1:
1 2017/02/21(火) 11:07:51.57
ID:i3mn0nV20
――――
――
―ルパンのアジト―
ルパン「ふんふんふ~ん♪ どーお次元ちゃん、今日の俺様?」
次元「いつもと変わらないサル顔だよ」
ルパン「またまた~……ふふふ~ん♪」
次元「なんだ、今日はやけに機嫌がいいじゃねえかルパン」
ルパン「そりゃもうね、ヌフフフフ……!」
次元「そんなに魅力的かね、今回のターゲットが」
五ェ門「違うぞ次元。これほどまでに舞い上がっている時は、大概が不二子絡みだ」
次元「なんだデートかよ」
ルパン「美術展は明日。なのでー、今日は自由行動ってことでほいならっ」ガチャッ
次元「ルパンも学ばねえな。不二子のどこがいいんだか理解に苦しむぜ」
2:
1 2017/02/21(火) 11:08:35.28
ID:i3mn0nV20
注意
『ルパン三世』のオリジナルSSです。
原作、アニメ、TVスペシャルなどとの相違点あり。
パラレルワールドだと思って読んで頂けたら幸いです。
3:
1 2017/02/21(火) 11:10:28.62
ID:i3mn0nV20
――――
――
―パリ・凱旋門前広場―
ルパン「……っ」シュボッ
警備員「ミスター、ここは禁煙です」
ルパン「ああそう……」
ルパン「……だぁー! 天下のルパン三世様がなんだよこのザマ!」
不二子「まるで初めてデートする男の子みたいよ」
ルパン「どわぁっ!? って、不二子……?」
不二子「どうしたのルパン、そわそわしちゃってあなたらしくもない」
ルパン「い、いや久々のデートなもんでさ。
ちっと調子狂っちゃったかな~、なーんてヌフフフ!」
不二子「あらそう。今日はきちんと紳士としてエスコートして頂戴ね」
ルパン「任せとけって」
4:
1 2017/02/21(火) 11:11:39.56
ID:i3mn0nV20
――――
―パリ とある美術館―
不二子「これが、今回狙うお宝ね」
ルパン「そう。出どころ不明の名画、『呪われし姫君』だ」
不二子「素敵じゃない……」ウットリ
ルパン「……なぁ不二子? こうして2人で美術鑑賞なんて、
まるで出会った頃に戻ったみたいで懐かしい――ってあら?」
不二子「さ、ランチにしましょ。私お腹すいちゃったわ」スタスタ
ルパン「……口説き甲斐のないやつ」
5:
1 2017/02/21(火) 11:13:07.97
ID:i3mn0nV20
――――
―とあるレストラン―
ルパン「もぐもぐ」
不二子「……ねぇ、ルパン?」
ルパン「んー?」
不二子「『呪われし姫君』、私にプレゼントしてくれないかしら……?」
ルパン「ん……アジトのレイアウト変えるのに使おうと思ってるのよねー」
ルパン「それに、あいつらがうるせぇしな~」モグモグ
不二子「また別の絵を飾ればいいじゃない。ねぇ、おねが~い……」
ルパン「……んも~、しょーがないな~。その代わり盗んだあと麗しき姫君には、
デートの続きをしっぽりと~……」
不二子「もう、ルパンのエッチ!」
ルパン「あいたっ!?」
6:
1 2017/02/21(火) 11:14:02.75
ID:i3mn0nV20
――――
――
銭形「ふむ……これが予告にあった『呪われし姫君』ですか」
美術館館長「ええ。この絵はうちの美術館の目玉、盗まれたら一大事です……」
銭形「……分かりました、厳重な警備態勢を張りましょう。
絵画はこの銭形幸一が全力で守ってみせます!」
――――
銭形「ルパンめ、今度こそお縄を頂戴してやるからな……」
ガチャッ …バタン
?「やっと帰ってきたか、ゼニガタの旦那」
銭形「……下見も重要な仕事の一環だ」
8:
1 2017/02/21(火) 11:15:05.80
ID:i3mn0nV20
ブウゥゥゥゥン―…
?「無駄だよ無駄。出てきたところを叩いちまえばいいんだよ、
下見なんて全然イカさねえ」
銭形「コール特殊捜査官。貴様はルパンのことを甘く見過ぎているぞ。
逃げることと盗むことに関しては、奴は超一流だ」
コール「はっ! 生死を問わなきゃ俺はアンタ以上だぜぇ……?」
銭形「――っ! そんなことは絶対にさせんぞ!」
コール「長官から直々に許可は頂いてんだ。
まあ精々捕まえられるよう頑張ってくれや、ケッケッケ!」
銭形「むぅ……」
銭形(畜生め、こんな奴を雇って長官は何を考えてるんだ……)
9:
1 2017/02/21(火) 11:18:56.89
ID:i3mn0nV20
――――
――
―夜 フランス ルパンのアジト―
次元「それで、バカみたいな約束しちまったってか」
ルパン「まあ全世界津々浦々、
もっと素晴らしい絵画なんて幾らでもあるってことでさ?」
五ェ門「帰る」スクッ
ルパン「ちょ、ちょっと待ってよ五ェ門ちゃん……って、やけに準備がいいじゃない」
五ェ門「いつものことながら、何も持たずに出て行くというのも、
何かと不便でな。ではさらば」
ガチャッ…バタン
10:
1 2017/02/21(火) 11:21:09.02
ID:i3mn0nV20
次元「俺もパスだ。不二子のために働くなんざごめんだね」
ルパン「次元までー……でも荷造りしてないじゃないの~?」
次元「俺はアナログな五ェ門とちげぇからな。
カード一枚でなんとかなるんだよ」
ガチャッ
次元「……言っておくがなルパン。不二子のために仕事してちゃあ、
いずれおまんまの食い上げだぜ」
バタンッ
ルパン「……きーっ! 友達甲斐のない奴らめ……いいもんね!
