まあお礼にボクのことをカワイがって――」
美嘉「――ストップ。正しい情報に直したって言ったけど……どんな風に直したの?」
幸子「へ? そんなの決まっているじゃないですか」
幸子「プロデューサーさんはロリコンだからボクを大好きなわけじゃなく、ボクがカワイすぎるから大好きなんですって」
武内P「」
6:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:45:10.44
ID:YMqcCAV+0
幸子「まったく! あれじゃあボクが五年十年と歳をとったら、プロデューサーさんがボクへの興味を失うみたいじゃないですか」
美嘉「うわあ……火に油を注いでどうすんのよ」
幸子「皆納得してくれましたよ? 『せ、せやな』『お、おう』『わかる……わ!』って」
美嘉「わかるんだ……」
武内P「あの……輿水さん。誤解があるかもしれないので、いくつか確認したいのですがよろしいでしょうか?」
幸子「ええ、構いませんよ。カワイイ上に寛大なボク! ああ、自分が恐ろしい」
武内P「その……私は輿水さんはたいへん愛らしく、魅力的なアイドルだと思っています」
幸子「ですよねですよね♪」
美嘉「ちょっと……もう少しストレートな言い方しないとこの娘には伝わんないわよ」ヒソヒソ
武内P「んんっ。しかし私の輿水さんへの好意は、プロデューサーや一人のファンとしてのものです」
幸子「………………………へ?」
武内P「ですからその……私が輿水さんのことを大好きだという形に噂を訂正したのは、語弊があるといいますか」
幸子「……ウソ、ですよね?」
武内P「……輿水さん?」
幸子「プロデューサーさんは、ボクのプロデューサーさんですよね? 担当でなくなったなんてこと関係無しに、ボクのプロデューサーさんですよね? 五年後も十年後も、ボクが何歳になってもボクに夢中ですよね?」
幸子「あ、そうかわかりました♪ まったくいけない人ですねえ。そんなこと言ってボクが困った姿を見て楽しむんですか。やれやれ、いい趣味してます」
幸子「そういうこと――――ですよね?」ハイライトオフ
武・処「」
武内P(目に光が無い輿水さんも、いい――カワイさです)ハイライトオフ
美嘉「んんっ」ゴホンッ
武内P「ハッ!?」
美嘉「幸子ちゃーん? あんまりワガママいってコイツのこと困らせちゃダメでしょ」
幸子「ワガママ? ボクのプロデューサーさんにボクが本当のことを言うことの何がワガママなんですか?」
美嘉「本当の、ことね。じゃあ本当のことを思い出させてあげる」
幸子「む、なんですか?」
美嘉「コイツの好みはカワイイ系じゃなくて、アタシみたいな背が高い大人っぽい女性ってこと★」
武・幸「!?」
7:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:45:59.79
ID:YMqcCAV+0
武内P「じょじょ、城ヶ崎さん?」
美嘉「思い出したかなー? アタシたちがコイツの担当だった頃、メンバー全員でグラビア撮影したことあったよね?」
美嘉「あの時のコイツ、アタシと楓さんを見た時、一瞬だけど目がマジになってたから」
武内P「」
幸子「くっ……」
美嘉「忘れてないみたいね。あの時の幸子ちゃん、顔が真っ青になった小梅ちゃんの隣で地団太踏んで悔しがってたから」
幸子「あ、アレは何かの間違いです! 一時の気の迷いです! ボ、ボクは寛大ですからね! あの程度の浮気ぐらい大目に……大目に見て」
美嘉「一時の気の迷い? そんなこと言うぐらいなら当然幸子ちゃんにも、コイツを見惚れさせた経験がたくさんあるんだよね?」
幸子「ぐ、ぐぬぬ」
武内P「あの……お二人とも?」
処・幸「アンタ(プロデューサーさん)は黙って(いてください)!!」
武内「は、はい!」
ア、アリマシタアリマシタ! ボクガカワイク宝箱ニ入ッテイタ時――
