1:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/16(月) 22:45:20.16
ID:b0VKMqvzO
シルヴィ「ご主人様。お出かけですか? 私も一緒に…」
シルヴィ「今日は往診…ですか? 分かりました。じゃあ私はお留守番していますね」
シルヴィ「……あ、ちょっと待ってて下さい」トテトテ
シルヴィ「……お待たせしました。寒くなってきましたからね。風邪ひかないようにマフラー巻かせてください」マキマキ
シルヴィ「え? わざわざありがとう? ……ご主人様の健康が第一ですから」
シルヴィ「できました。………最後に屈んでもらえますか」
シルヴィ「…………」チュッ
シルヴィ「……行ってらっしゃいませ。ご主人様///」
2:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/16(月) 22:48:30.41
ID:b0VKMqvzO
ーー
ーー
ヒュー
ガタガタ
シルヴィ「凄い風……ご主人様、大丈夫かな」
シルヴィ「そうだ。何かあったかいもの……スープでも作って待ってよう。寒い中帰って来るだろうから……それに」
《ご主人様。暖かいスープを作ってみました。食べてみてください》
《暖かいですか? ふふ…良かったです》
《え…シルヴィの方が暖かい? あっ…だ、ダメですスープが冷めてしまいます…あんっ・》
シルヴィ「………///」
シルヴィ「つ、作らなきゃ…」
シルヴィ「……あ、材料が足りない」ガサゴソ
シルヴィ「買いにいかなきゃ。まだお店やってるかな…」
ーー
ーー
シルヴィ「ふぅ……買えてよかった」
シルヴィ「暗くなってきた…ご主人様もそろそろ帰ってくるかな。急いで作らないと…」
シルヴィ「ん……あれはご主人様だ! お仕事の帰りかな……….?!」
先生「ーーーー」
不気味な店員「ーーーー」
シルヴィ「ご主人様と………服屋の店員さんが一緒に歩いてる……どうして……?」
3:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/16(月) 22:54:36.44
ID:b0VKMqvzO
シルヴィ「………仕事帰りにたまたまあって話してるだけかな…ご主人様はお得意様だから…きっとそう……うん」
シルヴィ「…………」
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「………」
シルヴィ「……ご主人様…まだかな…」ソワソワ
シルヴィ(なんだかすごくモヤモヤする……ご主人様は服屋の店員さんと何を…もしかして)
シルヴィ(い、いやご主人様が外で何をしようと奴隷である私には関係が……ない……)
シルヴィ「…………」
シルヴィ「……ご主人様……」
ガチャッ
シルヴィ「あ、ご主人様! お帰りなさいませ!」ギュッ
シルヴィ「…………!」
シルヴィ(香水の匂い……私の知らない…)
シルヴィ「………」
シルヴィ「…あ。す、すいません。何でもないです」
シルヴィ「何か美味しいそうな香りがする? ふふ、実は暖かいスープを作ったんですよ。一緒に食べましょう」
シルヴィ「…………」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/16(月) 23:06:05.98 ID:SYt6mNHjo
シルヴィいいよね
8:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/16(月) 23:23:50.16
ID:b0VKMqvzO
ーーーー
ーー数日後
シルヴィ「ご主人様、今日も往診ですか? 気を付けて行ってきて下さい」
シルヴィ「ん……あの」
シルヴィ「………」チュッ
シルヴィ「……行ってらっしゃいませ///」
ガチャ、バタン
シルヴィ「…………」
シルヴィ「…………」ガサゴソ
シルヴィ「…………」
ガチャ、バタン
9:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/16(月) 23:26:07.69
ID:b0VKMqvzO
ーーーー
ーー街
シルヴィ「………」キョロキョロ
シルヴィ(ごめんなさい…ご主人様)
シルヴィ(ご主人様を疑って後をつけるなんて最低です…)
シルヴィ(でも不安で不安で…仕方がないんです……ごめんなさい)
シルヴィ「あ、ご主人様だ…」コソコソ
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「……くしゅんっ」
シルヴィ「寒い……」
シルヴィ(ご主人様は普通に往診しに回っているだけみたい。……私の考え過ぎかな……)
シルヴィ(そろそろ戻ろ………?!)