不二子ちゃんのためなら1人でなんでもやっちゃうもんねー!」ドサッ
ルパン「……、ふぅ……」カチッ カチッ…… シュボッ
ルパン「……わからねえさ、あいつらには」
ルパン「まあでも、あいつらの言いたいこともよーく分かる。
確かにずっと不二子ちゃんに舐められっぱなしだし……」
ルパン「……ふ~~~む」
11:
1 2017/02/21(火) 11:30:08.58
ID:i3mn0nV20
――――
――
―次の日―
不二子「どうやら次元と五ェ門は口説けなかったようね」
ルパン「ほっとけあんな奴ら……絵画の一枚くらい俺と不二子だけで十分さ」
不二子「期待してるわよ、ルパン」
ルパン「んじゃ、手筈どおりにいこうじゃないの」
12:
1 2017/02/21(火) 11:30:50.36
ID:i3mn0nV20
――――
―とある美術館―
銭形「絶対に油断するな。奴はどこから現れるか分からん、
細心の注意を払うように」
警官隊「はっ!」
美術館館長「警備の方、どうかよろしくお願いします……」
銭形「お任せください」
銭形「さーて、どっからでも出てこいルパン……」
コール「へっ、イカさねぇ……」スッ
銭形「おい、どこに行く気だ!」
コール「うまいワインを置いてある店がちけえんだ。
警備の方は任せたぜ~、ケケッ」
銭形「ヌヌヌヌ~……! このことは職務怠慢として上に報告してやるからな~!!」
13:
1 2017/02/21(火) 11:31:47.56
ID:i3mn0nV20
――――
ジィーーーーーーーーー…
ルパン「あららら~すごい人数……あいっかわらず厳重な警備だぜ」
ルパン「…………」
ルパン「さて……そろそろ時間だな」スッ…
――――
銭形「……そろそろ予告の時間だ」
ジリリリリリリ――!
警官隊「っ!? な、なんだ!?」
銭形「ルパンめ来おったか!」
プシャァァァァァァァァ――!
銭形「むっ……! 今のは火災報知器か……!」
美術館館長「うわぁ美術品が!!」
14:
1 2017/02/21(火) 11:32:40.47
ID:i3mn0nV20
シャァァァァァァァァァァ――
美術館館長「早くビニールシートをかけろ!」
美術館職員「は、はい!」
バサッ―
シャァァァァァァァァ―…
ピチャン… ピチャン…
美術館館長「なんてことだ……」
銭形「くそ~、ルパンめ一張羅を水浸しにしおって……」
銭形「……あっ! 絵画は無事か!?」
バサッ―…
美術館職員「はい、この通り異常はありません」
美術館館長「ほっ……」
銭形「イタズラにも程があるってんだ畜生め~……!」
美術館職員「館長、私達は館の清掃をします」
美術館館長「ああ、頼むぞ」
銭形「ルパンが潜んでいるかもしれん、あなた方も油断しないように」
15:
1 2017/02/21(火) 11:33:26.08
ID:i3mn0nV20
――――
―美術館付近 車内―
不二子「うまくやったかしらルパン……」
不二子「……」チラッ
不二子(屋上でタバコなんて吸って、世間は平和なものだわ)
不二子(みんなお昼の休憩中ね……私も吸って待ってましょ)シュボッ
――――
美術館館長「ん? …………んん!?」
銭形「どうしました館長」
美術館館長「この絵は……に、偽物……だ……」バタンッ
銭形「な、なにぃ!!?」
16:
1 2017/02/21(火) 11:35:34.61
ID:i3mn0nV20
――――
―とある美術館 裏口―
美術館職員「警備お疲れ様です。ちょっと裏の倉庫に掃除用具を……」
警官隊「どうぞ。お仕事、ご苦労様です」
スタスタ…
美術館職員「……ムフフ」
ビリッ―
ルパン「チョロいチョロい~」
ルパン「さて、不二子ちゃんのところへ参りますか!」
17:
1 2017/02/21(火) 11:37:03.22
ID:i3mn0nV20
――――
不二子「ふぅー……」
フージコー!
