1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:25:09.60
ID:s20rCkLwO
幸子「あー寒……そろそろ冬も近いですね」
小梅「そ、そうだね……日が暮れるのが早くなって……みんな集まってくる、よ」
輝子「フヒ……空気が乾燥するから、キノコには少し辛い……」
幸子「ところで、机の下にいて寒くないんですか?」
輝子「最初は寒いけど……長くいると熱がこもってきて、暖かくなるぞ」
幸子「ふーん……そういうものなんですね」
小梅「……あ、この前のクリスマスの箱なら、倉庫にある、と思うよ……」
幸子「いやいや、狭い所に入ろうなんて考えてませんし、そもそもあの箱イブさんに持っていかれましたし」
輝子「……あ、冬といえば」
小梅「鍋」
幸子「鍋に最適なお供がすぐそこに」
輝子「ノォーーーマイフレェェェーーーンズ!!!」
輝子「……じゃなくて」
小梅「じゃなくて……?」
輝子「予防接種……」
幸子「うっ」
小梅「あー……」
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:29:24.22
ID:s20rCkLwO
幸子「そ、そうですね、インフルエンザとかが流行る時期ですもんね」
小梅「う、うん……」
輝子「ちひろさんから聞いたんだけど……今度、会社で一斉にインフルエンザの予防接種をするらしい……」
幸子「え」
輝子「費用は、全部会社負担……私達は無料で予防接種できる……」
小梅「え、全額負担……? ちひろさんが、珍しい……」
幸子「休んだ時の損失と比べたらってことなんでしょうね」
小梅「あー、そうかも……」
幸子「まあ、ボクは受けませんけど」
輝子「え?」
小梅「え?」
幸子「え?」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:33:16.97
ID:s20rCkLwO
輝子「予防接種、しないの?」
幸子「まあ、そうですね」
幸子「ほら、ボクってば身体は丈夫な方なので!」
幸子「去年もインフルエンザにかかりませんでしたし!」
幸子「カワイイですし!」
小梅「カワイイ関係無い、よね……」
幸子「とにかく、しませんので!」
輝子「…………」
輝子「注射怖いの?」
幸子「ふぐっ……!?」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:38:02.46
ID:s20rCkLwO
幸子「そそそそんな訳無いじゃないですか!」
幸子「無いじゃないですか!!」
幸子「このカワイイボクに限って!」
輝子「カワイイ関係無い、でしょ……」
小梅「ひ、必死……」
輝子「きっと、小さい頃に注射して、泣いちゃったとか……」
小梅「泣いちゃった幸子ちゃん……うん」
幸子「二人して何を考えてるんですか」
幸子「とにかく! 予防接種は受けませんので!」
幸子「でも注射が怖いとかそんなんじゃないので!」
幸子「ボクはカワイイので!!」
輝子「ま、まあ、私達は何も言わないけど……」
小梅「う、後ろ……」
幸子「後ろ?」チラ
モバP「やあ」
幸子「あ、プロデューサーさんじゃないですか」
モバP「予防接種、受けないんだって?」
幸子「ギクゥッ」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:43:50.77
ID:s20rCkLwO
幸子「き、聞いてたんですか」
モバP「概ねな」
幸子「女の子の会話を盗み聞きするなんて趣味が悪いですね!」
幸子「でもボクはカワイイから許してあげますよ!」
モバP「盗み聞きするも何も、最初からいたんだけど」
輝子「うん、いた……」
幸子「え? だって、机には輝子さんと小梅さんが、え?」
モバP「机の下はそこの2人、机の椅子は幸子に占領されてたから、仕方無くソファーの方で書類整理してたわけだが」
幸子「ちょっと! いるなら教えてくださいよ!」
小梅「き、気付いてなかったの……?」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:48:58.97
ID:s20rCkLwO
モバP「とにかく、話は聞かせてもらったってことだ」
幸子「そ、そうですか」
モバP「まあ……俺は何も言わないよ」
幸子「へっ?」
モバP「好きにしたらいいさ」
幸子「は、はい……」
幸子「てっきり、受けろ受けろと矢継ぎ早に言われるかと思ったんですが」
幸子「突っかかってこないと、逆に不気味ですね……」
モバP「押してダメなら……ってやつさ」
幸子「フフーン! そんなに簡単に釣られるボクではないです!」
モバP「マジかー、もうちょっとチョロい子だと思ったんだけどなあ」
小梅「ほら、カワイイって、言わないから……」
幸子「カワイイって言えば何でもやると思ってるでしょあなた達」
モバP「じゃあこの話は終わりな」
モバP「そんなことより、そろそろ机を返してくれないかな君達」
モバP「早くしないと、机の下の友が鍋のお供に」
輝子「マイフレェェェーーーンズ!!!」
小梅「……あ、あの子は、食べたらダメだよ……食べられないと思うし、多分」
モバP「いやそっちじゃない、てか多分ってなんだ」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:54:57.04
ID:s20rCkLwO
予防接種当日
幸子「おはようございます! 今日もボクはカワイイですね!」
輝子「お、おはよう……フヒヒ」
小梅「おはよう、幸子ちゃん……」
幸子「あれ、今日って二人が予防接種を受ける日ですよね、何時頃受けるんですか?」
輝子「仕事終わりだから……夕方くらい」
幸子「なるほど」
輝子「き、キノコが、病気にかかったら、大変だからな……」
小梅「あの子も、病気にならないように……ね」
幸子「キノコも幽霊もインフルエンザにはかからないと思いますが」
小梅「とりあえず、それまでは一緒に仕事……だね」
幸子「じゃあ行きましょう! このカワイイボクが難なくこなしてみせますよ!」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 12:59:27.16
ID:s20rCkLwO
輝子「……」テクテク
小梅「……」トコトコ
幸子「……あれ、こっちでしたっけ、いつもと違う場所ですよね」
輝子「う、うん、今回は、機材の関係で別の場所だって……」