アレグライデ見惚レサセッタッテ言ウノハ――
デ、デシタラ――
武内P「……」
武内P「なぜ、こんなことに――」
~ロリコン編、おしまい~
8:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:47:25.24
ID:YMqcCAV+0
同僚A「……はあああああ」
同僚B「どうした? 内臓ごと出そうなでかいため息ついて」
同僚A「……俺、来週の常務も出る会議でのプレゼンが終わったら、結婚するんだ」
同僚B「ああ、常務か」
同僚A「ええ、常務です」
同僚B「最初の頃より話をわかってくれるし、結果も出してるが……」
同僚A「あの人は正論で殴るDV女だから」
同僚B「殴りやすいボディしてるのも悪いんじゃね?」
同僚A「絶対……絶対ダメ出しされる。しかもそのダメ出しの内容がイチャモンレベルなら腹の中で笑って酒飲んで寝ればスッキリするけど、絶対正しいんだもん。しかも確かに正しいけど、生理的に受け付けられないという、なんというかモヤモヤ感があって」
同僚B「そのモヤモヤ感をうまく言語化して伝えたら、アイツみたいに常務からの評価が上がるかもよ」
同僚A「んー。俺中二の頃にポエムやってなかったから、難し――ん?」
同僚B「どうした?」
同僚A「……ロビーの方から、蒼い波動を感じる」
同僚B「マジか。ロビーでか。昼間っからか。テンションたけえな」
同僚A「俺、ちょっとポエムの勉強のために見てくる」
同僚B「気をつけろよ。間違っても笑いが漏れて気づかれるなよ」
同僚A「……無事に帰れたら、酒おごってくれよ」
9:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:48:16.94
ID:YMqcCAV+0
※ ※ ※
常務「騒々しいだろう」
武内P「だからこそ、熱が産まれます」
常務「君は無条件に熱を――光を肯定するのかね」
武内P「それは……」
常務「見る者の心突き刺す氷のアートを熱は溶かすだろう。暗闇に生きる儚いモノたちは、光に萎縮することだろう」
常務「大切な事はコントラストだ。片方だけでは浅い。では二つにしたらどうなるか? その境界をどう扱うかに頭を悩ませる。今の君のようにな」
常務「正しい対処法はある。線引きに厳格なルールを定め、そこから一切の感情を排除すること」
武内P「……頭を悩ませることに、価値は無いのでしょうか」
常務「……何?」
武内P「せめぎ合いは、苦しいものです。しかしそこから生まれたモノはどんなモノであっても本物です」
武内P「常務の仰る方法は確かに調和がとれていて、安定性も高いものです。しかし、それを上回ることができる可能性があるのです」
常務「可能性……か。それはどのくらいだ? 二回に一度か? それとも三回か? せめてそのぐらいでないと話になら――」
武内P「思いつきを数字で語れません」
常務「……ほう?」
武内P「……」
常務「私にそんな啖呵を切るとは面白い。いいだろう、今回の件は君に任せる」
武内P「……! ありがとうございます」
常務「期待している。失望させないでくれ」
同僚A「……なんぞこれぇ」
凛「何って……何が?」
同僚A「あ、凛ちゃんいたんだ。よければ二人の会話を解説してくれない?」
凛「解説って……そのままだよ」
凛「部長とちひろさんの四人で飲みに行く場所を、味はちゃんとしているけどいつもより大衆寄りの店にしようって話」
同僚A「」
渋谷凛
10:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:49:04.80
ID:YMqcCAV+0
凛「なんか今月は部長のお財布が苦しいらしくて、プロデューサーが代案を出したみたい」
同僚A(わかんねえよおおおおおおおおお! 日常のありふれた一コマを意味深なポエムにすり替えてんじゃねえぞおおおおおおおおお!)