不二子「……うまくやったのねルパン」ガチャッ
不二子「ルパン! トランクは開けたわ――」
ドキュウゥゥゥン――
不二子「……えっ?」
18:
1 2017/02/21(火) 11:37:52.29
ID:i3mn0nV20
――――
―美術館付近 とあるビル 屋上―
ヒュウゥゥゥゥゥゥ――…
コール「ちっ、少しズレたな……」
コール「ケケッ、もう1発くれてやる」スチャッ…
――――
ザワザワ…
タタタタタッ―
不二子「ルパン! しっかりしなさい!」
ルパン「ぅ……ふじ、こ……?」
不二子「もういいわ、喋らないで……!」
不二子「っ……、――っ!」バッ―
不二子(屋上のタバコの男……!)
不二子「――っ!」バンバンッ―
キュインキュイン―
不二子「ルパン、ちょっと我慢してなさいよ……!」
19:
1 2017/02/21(火) 11:38:36.87
ID:i3mn0nV20
――――
コール「っ……!」ガチャッ…
コール「……チッ、逃げやがったか。イカさねえな~?」
――――
―パリ 地下下水道―
ピチャン… ピチャン…
ルパン「っ……」
不二子「この恩は……っ、必ずっ……返してもらうわよルパンっ……!」ズルズル
20:
1 2017/02/21(火) 11:40:34.15
ID:i3mn0nV20
――――
銭形「はっ、はっ、はぁっ……コール、ルパンはどうした!」
コール「やり損ねた。だがよ、ほら……絵画は無事だぜ」
銭形「……よくやってくれた」
コール「ケケッ、こう結果を残されちゃあ何も言えねえよな?」
銭形「……確かに結果は評価しよう。だが、貴様のやり方は絶対に認めん」
スタスタ…
コール「はっ、言ってろ」
21:
1 2017/02/21(火) 11:43:16.17
ID:i3mn0nV20
――――
――
―ルパンのアジト―
ルパン「うっ……! うぅ……」
不二子「……ルパン」
ルパン「すまねえな、不二子ちゃん……看病までさせてよ……」
不二子「寝てなさい、身体に障るわ」
不二子「…………こうしていると、昔の私を思い出すわね」
不二子「思えば、はじめからルパンは私に優しかった……」
ルパン「……」
不二子「……死なないでよ、ルパン」
22:
1 2017/02/21(火) 11:44:14.80
ID:i3mn0nV20
ルパン「なあ……1つ、頼みたいことがあるんだけどさ」
不二子「なに? 何でも言ってみなさい」
ルパン「初めて、俺たちが出逢った場所に……」
――――
ブゥゥゥゥウン―…
不二子「……」
ルパン「……」
不二子「……天気がいいわね、ルパン」
ルパン「ああ……」
23:
1 2017/02/21(火) 11:49:44.33
ID:i3mn0nV20
――――
―とある高原 花畑―
ガチャッ バタン
不二子「ほら、肩貸して」
…………。
……。
不二子「懐かしいわね、ここも」
ルパン「……ひと目惚れ、なんて言葉じゃ勿体ないくらいだったよ」
不二子「……」
ルパン「あん時の不二子に、俺は囚われ続けてんだ」
24:
1 2017/02/21(火) 11:54:31.84
ID:i3mn0nV20
――――
――
―
…………。
……。
ブゥゥゥウン―…
ルパン「この先か、目的のお宝は……って、ん~?」
キキッ キュルルルルル― ブゥゥウウン―!
