提督「艦娘は本当に強いのか?」

2016-05-25 (水) 00:07  艦これSS   2コメント  
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:19:50.21 ID:piYH+x0I0

提督「もしかすると、見たままの強さなのではないか?」

提督「仮に戦ってみれば、私でも勝てるのではないか?」

提督「そんなはずはない、見た目通りのはずがない」

提督「そう自分に言い聞かせてはいるものの……」

提督「最近、どうにも疑念が晴れない」

龍田「あら~……」

天龍「おいおいw」





3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:22:09.80 ID:Qk4wt8xiO

駆逐艦とか軽く押し倒せそうだもんな



4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:22:55.94 ID:piYH+x0I0

天龍「兵学校でちゃんと勉強したのかよw」

天龍「オレたち艦娘は、こう見えて軍艦なんだぜ?」

龍田「軍艦としての機能性を保ったまま、人の形を取ってるの」

天龍「つまり、強さが凝縮してるってわけだ!」ヘヘーン

提督「いや、それは知っているのだが」

提督「どうにもなあ……」ウーン




5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:28:07.87 ID:piYH+x0I0

提督「日々、目にし、接するうちに」

提督「どんどん疑念が強くなっていく」

提督「戦艦や正規空母はまだしも、駆逐艦などどうだ」

提督「あの華奢な体……触れただけで壊れてしまいそうだ」

龍田「提督って心配性なんだから~」

天龍「だから、ああ見えて軍艦なんだって」

天龍「みぞおちにサッカーボールキックを叩き込んでもなんともねえよw」

提督「怖い事を言うな!!」ブルル




6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:31:04.81 ID:piYH+x0I0

龍田「でも、不安ね~」

龍田「指揮官がそのような認識だと、大胆な作戦もできなさそう」

天龍「あっ、もしかして、オレたちを遠征ばっかりに行かせているのも!?」

提督「い、いや、それは別の理由だが」

提督「だが、不安なのは本当だ」

提督「大規模作戦の時など、いつも恐々としている」

提督「代われるものなら、私が代わってやりたいと思うほどだ」

龍田「重症ね~……」




7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:34:11.27 ID:piYH+x0I0

天龍「よし! じゃあ、こうしようぜ!」

天龍「オレと提督で、実際に戦ってみるんだよ!」

龍田「ええ!? て、天龍ちゃん、それはさすがに……」

天龍「大丈夫だって! 世界水準は軽く超えてるからな!」

天龍「人間相手の手加減だって、わけねーよ!」

提督「うむ……」

提督「では、そうしてみようか」

龍田「提督まで~!」




8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:39:53.42 ID:piYH+x0I0

龍田「怪我してもしりませんよ?」

提督「大丈夫だ。こう見えて、日々の鍛錬は欠かしていない」

提督「兵学校では戦法も学んだ。実技では毎年、主席だった」

提督「こうなれば、かえって天龍の心配をした方がいいのでは?」ハハハ

天龍「おっ、言ってくれるじゃねーか!」

天龍「じゃあ、いっちょ軽巡の力……」

天龍「その身に教えてやろうかな!!」




9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:41:35.01 ID:piYH+x0I0

~十分後~

天龍「あ、あがが……!?」ピクピク

龍田「ひーん……」プルプル

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………か」

提督「勝ってしまった……」ブルブル




10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:44:22.25 ID:piYH+x0I0

提督(お、落ち着け。落ち着くんだ、私)

提督(偶然かもしれない。たまたま、星の巡りが良くて……)

提督(いや、そんな問題ではなかった!!)

提督(天龍だけならまだしも、龍田にも勝てたのだ……)

提督(それも、非常に容易く!!)




11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:46:24.71 ID:piYH+x0I0

提督(バカな、艦娘は人間より弱かったのか?)

提督(そんなはずはない。それなら、人間が戦っているはずだ)

提督(そうだ、今のは何かの間違いだったんだ)

提督(落ち着け、私……落ち着いて考えるんだ)

提督(龍田の輪っかでも回しながら、落ち着いて……)クルクル

龍田「や、やめてぇ~……」プルプル




12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:49:45.05 ID:piYH+x0I0

~翌日、格技場にて~

提督(一晩考えたが、あれはやはり偶然だ)

提督(たまたま竹刀が相手の死角に入り、たまたま上手く決まっただけ……)

提督(だが、そんな偶然も三度は続かない)

提督(それも、相手が戦艦なら、小手先の技術も通用しないはずだ!)