先生「ーーーー」
不気味な店員「ーーーー」
シルヴィ(あ……また…服屋の店員さんと…)
10:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/16(月) 23:37:56.10
ID:b0VKMqvzO
シルヴィ「あ……行っちゃう…」
シルヴィ(二人で何処に行くのかな)コソコソ
シルヴィ(…お店に入ってった…あのお店は…)
シルヴィ(確か高いネックレスとか指輪を売っているお店だ……)
シルヴィ(買って……あげるのかな……)
シルヴィ「………」ギリッ
シルヴィ(………何だろう……凄く…嫌な…気持ち)
シルヴィ(これ以上……辛くて見てられない……帰ろう…)
24:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:37:37.73
ID:0c3xymy8O
ガチャッバタン
シルヴィ「…………」
シルヴィ(そうだよね……ご主人様もこんな貧相で……傷だらけの女より、もっと良い人と一緒にいたいよね……)
シルヴィ(服屋の店員さん…ちょっと不思議な人だけど…美人だし……胸も大きいし……私なんかと比べもにならないくらい…良い女だよね)
シルヴィ(ご主人様が望むなら…私は応援しなきゃ。だってご主人様の幸せが…私の幸せ……)
シルヴィ(そう……それが…私の幸せの筈……)
シルヴィ(……うっ……うっ)グスッ
シルヴィ「い、嫌……」
シルヴィ「い、いやだよ………ご主人様が……私を見てくれなくなるなんて…そんなの耐えられないよ……」ポロポロ
シルヴィ「このままだと……ご主人様を取られちゃう……もし、そうなったら私はもう……」ポロポロ
シルヴィ「…………」
シルヴィ「ご主人様に……もっと見てもらえるようにしなくちゃ……」
シルヴィ「ご主人様は……渡さない…」
25:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:39:46.12
ID:0c3xymy8O
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「………」
シルヴィ(私に出来る事は多くない………)
シルヴィ(そうだ……料理をもっと上手くなろう)
シルヴィ(今までは簡単な朝食だけだったけど……今度はご主人様が満足できるお菓子とか作れるようになろう…)
シルヴィ(………)
シルヴィ「待っていて下さい……ご主人様…」
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
シルヴィ「……どうですか、ご主人様?」
シルヴィ「おいしい? ほ、本当ですか?!」
シルヴィ「よ、良かったです…ご主人様のお口に合うか心配で…」
シルヴィ「え……別にそんな苦労なんか…ご主人様言ってくれたらいつでも作りますから…」
シルヴィ「あ……ふぁ……あ、ありがとうございます。喜んでもらえて私は幸せです///」ナデナデ
シルヴィ(ご主人様が喜んでくれてる……よし、この調子で頑張ろう)
26:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:41:31.26
ID:0c3xymy8O
シルヴィ「え、これからお出かけですか。服屋に?」
シルヴィ「………」
シルヴィ「あ、いえ。もちろんご一緒させていただきます!」
ーーーー
ーー服屋
不気味な店員「あらあら、いらっしゃいませ。ご自由に見ていってくださいな」
シルヴィ「………」
シルヴィ(店員さんってやっぱり美人だな……ミステリアスだし、胸も大きいし……)
シルヴィ「………」ツルペタ
シルヴィ(はぁ……)
不気味な店員「……? お嬢さん? 私の顔に何かついてる?」
シルヴィ「あ、いえ。な、何でもないです…」
27:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:42:50.22
ID:0c3xymy8O
ーーーー
ーーーー
不気味な店員「お客様、お帰りですか。いつもありがとうございますわ」
不気味な店員「あ、良かったらこれ。お嬢さんと食べて下さいまし」
シルヴィ「?」
不気味な店員「いえいえ…何時も買っていただいてるほんのお礼ですわ。では、ありがとうございました」
シルヴィ(なんだろう……何か甘い匂いがする?)