幸子「ボクは何も聞いてませんでしたけど」
小梅「き、急遽決まったことだから……」
幸子「ふーん……」
ガチャ
幸子「あれ、この匂い……」
モバP「お、三人とも来たな」
小梅「つ、連れてきたよ……」
モバP「おう、御苦労」
幸子「ん??」
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:04:32.98
ID:s20rCkLwO
モバP「来た順だから、少し待っててくれな」
輝子「わかった……」
幸子「あれ、グラビアの撮影じゃ、あれ? え?」
ハーイ、チカラヌイテー
リラックスリラックスー
幸子「………………」
幸子「あ、ちょっとトイレに」
モバP「どこへ行く気だ?」ガシッ
幸子「ここ予防接種するところじゃないですかぁ! 皆で騙したんですねっ!?」
幸子「部屋に入った瞬間から消毒液の匂いしてましたし!」
小梅「チョロかった……」
輝子「まんまと騙されたなぁーーーー!!……って感じ、フヒヒ」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:10:03.09
ID:s20rCkLwO
幸子「プロデューサーさんは何も言わないんじゃなかったんですかぁ!」
モバP「確かに何も言わないとは言った」
モバP「何もしないとは言ってないが」
幸子「す、好きにしろって! 言ったでしょう!」
モバP「確かに好きにしたらいいとは言った」
モバP「だから俺も好きにやらせてもらった」
モバP「そういうわけだから大人しく注射しなさい」
幸子「やだぁぁ!!」ジタバタ
幸子「だって、何度も刺し直すんですよ!」
幸子「血管が細いとかなんとかで!」
幸子「1度ですんなり行ったことが無いんですもん!」
モバP「それは血液検査だ! これは予防接種だ!」
輝子「あ、あんなにバラエティで体を張るのに……」
小梅「注射は、あんなに怖がるんだ……」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:15:46.46
ID:s20rCkLwO
薫「せんせぇー!」
モバP「お、薫か、注射終わったか?」
薫「うん! お注射痛かったけど、泣かなかったよ!」
モバP「そうか、偉いぞー」ナデナデ
薫「えへへ!」
幸子「む…………」
モバP「じゃあお医者さんの言いつけはしっかり守るんだぞ」
薫「うんわかった!」
幸子「……あの、プロデューサーさん?」
モバP「何かな」
幸子「その、ですね」チラ
薫「?」
モバP「……! あーなるほど」
モバP「分かった、任せとけ」
幸子「や、約束ですからね! ホントにですよ!」
輝子「チョロい……」
小梅「それで、いいんだ……」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:20:46.31
ID:s20rCkLwO
ハーイ、ソデメクッテクダサイネー
幸子「……」
ショウドクエキヌリマース、ヒンヤリシマスヨー
幸子「……」
チカラヌイテクダサイネー
幸子「……」
チュウシャシマース、チクッテシマスヨー
幸子「(ボクはカワイイボクはカワイイボクはカワイイボクはカワイイ)」
ブスリ
幸子「ひぁぎぃっ!?」
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:26:33.25
ID:s20rCkLwO
終☆了
幸子「…………」グスン
輝子「お、お疲れさま……」
幸子「泣いてないです!!」
輝子「な、何も言ってないのに……」
幸子「それよりプロデューサーさん、プロデューサーさんはどこですか!」
幸子「このカワイイボクが頑張りましたよ! 労ってくれてもいいですよ!」
幸子「頭ナデナデしてもいいんですよ! ほら!」
幸子「ほら!」
幸子「……プロデューサーさん?」
小梅「プロデューサーさんは、薫ちゃんを自宅まで送りに行った、よ……」
幸子「え」
小梅「幸子ちゃんとの約束だから、薫ちゃんはしっかり家まで届けるって……」
幸子「いや何ですかそれ! そんなことは約束してないですよ!?」
輝子「それで、後は頼むって、言われた……」
幸子「ぅぅ……」
輝子「……泣かない、泣かない」ナデナデ
幸子「泣いてないです!!!」
小梅「よしよし、頑張ったね……」ナデナデ
幸子「泣いてないですー!!!!」
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:32:01.97
ID:s20rCkLwO
後日
乃々「…………」
モバP「今なんて言った、もう一度言ってみろ」
乃々「注射なんて、むーりぃー……」
モバP「……そうか」
モバP「まあそういう人もいるからな、俺は何も言わない」
乃々「え……そ、そうですか」
モバP「…………」
モバP「(輝子は既にやったから……)」
モバP「(まゆと美玲に協力してもらおう)」ピポパ
乃々「(あれ、なんだか悪寒が……)」
幸子「(あ、これボクと同じパターンですね、合掌)」
おしまい
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:32:35.04
ID:s20rCkLwO
まあ、そろそろそういう時期なわけです。
薫をヨシヨシしたかっただけなのは内緒。
見てくれた人、ありがとう
20:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 13:37:20.12 ID:I9ziQ82bo
大人組編はよ
22:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 14:38:36.45 ID:aa3bX7i5O
大人組は誰がポンコツでも捗る
23:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/12(月) 16:52:34.54 ID:hcozhT1B0
まゆも美玲も注射苦手そうなイメージがある
大人組だと清良さんがうまく誘導して連れてきそう
26:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/13(火) 14:30:18.95 ID:2Ctxm+bd0
乙virus
接種サボると、マジで死の淵をさ迷う羽目になるからな……(体験者は語る感)
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