提督「と、言うわけで、いざ尋常に勝負だ!」

大和「は、はあ」




13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:52:45.34 ID:piYH+x0I0

長門「何がというわけで、なのかは知らんが……」

武蔵「止めておいた方がいいぜ?」

陸奥「私たち、こう見えて力持ちなのよ?」

扶桑「下手をすると、失神するだけでは済まないかも……」

提督「いや、だからこそだ!」

提督「その圧倒的な力を、身を持って知りたいのだ!」

提督「頼む、戦艦の諸君! 私と勝負を!!」

大和「うーーーん……」




14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:55:51.95 ID:piYH+x0I0

霧島「まあまあ、いいじゃありませんか」

比叡「霧島!?」

榛名「何を言ってるの、提督にもしものことがあれば……」

霧島「適当に手加減をしてあげればいいんですよ」ヒソヒソ

霧島「それに、向こうのお願いを聞いてあげれば……」ヒソヒソ

霧島「それを材料に、こちらのお願いも聞いてもらえるはず」ヒソヒソ

戦艦「「「「オオ!?」」」」




15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:57:56.36 ID:piYH+x0I0

金剛「ナイスアイディーア、デース!」

金剛「と、いうわけで、テートクゥ! 勝負しましょー!」

提督「な、何がというわけで、なのかは知らんが……」

提督「願ってもないことだ。さあ、竹刀を手に取れ!」

金剛「ハーイ!」ウキウキ

提督「さあ、準備はいいな?」

提督「いざ尋常に……」

提督「勝負!!!!」




17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 18:59:48.01 ID:piYH+x0I0

~一時間後~

提督「はぁ、はぁ、はぁ……!」

提督「くっ、なんということだ……!」

提督「はぁ、はぁ、はぁ……!」

提督「なぜだ、なぜ……なぜ!」

提督「勝ってしまった……!!」

戦艦「「「「あがががが……!?」」」」ピクピク




19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:02:19.31 ID:piYH+x0I0

提督「全戦全勝だ!」

提督「言い訳のしようもないほど綺麗に勝った!」

提督「……あり得ないことが起きてしまった……」

提督「これまで培ってきた常識が、音を立てて壊れていくようだ……」

提督「深海棲艦は強い! だから、同じく強い艦娘でなければ戦えない!」

提督「そう、習ってきたはずなのに……」




21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:03:55.93 ID:piYH+x0I0

提督「いや、違う! そんなはずはない!」

提督「これは何かの間違いだ!」

提督「艦娘や深海棲艦は、人間など及びもつかない存在なのだ!」

提督「そうでなければ、自分は今まで……」

提督「……う、うわぁー!」

大和「て、提督ーっ!?」




26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:08:04.98 ID:piYH+x0I0

~翌日、深海泊地にて~

駆逐棲姫「キャーッ!?」スパーン!

港湾棲姫「クルナ……クルナァ!」スパーン!

集積地棲姫「ヤメロォー!?」スパーン!

重巡棲姫「ダ、ダレカ」スパーン!

空母棲姫「タスケ」スパーン!




28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:11:40.11 ID:piYH+x0I0

戦艦水鬼「調子ニ乗ルノモ……ソコマデヨ」

戦艦水鬼「単身、乗リ込ンデキタ勇気ハ認メルガ」

戦艦水鬼「ソノ快進撃モ、ココマデ」スパーン!