凛「だ、大丈夫? 突然頭抱えたりなんかして」
同僚A「あ、大丈夫だよありがとう。それにしてもあの二人仲良いな」
凛「は?」
同僚A「武内と話している時の常務は生き生きとしているし、武内だってそうだ」
凛「……そうかな。私には全然そんな風には見えないけど」
同僚A「ん? 凛ちゃんにはちょっと早かったかな」
同僚A「じゃあね。解説ありがとう」
アー、ヒョットシテ武内逆玉ニナルカモナー。今ノウチニ媚ビトコウカナア
凛「……」
卯月「……」
11:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:50:41.70
ID:YMqcCAV+0
※ ※ ※
コンコン
武内P「どうぞ」
ガチャ
凛「ん、失礼するね」
武内P「渋谷さん、どうかされました?」
凛「……あのさ、プロデューサーについて妙な噂が流れているみたいなんだ」
武内P「……またですか」ハァ
凛「その内容がね、プロデューサーが熟女好きだって」
武内P「……え?」
凛「ホントおかしいよね。プロデューサーは熟女好きなんかじゃないのに」
武内P「確かに不思議です。いったいなぜそのような噂が流れているのでしょうか……」
凛「理由はわからないけど、とにかく否定しなきゃ。そのためにも私と『まあ放っておいても大丈夫でしょう』……え?」
武内P「どうかされましたか?」
凛「……どうかしているのはプロデューサーの方でしょ。放っておくってどういうわけ?」
武内P「人の噂は七十五日と言いますし、前回の噂と違って実害が出るわけでもありませんから」
凛「……プロデューサー。それは甘いんじゃない」
武内P「そうでしょうか?」
凛「そうだよ。ちゃんと否定しないと噂を真に受けて、勘違いしたオバサン達が次々とプロデューサーに言い寄ってくるかもしれないんだよ。嫌でしょ? 迷惑だよね?」
武内P「はあ。噂のおかけで私がモテることになるとは想像できませんが」
凛「そんな地獄絵図を防ぐには、プロデューサーが若い娘に興味がある健全な男性だって証明しないと」
凛「まあ証明しようにもプロデューサーにそんな相手がいないし、口裏を合わせて頼もうにも応じてくれる娘なんていないでしょ? しょうがないから私が――」
ギイィ
常務「騒々しいな」
武内P「常務!? どうかされましたか?」
凛「……ッ」
12:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:51:39.95
ID:YMqcCAV+0
常務「しっかりとドアは閉めておきたまえ。外まで聞こえていたぞ」
武内P「失礼しました」
常務「君に言ったわけではないが……まあいい。ところで知っているか? 年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せという言葉を」
武内P「え? は、はい」
常務「古いものはいい……よくできている。さっきの格言も――」
凛「でもそれって行き遅れた人たちが仕掛けた、高度な情報戦でしょ?」
常務「……」
武内P「し、渋谷さん?」
凛「まあ二十代の男性が、一歳や二歳上の人と結婚するならあてはまるかもしれないけど、例えばプロデューサーぐらいの三十歳ぐらいの人が何歳も上の人と結婚するとなると話は違うよね?」
常務「……恐ろしいものだな。若さゆえの無謀と暴言というものは」
凛「話をそらさないでくれる? それとも都合の悪い若者の正論を、これだから最近の若い者はで流すのが歳よ――大人のやり方なの?」
少佐・蒼「……」ドドドドドドド
武内P「あ……あの、お二人とも」
少佐・蒼「君(プロデューサー)は黙って(て)いたまえ!」
武内P「…………はい」
若者ノ正論ダト? 子ドモガ大人同士ノ関係ニ首ヲ突ッ込ムコト自体ガ間違ッテイルノダ
モウ一年モスレバ結婚デキル年齢ナノニ? 結婚デキル年齢ニナッテカラ考エルンジャナクテ、ソノ前カラ考エテオカナキャ準備不足、考エガ足リナイッテ怒ルタイプデショ常務ハ
ソノ準備段階デ出シャバルノモ不愉快ダ――
武内P「……」
