1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:25:41.83
ID:s801GsxGo
※未成年の飲酒は法律で禁止されています。
二宮飛鳥
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:28:03.38
ID:s801GsxGo
【公園】
飛鳥「…」ゴクゴク
P「飛鳥」
飛鳥「フ-…やぁ、来る頃だと思っていたよ」
P「1人か?」
飛鳥「ああ、ボクが一番乗りさ」
P「そんなに楽しみにしてたのか?花見」
飛鳥「いいや、ボクが今日の現場から一番ここに近かっただけだよ、周子さん達も後で合流するってさ」
P「まさか周子が突然」
――――――
――――
――
周子『明日、仕事終わったらカエルラの皆でお花見行こうよー花見で女子会♪』
――――
――――――
P「ほんと急だったよな」
飛鳥「彼女は自由人だからね、でもその急な誘いに応じて人が集まるのは彼女の人徳って奴かな」
P「だな・・・でも保護者役として俺がいるから女子会にはならないぞ」
飛鳥「何ならキミも女子トークに参加するかい?フフッ」
P「結構だ、俺は大人しく桜でも見てるよ」
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:30:48.66
ID:s801GsxGo
P「…」
飛鳥「…」ゴクゴク
飛鳥「春…花が世界を彩り、それを人が愛でる季節。人の期待に桜の樹が応えたかのように咲き誇り、そして儚く散っていく。
飛鳥「いやこの景色に飾り立てた言葉は必要ないか。…綺麗だね」
P「…ああ、綺麗だな」
飛鳥「…む」
P「どうした飛鳥?」
飛鳥「…キミにデリカリーを求めていたボクが間違っていただけさ」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:33:14.27
ID:s801GsxGo
P「デリカシー?……まさか映画やドラマで良く見るような」
P『花火綺麗だね(裏声)』
P『お前の方が綺麗だよ』
P「こういう展開をご所望だったのか?」
飛鳥「そこまで夢見ていたわけじゃない、が。そうだね。的は得ているかな」
P「…前から思っていたが案外乙女だよな飛鳥って」
飛鳥「案外とは心外だね、ボクはこれでも14歳の少女だよ。映画やドラマに影響されやすい多感な年頃なのさ。」
飛鳥「それにこの景色で男女が二人・・ロマンチストになっても罰は当たらないだろう?」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:38:50.89
ID:s801GsxGo
P「ロマンチストね…」
P「飛鳥は月が綺麗ですねって知ってるか?」
飛鳥「夏目漱石の奴かい?」
P「そうそう、夏目漱石は英語教師をしていた経験があってその時の生徒が『I love you』を「我君を愛す」
と訳したのに対し日本人はシャイだから直球すぎる、『月が綺麗ですね』と訳しとけと」
飛鳥「月で例えるなんて詩的で私的だね。そういうの、好きだよ。」
P「それで飛鳥なら『月が綺麗ですね』と言われたらどう返す?」
飛鳥「ボク?…そうだな、『手を伸ばせば届くかもしれないね』なんてどうだろう?」
P「おお、それっぽい。流石自称ロマンチスト」
飛鳥「…もしかしてバカにしてないかい?」
P「してないしてない、相変わらず良いセンスしてるなと」
飛鳥「煙に巻かれたような気がするが…まぁいい。ちなみにキミならなんて返すんだい?」
P「俺?…うーん『あなたが綺麗で気づきませんでした』とか?」
飛鳥「キザすぎる、30点」
