ルビィ「夢...?」

2019-01-12 (土) 12:01  ラブライブ!SS   0コメント  
1: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 21:49:29.10 ID:403OremNO


千歌「今日は曜ちゃんと旅に出ます!!」

こちらを先にお読みください。



残酷なシーンが少しだけある予定なので苦手なかたは読まないでください。





2: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 21:52:24.84 ID:403OremNO






もう未来もないのに生きるなんて疲れちゃったの...




曜ちゃんにもね、もう迷惑かけたくないの




わ、私にはもう未来はないの!!だから離して!!








ーーーーーーーーーーーーーーーーーー






ダイヤ「起きなさいルビィ!!!」


ルビィ「...ぁ...お姉ちゃん?...おはよ...」


ダイヤ「おはようじゃありません!何時だと思っているの!?」


ルビィ「ぇ?...あぁー!!嘘!?ち、遅刻しちゃう!!」


ダイヤ「わたくしは先にいってます」


ルビィ「え!?ま、待ってよぉ~」




3: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 21:53:47.24 ID:403OremNO


ーーー
学校
ーーー



ルビィ「ま、間に合った...」トコトコ


花丸「ルビィちゃん朝から大変そうだね」


ルビィ「ぁ、花丸ちゃん...おはよう...」ストン


善子「またギリギリね。本当朝弱いんだから」


ルビィ「あ、あはは...」







4: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 21:55:13.70 ID:403OremNO



あれ?
そういえば今日夢をみたような...
どんな内容だったっけ?
思い出せないなぁ...



花丸「ルビィちゃん?」


ルビィ「え!?な、なに?」


花丸「授業始まるよ?」


ルビィ「あっ、うん、ありがとう」





どんな夢だったかな~
はやく思い出さないと...
お姉ちゃんにも言っておいたほうがいいかな...