武内P「なぜまた、こんなことに。どうして私についての噂が流れるのでしょう……」
卯月「……」
~熟女好き編、おしまい~
13:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:53:20.87
ID:YMqcCAV+0
ダダダダダダダダッ
武内P「……ッ!?」
まゆP「武内イイイイィ! 助けてくれよ武内イイイイィ!」ガバッ
武内P「あ、朝からどうされたのですか?」
まゆP「聞いてくれるか! 聞いてくれよおおおお!!」
武内P「と、とりあえずいったん離れませんか?」
まゆP「ヤダアアアアアアアアア!! 離さないで、怖いから!! 今離れたら俺壊れちゃうよおおおおおおおおおおお!!」
武内P「わ、わかりました! 私はここにいますから」
まゆP「う、うう。すまねえな武内」
武内P「それで、朝からいったい何があったのですか?」
まゆP「……朝起きたら、みそ汁の匂いがしたんだ」
武内P「あっ……」
まゆP「眠気が一瞬で吹き飛んで台所を見たら、制服の上からエプロンを着たまゆがいて……それが、たまらなく似合ってたんだ」
まゆP「あの時の俺、いったい何を想ってたんだろう。恐怖に満ちていたはずなのに、それが一瞬で吹き飛んで……まゆの後ろ姿がキレイというか神聖で、もしかしてこの絵に描いたような幸せは、望めば手に入るものなんじゃないかって」
武内P「まゆP……それは」
まゆP「怖いんだ俺は。まゆが俺に迫ることの比じゃないぐらい、俺は自分のことを信用できなくて怖いんだ! まゆのアプローチに抵抗しようとする気力が、日に日に無くなっていくのが痛いほどわかるんだ!」
まゆP「俺は……俺はこのままだと担当しているアイドル、それも未成年に手を出すクズの中のクズになっちまう……」
武内P「……大丈夫です。貴方は負けたりはしません」
まゆP「た、武内?」
武内P「佐久間さんの想いは一時の気の迷いなんです。恋に恋する年頃の少女の傍に、たまたま頼りになる貴方がいただけのこと」
まゆP「そ、その通りだ! まゆみたいな天使が、俺みたいなクズ予備軍を本当に好きになるはずがねえ」
武内P「佐久間さんがいつか本当に恋をする時のためにも、貴方は踏みとどまらなければなりません」
まゆP「そうだ……我慢するのは俺なんかのためだけじゃない。まゆのためでもあるんだ……まゆのためにも、俺は、俺は耐え抜かなければ!!」
武内P「その意気です!」ガシッ
まゆP「武内ぃ!」ガシッ
14:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:54:03.12
ID:YMqcCAV+0
同僚A「アイツ等……え、何してんの? 男二人で抱き合って」
同僚B「なんだこれは……たまげたなあ」
同僚A「アイツ等があれだけアイドルにモーションかけられているのに耐えられるのが不思議だったが……」
同僚B「あっ……(察し)」
アーニャ「……」
卯月「……」
楓「……」
楓「卯月ちゃん?」ニッコリ
卯月「へごっ!?」
島村卯月
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/16(日) 14:56:12.27 ID:1HSx4itoo
やっぱりホモじゃないか(呆れ)
16:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 14:57:27.40
ID:YMqcCAV+0
※ ※ ※
コンコン
武内P「どうぞ」
ガチャ
アーニャ「失礼……しますね」
武内P「アナスタシアさん、どうされましたか?」
アーニャ「ンー……実はプロデューサーについて、ウージャス……恐ろしい噂が、流れているんです」
武内P「……またですか。それも、恐ろしい内容の?」
アーニャ「ダー。プロデューサーが、その……男の人を愛していると」
武内P「…………なぜ、そんな噂が」
アーニャ「プロデューサー。これはとても、危険です。早くこんな噂、消し去らないといけません」