P「手厳しいなぁ」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:42:38.13
ID:s801GsxGo
飛鳥「…」ゴクゴク
P「さっきから何か飲んでるがまた珈琲か?」
飛鳥「残念、今日は趣向を変えて甘酒さ。キミも飲むかい?」
P「それタンブラーだぞ?」
飛鳥「ボクは気にしないよ。それともボクとの間接キスを意識してしまうのかい?フフッ」
P「お前のためを思ってだな…まぁ飛鳥が良いなら一口貰うよ…」ゴクッ
P「美味しくないなこの甘酒…というよりアルコール含まれてないかこれ?」
飛鳥「そうなのかい?ボクは甘酒を初めて飲んだからこういうモノなのかと」
P「どこで買ったんだ?」
飛鳥「これは市販じゃなくて志希から貰ったんだよ、花見行くなら甘酒がお勧めだよと。しかも志希の手作りだそうだ」
P(志希の手作りだと本当に只の甘酒かどうかも怪しい気が…)
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:47:42.31
ID:s801GsxGo
P「…とりあえずこれは没収だ。未成年飲酒、ダメ絶対」
飛鳥「ちょっと待って…後一口だけで飲ませてくれないか?」
P(…酔ってる雰囲気もないし一口だけならいいか)
P「…一口だけだぞ?」
飛鳥「ああ。」
飛鳥「…」
P(飛鳥がタンブラーの呑口をじっと見てる)
飛鳥「…やっぱり少し恥ずかしいな」(ボソッ
P「お前が意識するんかい…まだ子供なんだから無理するな」
飛鳥「…確かにボクは自身を子供だと自己評価しているし自覚もしているがキミにそれを指摘されるのは…なんかむかつく」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:52:40.24
ID:s801GsxGo
飛鳥「…そうだ、ゲームでもしないか?」
P「ゲーム?」
飛鳥「ここにポッキーがある。俗に言うポッキーゲームをしよう」
P「は?…どうしたんだ急に」
飛鳥「ボクのことは子供なんだろ?ポッキーゲームをしても意識すらしない、違うかい?」
P「それとこれとは話が別…」
飛鳥「同じさ、それとも代償…罰ゲームがないと盛り上がらないかい?」
P「そういう問題じゃないだろ」
飛鳥「なら先にポッキーを折ったのを敗者とし勝者の言うことを一つ聞かないといけない、なんてどうだい?」
P「話聞けよ…お前酔ってるだろ?」
P(強情だな…飛鳥のプライドを傷つけた俺の失言でもあるわけだし形だけでも付き合ってやるか。)
P(からかいたいだけなら途中で折るだろうし最悪こちらから折ればいい)
P(それに罰ゲームというのも単に口実作りだろうし問題ないか)
P「わかったわかった。やればいいんだろ」
飛鳥「フフッ、それでいい。ボクとキミの戦いが今幕を開ける、―さぁ往こうか」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/08(月) 23:57:09.79
ID:s801GsxGo
飛鳥「あ、あーん」
P「…あーんてする必要あるか?」
飛鳥「う、うるさいな!いいから!」グイッ
P「お、オイ!押し付けるな、わかったから!…む」パク
飛鳥「全く…じゃあいくよ、あむ」パク
P(思ってるより近いな)
飛鳥「………」
P「………」
P(どちらも動かない…ポッキー咥えて見つめあってるだけのシュールな絵面だな…)
飛鳥「んっ」クイッ
P(?…俺も乗ったからにゲームに参加する意志を見せろってことか?仕方ない)
P「……」ポリポリ
飛鳥「……!」ポリポリポリポリ
P(早いって!)
飛鳥「………」ポリポリポリポリポリ
P(!?飛鳥の奴、止める気ないだろ!まずい!)
ポキッ!