ルパン「……」キキィ
ガチャ… バタン
ルパン「今の奴ら、何を急いでたんだ……?」
25:
1 2017/02/21(火) 11:57:53.91
ID:i3mn0nV20
スタスタ…
ルパン「……、……――っ!」
タタタタタタッ―
ルパン「おいっ、しっかりしろ!」
不二子「っ……ぅ……」
ルパン(さっきの奴らに、捨てられたのか……)
ルパン「っ……! その傷……」
不二子「っ! 触らないで――!」
ルパン「でも、このままじゃお前、死んじまうぞ」
不二子「男なんてみんな一緒……信用なんて出来ない。だったらこのまま……――っ!」
ギュゥ…
ルパン「少し、落ち着け……」
不二子「っ……! はな、してっ……」
26:
1 2017/02/21(火) 11:59:11.63
ID:i3mn0nV20
ルパン「こんな場所に捨てられてよ、見すぼらしいとは思うさ。
情けねえと自分でも思ってるんだろうけどな」
ルパン「ちっとは、周りに目を向けてもいいんじゃねえか」
不二子「なにを言って…………っ!」
ルパン「……花ってのはな、ちっと踏みつけられたくらいで枯れちまうような、
ヤワなもんじゃねえんだよ」
ルパン「お前さんの近くで折れてる、その花だって同じだ」
不二子「っ……」
ルパン「生きてりゃいいことなんて、いくらでもあるぜ」
ルパン「それに……俺は、綺麗な花が萎れちまうのを見過ごせねえ」
不二子「…………」
ルパン「…………」
不二子「…………助けて」
ギュゥゥ…
不二子「私を、助けてよ……」
……。
…………。
―
――
――――
27:
1 2017/02/21(火) 12:00:30.48
ID:i3mn0nV20
ルパン「今になっては……裏切られてばかりだけどよ……」
不二子「……」
ルパン「それでも、こうして一緒にいてくれるからこそ……
不二子は、昔のままなんだって思えるぜ」
不二子「……そんな話、なんでするのよ」
ルパン「……」
不二子「早くお宝を盗みにいきましょう。
わたし、そんな弱気なルパン見たくないんだから」
ルパン「愛してるよ……不二子…………」
不二子「知ってるわ……」
ルパン「…………」
不二子「…………ルパン?」
28:
1 2017/02/21(火) 12:03:08.89
ID:i3mn0nV20
不二子「……ねぇ、ルパン」
…………。
不二子「ふざけないでよ……ねえ……ねえってば……!」ユサユサ
不二子「目を覚ましなさいよ、ねえっ……!」ユサユサ
…………。
不二子「…………」
不二子「私を裏切るの……? 私の十八番でしょ、これは……」
不二子「貴方だけは、絶対に裏切らないって信じてたのに……」
不二子「ルパン……お願い……私を、置いてかないで……」ポロッ
29:
1 2017/02/21(火) 12:03:52.47
ID:i3mn0nV20
ポタ―…
「……ヌフ、ヌフフフ」
不二子「え……?」
ルパン「だーはっはっはっはっは!!」ガバッ
不二子「っ!?」ビクッ
ルパン「いやー不二子の涙なんてひっさびさだなーもう!」
不二子「ルパ、ン……なんで……?」
ルパン「んーっ……美術館を襲う前に気付いたのさ、俺の命を狙う人間にな」
30:
1 2017/02/21(火) 12:09:51.94
ID:i3mn0nV20
ルパン「撃った野郎は有名な殺し屋だ。
アイツはかならず胸の真ん中を狙う『ハートのコール』つってよ」
ルパン「それだけ分かってりゃあとは簡単だ、防弾対策はバッチリ。
さすがに実弾だから身体に響いたけどもな?」
不二子「…………」
ルパン「さーてそれじゃあお望み通り、そろそろ盗みに行きますか、
『呪われし姫君を』──ってあれ? どったの不二子ちゃん?」
不二子「……なんで騙したのよ、ねえ?」ガシッ
ルパン「いででで!? いやこれは相手を油断させるために~……!!」
不二子「だったら私まで騙す必要があって……!?」グリグリグリグリ
ルパン「いだだだだだだ──! ご、ごめんなさい~……!」
31:
1 2017/02/21(火) 12:13:24.23
ID:i3mn0nV20
────
──
─ICPO本部─
銭形「…………」
コール「しばらくルパンの事件はねえと思うぜ」
銭形「黙れ、あいつはそう簡単にくたばるタマじゃない。
油断している時が一番危ないんだ」
コール「ケケッ、まあそうして待ってな」
銭形(ルパン、お前がやられたなんてワシは思っとらんからな……)
リリリリリン──
銭形「こちら銭形っ!」
銭形「はいっ……なに、ルパンがまた!?」
コール「っ!?」
32:
1 2017/02/21(火) 12:14:19.81
ID:i3mn0nV20
────
─フランス 美術館近く─
ファンファンファンファン─
ブゥゥゥゥウン─
コール「嘘だ。狙いは外したが確かに弾はあてたはず……」
銭形「すでに美術品は盗まれた、このまま車で追うぞ!」
コール「イカさねえ……イカさねえぜ……!