武内P「……確かに気持ちの良い話ではありません。しかし下手に慌てて否定すればかえって噂が広がりかねませんし、何もそこまで急がなくとも」
アーニャ「ニェート。甘いです、プロデューサー」
武内P「そうでしょうか?」
アーニャ「私、聞いたことがあります。ほ、ホモは……プロデューサーのような、たくましい人が大好きだと」
アーニャ「そのうえプロデューサーは声に落ち着きがあって、優しくて、顔もカッコイイ……プリクラースナな人です」
武内P「あ、ありがとうございます」
アーニャ(照れた顔もカワイイです。ホモじゃなくても、お尻をさわって反応を確かめたくなります)ポーッ
武内P「アナスタシアさん?」
アーニャ「んんっ。とにかく……そんなプロデューサーがホモだと勘違いされたら、怖い人たちに狙われて……プロデューサーが、プロデューサーが」グスン
武内P「アナスタシアさん……」
アーニャ「このSSを書いている人の先輩(ラグビー、柔道経験者)のように……脱衣所で着替えていたら背後から襲われたり……」
武内P「ん?」
アーニャ「このSSを書いている人のように、一人だけでミストサウナに入っていたら……後から来た男が十分な広さがあるのに膝が触れる距離に座ってきたり……」
武内P「あの……アナスタシアさん?」
アーニャ「恐怖に震えるプロデューサーを見て……さらに欲望が高まり……××な××を×の××××へ××に×××で、さんざん××××させたあげく――」
アーニャ「ム リ ヤ リ 凸 凹 × っ ! ! ! 」
武内P「」
※私たちのお尻は無事です
アナスタシア
17:
いつかランランが七鍵守護神を詠唱するシーン書きたい 2017/07/16(日) 15:00:03.34
ID:YMqcCAV+0
アーニャ「プロデューサーのお尻が……お尻が……ウージャス!」
武内P「ご、ご心配をかけてしまい申し訳ありません。アナスタシアさんの仰る通り……一刻も早く、噂を消しましょう」
アーニャ「ダー♪」
武内P「しかしどうすればいいものか。下手に否定しても怪しまれますし……」
アーニャ「フショー フパリャートキ♪ 大丈夫です。私に良い考えがあります」
武内P「本当ですか?」
アーニャ「プロデューサーが……女の人に興味があるってことを、皆にわかってもらえば大丈夫なんです」ギシッ
武内P「あ、アナスタシアさん……?」
アーニャ「どうしましたプロデューサー? 唾を、飲み込んだのですか?」
武内P「あ、いえ……その」
アーニャ「フフ、やっぱりプロデューサーはホモなんかじゃありません。これからそれを、ナーシ……私たちで証明――」
ガチャ、バタン!!
由里子「きき、聞いたんだじぇ! まゆPと毎晩毎晩激しく愛し合っているんだって!?」
武内P「……はい?」
由里子「はい!? はいって言った! Yesって言ったじぇ! 噂は本当だったんだワフー!!」
大西由里子
18:
ユリユリは生モノは苦手? 獄長「あ~聞こえんな!!」 2017/07/16(日) 15:01:54.07
ID:YMqcCAV+0
アーニャ「アー……。由里子、今大切な話の途中――」
由里子「受け攻めは……あ、大丈夫わかるから! CPのプロデューサーさんが受けってことぐらいわかるから!」
由里子「CPのプロデューサーさんの無自覚誘い受けと、まゆPのへたれ攻め! あ、ああ! 考えただけで頭が沸騰しちゃうよおおおー!」
武内P「」
アーニャ「由里子。いい加減に――」
由里子「毎日何回ヤッてるの? 最近熱いけど、その暑さに負けないぐらいお互い汗びっしょりで……あ、アアアアアアア!? ダメだじぇ! そこまでしたら壊れちゃう――」
アーニャ「……От любопытства кошка сдохла」
由里子「――じぇじぇ?」
アーニャ「好奇心は猫を[ピーーー]。他人のことをあれこれ詮索するな……というロシアの諺です」
由里子「あ、アーニャちゃん?」
アーニャ「シトー?」
由里子「お、怒ってたり……する?」
アーニャ「ダー♪」
由里子「ひぃっ」
ハ、話セバワカルンダジェ!