戦艦水鬼「」シュゥゥゥ……



提督「はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」

提督「か、勝ってしまった……」

提督「深海棲艦にも、竹刀一本で勝利してしまった……!」




30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:13:56.64 ID:piYH+x0I0

提督「こ、これは夢だ! 悪い夢なんだ!」

提督「これまで強い味方、恐ろしい敵だと思っていた存在が……!」

提督「まさか、これほどか弱い少女たちだったなんて……!」

提督「くっ、なんなのだ、この冗談は……!」

提督「私がこれまで信じてきたものは……」

提督「一体、なんだったんだぁーっ!」ガクッ




32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:16:07.50 ID:piYH+x0I0

??「ぐふふふふ……」

??「どうやら、気づいてはいけないことに気づいたようですねぇ……」

提督「っ!?」

提督「だ、誰だっ!?」

??「私ですよ、私」

提督「お、お前は……いや、貴方は!」

??「そうです」

元帥「元帥です」




33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:17:33.72 ID:piYH+x0I0

提督「元帥閣下!?」

提督「閣下がなぜ、このようなところに……!?」

元帥「それは私の台詞ですよ」

元帥「艦隊の指揮を任せていた君が」

元帥「なぜ、単身、このようなところにいるのですか?」

提督「そ、それは……」




34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:19:29.75 ID:piYH+x0I0

元帥「おや、その目」

元帥「疑念で濁っていますねぇ」

元帥「それを私に向けている」

元帥「もしかすると、私が黒幕なのかも……」

元帥「とでも考えているのですか?」

提督「い、いえ、そのっ」

元帥「正解です」

提督「っ!?」




35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:22:14.25 ID:piYH+x0I0

元帥「本当のことをお話しますとね」

元帥「艦娘は元より、深海棲艦を作ったのも……」

元帥「私なんですよぉ!」

提督「なっ……!?」

元帥「いえ、私たち、といった方が正しいですね」

元帥「我ら秘密結社『DMM』は……」

元帥「世界各地で、麗しい少女を立て、おぞましい敵を用意しています」




36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:24:50.26 ID:piYH+x0I0

提督「なんのためにそんなことを……!」

元帥「お金のために決まっているじゃないですか」

元帥「戦争が生み出す金、莫大な利益は、まさに甘い蜜です」

元帥「一度知れば、あなたも病みつきになりますよぉ」

元帥「世界各地から集まるDMMポイントは……」

元帥「まさに至福の味。天上の寒露ですよぉ!」

提督「き、貴様ぁーっ!」




37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:26:29.69 ID:piYH+x0I0

提督「貴様はそんなことのために少女を戦場に立たせ!」

提督「戦う必要もない敵と戦わせていたというのか!」

元帥「ええ、その通りです」

元帥「それが何か?」

提督「おのれぇーっ!」




38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:28:27.32 ID:piYH+x0I0

元帥「何を怒っているのやら……」

元帥「私たちは、むしろ感謝してもらいたいのですよ」

元帥「こうして化け物との戦争を「作った」おかげで」

元帥「人類間の大きな戦いはなくなりました」

元帥「深海棲艦という分かりやすい敵を前に」

元帥「概ね、人類は一致団結して立ち向かっています」




39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:31:17.45 ID:piYH+x0I0

元帥「それを感謝されこそすれ、恨まれる筋合いはありません」

元帥「あなたもそうは思いませんか?」

元帥「ねえ、「提督」さん?」クスッ

提督「黙れ! 黙れ黙れ黙れ!!」

提督「鬼にも劣るその所業! 悪逆無道のその企み!」

提督「今、ようやく分かった! 真の敵がこの目に見えた!」




40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:33:40.45 ID:piYH+x0I0

提督「うら若き少女たちを戦場に立たせる違和感に」

提督「もっと早く、気づいてやれば良かった……」

提督「そうすれば、この茶番に振り回されることも……」

元帥「ほう?」

元帥「ならばあなたは、どうするというのです?」

元帥「真実を知った今、まさか生き長らえられるとでも?」




41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:35:23.04 ID:piYH+x0I0

提督「生き長らえる?」

提督「いいや、違う! 断じて違う!!」

提督「私がするべきことは、ここから逃げ出すことではなく……」

提督「元帥! そして背後に潜むDMM!」

提督「貴様らを粉砕することだぁーっ!!!!」




42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:38:26.36 ID:piYH+x0I0

元帥「ふほほ、いいでしょう!」

元帥「ならばかかってきなさい!」

元帥「ただし、痩せても枯れてもこの元帥!」

元帥「一筋縄ではいかないと思ってくださいねぇー!!」グワッ!

提督「うおおおおおおおおおおっ!!!!」

提督「滅せよ、元帥ーーーーーーっ!!!!」シュバッ!!



その後、提督は艦娘と深海棲艦を束ね、

秘密結社DMMとの戦いに身を投じることになるが……

それはまた、別のお話     ~完~




43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:40:56.02 ID:FQZB+e04o

乙 花騎士とか刀剣男子とかも集めなきゃ(ポイントを購入する音)



44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/16(月) 19:42:48.38 ID:2hhsnVLeo


この元帥 緑の事務服着てそう




元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463390390/

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艦これSS   コメント:2   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
47131. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2016/05/25(水) 18:27 ▼このコメントに返信する
あ、もう一万近く課金してた(白目)
47135. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2016/05/25(水) 21:11 ▼このコメントに返信する
>>44
なんでや!鬼も悪魔も関係ないやろ!
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