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「ご主人様、開けてみますね」
シルヴィ「……わぁ。お菓子ですね。凄く美味しそう…」
シルヴィ(手作りみたい……あの人が作ったのかな…)
シルヴィ「お茶にしますか? 分かりました。では、淹れてきますね」
シルヴィ「お待たせしました。じゃあ、いただきます……」パクッ
シルヴィ「……!」
シルヴィ(お、美味しい……)
28:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:44:14.21
ID:0c3xymy8O
シルヴィ「え……あ、凄く美味しい? ほ、ほんとですね…まるでお店で売っている物みたいです」
シルヴィ(本当に……美味しい。私の何か比較にならないくらいくらいに……)モグモグ
シルヴィ(……これと比べたら…私のなんか……)
シルヴィ(これには……勝て…ない……)
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「往診ですか?」
シルヴィ「…………」
シルヴィ「あ……す、すいません。気を付けて…行ってらっしゃいませ」
ガチャッバタン
シルヴィ「………」
シルヴィ(私が、あの人に勝るものが見つからない…。料理も勝てないだろうし……夜伽も…ご主人様が本当に満足できているのか分からなくなってしまった……)
シルヴィ(だって傷だらけで貧相な体よりも……あの店員さんの方が良いに決まってる……)
29:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:45:22.88
ID:0c3xymy8O
シルヴィ(あの店員さんは…傷だらけの私に服を見繕ってくれた。商売だからかもしれないけど……傷を気持ち悪がらないで、真剣に服を選んでくれたのは嬉しかった)
シルヴィ(なのに……今はあの人を思い浮かべるだけで…憎くてたまらない……私から…ご主人様を取らないでっ………)ギリッ
シルヴィ「……痛っ」
シルヴィ(あ……血が……)
シルヴィ「……っう……うう」グスッ
シルヴィ(頭の中が…ごちゃごちゃして……もうどうすれば良いか…分からないよ…)ポロポロ
30:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:49:26.56
ID:0c3xymy8O
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「…………ん」
シルヴィ(あ……いけない。寝ちゃったみたい…)
シルヴィ(ご主人様はまだいない……)
シルヴィ(もう知らないふりをするのは無理…….帰って来たら、聞いてみよう……)
シルヴィ(それで……本当だったら…私は……)
ガチャッ
シルヴィ「……! ご主人様。お帰りなさいませ」
シルヴィ「…………」
31:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:50:21.13
ID:0c3xymy8O
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「………」
シルヴィ(中々言い出せないな……)
シルヴィ「…? ご主人様、どうしました……え、大事な話がある?」
シルヴィ「……はい、分かりました」
シルヴィ(大事な話……そっか、ついにご主人様の方から…)
シルヴィ(しょうがないよね……所詮私は奴隷だもの。拾ってもらえただけで十分な筈だよ…)
シルヴィ(ご主人様の幸せが……私の幸せ……だから私は精一杯笑顔で……)グスッ
シルヴィ(笑顔でいなくちゃいけないのに……)ポロポロ
シルヴィ「え…な、なんでも……ありまぜん…ちょっと目にゴミが……」ポロポロ
32:
◆YVw4z7Sf2Y 2015/11/17(火) 17:51:52.09
ID:0c3xymy8O
シルヴィ「それより……ご主人様……ご主人様は……」
シルヴィ「…………え。これを私に? これは…箱? 開けて見てくれ?」
シルヴィ「は、はい………分かりました」
シルヴィ「これは…………わぁ……綺麗なペンダント」
シルヴィ「これを……私に? え、え………ど、どうして……」
シルヴィ「今日は私がここに来た日? あ………お、覚えていて下さったんですか……」
シルヴィ「1番大事な人だから当たり前? ………1番大事な……」
シルヴィ「………」ポロポロ
シルヴィ「あ、すいません……その、嬉しくて……1番大事な……私が…」ポロポロ
シルヴィ(……でも、ご主人様は服屋の店員さんと)
シルヴィ「……あ、あのご主人様。ご主人様は服屋の店員さんと――」
ーーーー
ーーーー
シルヴィ「あの人にはプレゼントの相談に乗ってもらってた?」
シルヴィ「こういうのは初めてだから……何を選べば良いか分からなかった? そ、そうですか……」
シルヴィ(そ、そういう事だったの……よかった…勘違いだったのね……)ホッ
シルヴィ「え? な、何でもありませんよ。勘違い? し、してませんよ///」
シルヴィ「も、もう。あまりからかわないで下さい……///」
シルヴィ「………」
シルヴィ「……! ご主人様、明日はお休みですよね」
シルヴィ「実は……まだ、不安でこのままだと、また勘違いしてしまうかもしれません……」
シルヴィ「ですから……」シュルッ
シルヴィ「勘違いしないでいいように……今夜、たっぷり教えてください」パサッ
シルヴィ「目が怖い? そんな事ありませんよ。気のせいです」
シルヴィ「ふふ……ではお願いしますね」
シルヴィ「大好きです……ご主人様」
〜完〜
34:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/17(火) 17:57:24.91 ID:7p7uRYL9o
乙
まあ絞り取られるオチだよね(歓喜)
35:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/17(火) 18:16:43.27 ID:PEFRiMrZO
乙。シルヴィはこうでないとな!
37:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/17(火) 18:26:13.13 ID:1nyFP6TrO
乙
この娘、死の淵から復活したら途端に肉食系に変貌したんだけど(´・ω・`)
40:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/17(火) 18:33:04.69 ID:zxfV81rP0
乙乙
まさかシルヴィちゃんのssがあるとは…
42:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/17(火) 19:50:14.05 ID:oY7JYBleo
乙
青い花のお茶を飲ませて沈静化させないとww
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