話ヲ聞カナイ人ガ何ヲ言ウンデスカ?
タ、助ケ――
リヂャナーヤ・モールニィ(極寒の落雷)!!
ジェジェジェエエエエ!!?
武内P「……」
武内P「……もう、嫌だ」
~ホモ編、終わり~
19:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 15:03:03.31
ID:YMqcCAV+0
武内P「……はあ」
武内P(なぜ皆さん、私の性癖にここまで興味を示すのでしょうか?)
武内P(人の性癖のようなデリケートな問題は、誰かに迷惑をかけないかぎり放っておくべきでは)
武内P(噂の内容は全部ウソとはいえ、私の性癖についてあれこれ言われるのは、まるで人格を否定されている気分です)
武内P「もう、疲れ――」
ポンポン
武内P「……え?」
楓「よしよし、いい子いい子」
武内P「た、高垣さん? いつからここに、いえ、それよりも――」
楓「いいんですよ、肩ひじ張らなくて。今は二人っきりなんですから」
武内P「し、しかし……」
楓「辛かった……ですよね」
武内P「……ッ!?」
楓「無遠慮に人のデリケートなことを噂されて……怒ろうにも相手は不特定多数で、悪意があったのかもわからない」
楓「そして噂をアナタに届けてくれた娘たちは、アナタを心配してくれていて怒るわけにはいかない」
武内P「うっ……うう――」
楓「愚痴を言おうにも、まゆPさんはまゆちゃんのことでいっぱいいっぱい」
武内P「は……はぃ」グス
楓「大丈夫です。私はアナタのことを否定したりしません。どんなもNoでも受け入れますから。フフ」
武内P「は、はは」
高垣楓
20:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 15:03:57.80
ID:YMqcCAV+0
楓「だから遠慮なく、甘えてください」ギュウ
武内P「し、しかしそれは……」
楓「はい、むずがらない。よしよし」
武内P「あ――」
武内P(暖かい……胸の痛みが溶けていく。許されないのに、抗おうとする気力を優しく取り払われていく感触)
武内P(嗚呼――今なら、まゆPの気持ちがわかります)
楓「カワイイ、カワイイ。いい子だから、ママのおっぱいの中で寝んねしましょうねー」
武内P「は、はい」
楓「恥ずかしがらないでもっと顔をうずめないと。ほら、できますよね?」
武内P「う――」
楓「はい、よくできました。いい子いい子。えらいねー」パチパチ
武内P「///」
楓「よしよし。何も怖くない」
武内P(何ももう……怖くない)
武内P「――」スウスウ
楓「……」
楓「安心して寝てください。ちゃんと私が、アナタを守りますから」
楓「その代わり――アナタを独占させてもらいます」
楓「ふふふ、フフフフフフフフフフフフフフフ」
~楓さん、バブみEND~
21:
◆SbXzuGhlwpak 2017/07/16(日) 15:05:33.91
ID:YMqcCAV+0
※おまけ※
卯月「う、うう。しまむーバブみENDに持っていくつもりだったのに、全部気づかれていたなんて」
卯月「相手が楓さんとはいえ、手のひらで踊らされたなんて知られたら、時子様とペルソナ“遊佐童心”に笑われちゃいます」
卯月「前回の『女性は誰もが……』に引き続き負けちゃったんです。次こそは圧倒的なへそ下を――」
美波「……」
卯月「え……美波=サン? ナンデ?」
美波「次の相手は私だから、よろしくね♪」
卯月「へごっ!?」
~おしまい~
次回(次々回?)ネタバレ
卯月と美波の知略と愛欲によりレ○プ目の武内君の隣で、ロックがウッヒョーと叫びます
43:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/17(月) 07:14:06.67 ID:ezHaTQJhO
ホモでいいや(思考停止)
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1500183343/
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