このままぶっ殺してやる……!」
────
ルパン「ねえ不二子ちゃん~、機嫌直してちょうだいよー……」
不二子「ふんっ」
ルパン「ちーっと不二子ちゃんを困らせたかっただけなんだから」
不二子「覚えてなさいよ……ずっと恨んでやるんだから」
ルパン「こっちが困っちゃったなー……んん?」
ファンファンファン─
ルパン「お、きたな~」
33:
1 2017/02/21(火) 12:17:24.24
ID:i3mn0nV20
────
コール「ゼニガタの旦那、運転は頼んだぜ」
銭形「おい、何をする気だっ」
コール「このまま仕事を終えるわけにはいかねえんだよ!」
────
キュゥウン─
不二子「きゃっ! 撃ってきたわよ!」
ルパン「不二子、運転代われるか」
不二子「何する気……って、えぇっ? ち、ちょっと!」
ルパン「……っ、……」
ルパン「来いよガンマン。次はちゃんとここを狙いな」トントンッ
34:
1 2017/02/21(火) 12:18:56.46
ID:i3mn0nV20
────
銭形「ルパン!」
コール「出てきやがったな……! いい度胸だ……!」
コール「今度は外さねえぞ、ルパン……」スチャッ…
ヒュウゥゥゥゥ─
コール「…………」
コール「……──死ね」
ドキュウゥゥゥン──
35:
1 2017/02/21(火) 12:22:45.63
ID:i3mn0nV20
────
ルパン「……っ」
ルパン「……ヌフフ、すまねえなコール」
ルパン「だけどな、こっちにも凄腕のガンマンがいるんだよ」
────
ヒュゥゥゥゥゥゥ──
次元「……ふぅ」
次元「ったく、世話のやける野郎だぜ」
────
銭形「コール! だいじょう……ぶ、か……?」
コール「俺の、俺の頭が……!」
銭形「ぷっ……」
コール「全然イカさねえじゃねえか~!!」
36:
1 2017/02/21(火) 12:29:03.01
ID:i3mn0nV20
────
──
─ルパンのアジト─
ルパン「ねえ、絵画本当にいらないの~?」
不二子「いらないっ」
ルパン「すっかり拗ねちゃってま~……」
不二子「ふんっ。弄ばれておいて、おいそれとお宝だけ貰ったら女が廃れるわよ」
ルパン「意地張ることないのに……でも、あの時言ってた言葉は本気だぜ?」
不二子「……あの時って?」
ルパン「不二子に、俺は囚われ続けてるってさ」
37:
1 2017/02/21(火) 12:30:33.39
ID:i3mn0nV20
不二子「…………」
ルパン「だからさ、不二子……」
不二子「ルパン……──」
ルパン「……──いだぁ!?」ギュッ
不二子「しばらくはルパンのこと信じてあげないから、じゃあね」スタスタ
ガチャッ
ルパン「ふ、不二子~……おーいちち……」
次元「……他所でやってほしいね、ふっふふ」
五ェ門「まったくだ」
38:
1 2017/02/21(火) 12:34:40.72
ID:i3mn0nV20
ルパン「お前らが野暮なんじゃねえかよ……」
次元「しかし、絵はこの部屋に飾ることになったし俺は満足だぜ」
五ェ門「右に同じく。それにしてもルパン、
不二子に一泡ふかせたとはなかなかやりおるな」
ルパン「ふかせたもなにも、不二子は昔から不二子だっての」
次元・五ェ門「……?」
ルパン「わからねえさ、お前らには」
────
──
ブルルゥゥゥゥウン──
不二子「…………」
『不二子に、俺は囚われ続けてんだ』
不二子「……おバカなんだから、ルパンは」
おわり
39:
1 2017/02/21(火) 12:39:16.43
ID:i3mn0nV20
ルパンは本当に作り甲斐あって楽しい
また書きたくなったら書くルパンSS増えれ乙!
41:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/21(火) 12:53:32.03 ID:OjJgA19FO
久しぶりだな
毎回スッキリで読みやすいな
おつおつ
45:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 15:56:18.79 ID:U1pklzVA0
良いね乙
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487642871/
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