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:03:48.91
ID:hWjL9QLso
P(…危ない、あのままだと本当にキスするとこだった)
飛鳥「ボクの勝ちだね、プロデューサー」
P「…折らないとまずかったろアレは」
飛鳥「どういう理由であれ最後はボクを意識してしまったということさ、フフッ。14歳の少女を意識してしまうなんて悪い大人だね、キミは」
P「もうそういうことでいいです…」
飛鳥「なら勝者の権利を早速行使させて貰おうか」
P「俺が実現可能なことだけにしてくれよ」
飛鳥「勿論さ、ボクはキミを困らせたくはない」
P(さっき困ってたんだけどなぁ…)
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:09:03.37
ID:hWjL9QLso
飛鳥「そうだな、周子さん達が来るまでいい、キミの現在この時間をボクに預けてくれないか?」
P「ん?…つまり一緒にいろってことか?」
飛鳥「そうなるね」
P「お願いされなくても今も一緒にいるじゃないか」
飛鳥「本当はもっと我儘に貪欲にいきたいとこだけどボクはそこまで大きな器じゃない。目の前の幸福が溢れないようにするのが精一杯なのさ。」
P「よくわからんが一緒にいればいいんだろ?お安い御用だ」
飛鳥「これで契は結ばれた。現在この時、キミはボクのモノになった」
P「一緒にいるだけで飛鳥の所有物になったつもりはないぞ」
飛鳥「…プロデューサーがボクのモノ…か、フッフフ♪」
P(聞いちゃいねえ…まぁ嬉しそうだからいいか)
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:09:44.48
ID:hWjL9QLso
飛鳥「…はしゃぎすぎたのかもしれない…少し眠くなってきた、キミの膝借りてもいいかい?」
P「構わないが寝心地が悪くても文句言うなよ」
飛鳥「言わないよ、此処はボクの居場所だ…」ブツブツ
飛鳥「……zzz」
P「…寝たか。思ってるより酔ってなかったのかはわからないがまた無茶なゲームすると言い出さなくて良かった」
P「それにしても酒飲ますと絡み酒になりそうだな飛鳥の奴…成人したら大変だぞ」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:12:03.41
ID:hWjL9QLso
飛鳥「…はしゃぎすぎたのかもしれない…少し眠くなってきた、キミの膝借りてもいいかい?」
P「構わないが寝心地が悪くても文句言うなよ」
飛鳥「言わないよ、此処はボクの居場所だ…」ブツブツ
飛鳥「……zzz」
P「…寝たか。思ってるより酔ってなかったのかはわからないがまた無茶なゲームすると言い出さなくて良かった」
P「それにしても酒飲ますと絡み酒になりそうだな飛鳥の奴…成人したら大変だぞ」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:14:22.90
ID:hWjL9QLso
【数十分後】
周子「お、いたいた。」
文香「…お待たせしました。」
奏「待たせたかしら?」
P「お、皆来たか」
ありす「飛鳥さんは寝てるんですか?」
P「ああ、この通りだ」
飛鳥「zzz」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:17:35.56
ID:hWjL9QLso
奏「起こすのも悪いしこのままにしておきましょうか」
周子「だね、プロデューサー悪いんだけど荷物そっち運んでくれないかな?」
P「ん、わかった。」スッ
ダキッ
飛鳥「……プロデューサー?どこに行くんだぃ?」
P「どこにも行かない…って腰に抱きつくな!立てないだろ!」
周子「あらら♪」
奏「甘えん坊ね」クスクス
文香「飛鳥ちゃん…大胆ですね」
P「飛鳥、起きろ」
飛鳥「今日、キミはボクのモノだろぅ…」
ありす「飛鳥さんの物ってどういうことなんですかプロデューサーさん!」
P「飛鳥!お前やっぱり酔ってるだろ!」
次の日、周子奏に散々からかわれて涙目な飛鳥でした
終
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:19:57.67
ID:hWjL9QLso
飛鳥はお酒飲むと絡み酒になるタイプだと思います。異論は認めます。
志希が渡したのは本当に只の甘酒です。アルコール飛ばすのに失敗しました。
ギフテッドでも失敗します。
第六回総選挙ももうすぐ終わりですがよろしければ二宮飛鳥に一票をよろしくお願いします。
こんなSSを読んでくださった皆様ありがとうございました。
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/09(火) 00:32:20.33 ID:OVrmUqyKO
おつ
飛鳥くん可愛すぎかよ
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1494253541/
- 関連記事
-
Amazonの新着おすすめ
おすすめサイトの最新記事