5: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 21:57:55.33 ID:403OremNO


ーーー
昼休み
ーーー



ルビィ「ルビィちょっとお姉ちゃんに話さないといけないことあるからお昼は2人で食べてて!」


花丸「わかったずら~」


善子「なによ、話って」


ルビィ「うーん、そんなたいしたことじゃないよ」


善子「そう?まぁはやく行ってきたら?」


ルビィ「うん」





6: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 21:59:38.57 ID:403OremNO




ーーーー
生徒会室
ーーーー



トントン




ダイヤ「はい」


ルビィ「お姉ちゃん」ガチャ


ダイヤ「あら、ルビィどうしました?」


ルビィ「実はね、今日ルビィ夢をみてね...」


ダイヤ「夢をみたの?内容は?」


ルビィ「それが思い出せなくて...」


ダイヤ「それは困りましたわね...」


ルビィ「どうしよう、お姉ちゃん...」


ダイヤ「思い出せないのは仕方の無いことだけど...、でもあなたのみる夢はただの夢ではないから」


ルビィ「うん...」


ダイヤ「無理しない程度に頑張って思い出してみなさい」


ルビィ「うん、わかった!」







7: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:01:33.17 ID:403OremNO




ーーーーーー
放課後・部室
ーーーーーー


千歌「よぉーし、今日も練習がんばるぞー!!」



曜「今日も張り切ってるねー!」



千歌「もちろん!!今日頑張れば明日は休みだしね!」



曜「何言ってるのさー!学校はお休みだけど千歌ちゃんに休んでる暇はないよ!」



千歌「わかってるってー!」



曜「明日は色んな場所を旅する予定なんだから覚悟しておいてよね!」



梨子「明日2人とも出かけるの?」



千歌「うん!曜ちゃんと旅してくるんだ!」



梨子「そうなんだ」



曜「よかったら梨子ちゃんもくるー?」



梨子「楽しそうだけど明日は用事があるから...」



曜「そっかー...」










8: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:03:10.56 ID:403OremNO



ーーーーーー
放課後・教室
ーーーーーー



ルビィ「うーん...」


花丸「ルビィちゃん今日ずっとこんな感じだね」


善子「悩み事ね、我がリトルデーモンの悩みこのヨハネが解決してみせるわ!!」


ルビィ「いやぁ悩みなんかじゃないけど...」


善子「じゃあなによ」


ルビィ「思い出そうとしてるの」


花丸「なにを?」


ルビィ「...」


善子「なによ、言えないことなの?」


ルビィ「...夢だよ」


花丸「夢?なんで夢を思い出そうとしてるの?」


善子「夢なんてほとんどすぐに忘れちゃうじゃない」


ルビィ「ほ、ほら夢みるとどんな夢だったか気になるでしょ!」


善子「...まぁ確かに」


ルビィ「だから頑張ってるの」


花丸「でもそんなに無理して思い出さなくてもいいんじゃないの?」


ルビィ「でも、もしかしたら...」


善子「?」
花丸「?」


ルビィ「な、なんでもない...」




危うく言っちゃいそうになっちゃった。
お姉ちゃんには"ルビィの力"の話は誰にもしちゃダメって言われてるからね。





9: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:04:39.35 ID:403OremNO




善子「あんた...なにか隠してるでしょ!」



ルビィ「そ、そんなことないよ!」



善子「嘘ね!ヨハネの目を騙せると思うなぁ!」ガバッ



花丸「やめるずら」ペシッ



善子「あんたは気にならないの!?」



花丸「ちょっと気になるけど、でもルビィちゃんが話さないのは理由があるからでそれを無理やり聞こうとするのはよくないずら」



ルビィ「な、なにも隠してないんだけどな~...」








10: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:08:47.26 ID:403OremNO



ーーーー
部室
ーーーー



千歌「明日曜ちゃん起こしにきてね」


曜「自分で起きなよ...」


千歌「そのほうが確実だし!」


ガチャ


善子「明日どこかにいくの?」


千歌「おっ!1年生組きたね!!」


曜「千歌ちゃんと旅してくるんだ!」


ルビィ「た、旅?」


千歌「そう!曜ちゃんと2人で色々な場所にー...」




曜ちゃんと2人で...
曜ちゃん...





曜ちゃんにもね、もう迷惑かけたくないの








11: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:10:01.14 ID:403OremNO



ルビィ「あっ!!」


千歌「うわっ!びっくりしたぁ!」


ルビィ「ぁ、ごめんなさい...」


善子「どうしたの?」


ルビィ「夢少しだけ思い出したの」


曜「夢?」


花丸「ルビィちゃん今日みた夢を思い出そうと必死なんだー」


梨子「どうして?」


善子「それは教えてくれないみたいよ」


ルビィ「だ、だから気になるだけだって...」


千歌「で、なにを思い出したの?」


ルビィ「それは...」



ガチャ



ダイヤ「そんなことはどうでもいいでしょう?」


千歌「おぉ!3年生も到着!」


果南「なんの話?」


鞠莉「おもしろい話?」


ダイヤ「なんにもおもしろくありませんから。はやく練習の準備してください」





12: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:12:14.46 ID:403OremNO





千歌「ふぅ今日も疲れたぁー!」


曜「明日はもっと疲れるよー?」


千歌「えっ!?そんなにハードなの!?」


曜「冗談だよ」アハハ


千歌「もうっ!」


ルビィ「あの、千歌ちゃん...」


千歌「ん?どうしたの?」


ルビィ「その、気をつけてね...明日の旅...」


千歌「?...うん、ありがとう?」





さっき思い出した言葉

曜ちゃんにもね、もう迷惑かけたくないの

この言葉があまりいい感じがしないから。
だから念のために...ね。






13: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:17:56.06 ID:403OremNO




ーーー
黒澤家
ーーー


ダイヤ「で、少しは思い出したの?」


ルビィ「うん、少しだけだけど。千歌ちゃんがね、曜ちゃんにもう迷惑かけたくないって言ってるところだけ思い出したの」


ダイヤ「もう迷惑かけたくない...ですか」


ルビィ「だ、大丈夫だよね?」


ダイヤ「それだけではなんとも言えないけれど...、もしかしたら近いうち喧嘩でもするのかもしれませんわね」


ルビィ「け、喧嘩!?大丈夫かな...」


ダイヤ「まぁあの2人ですから。それよりもルビィ?」


ルビィ「なに?」


ダイヤ「あなたみなさんに話しすぎですわ。あなたの力のことはわたくし以外には絶対に話してはいけません」


ルビィ「う、うん...」


ダイヤ「まぁ、言ったところで信じてはもらえないでしょうけど...。みた夢が現実になるなんて」


ルビィ「うん、そうだよね...」


ダイヤ「それでも気をつけるように!」


ルビィ「はい...」





14: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:20:55.19 ID:403OremNO




...



...



...



...ここは?



みたことない...



神社...かな?



あの子は...?






ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





ルビィ「はっ!」バッ





また、また夢をみた。
すぐにメモしよう...






15: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:22:55.56 ID:403OremNO




ルビィ「お、お姉ちゃん!」


ダイヤ「やっと起きてきたのですか...、休日だからといってだらしない生活をしていると...」


ルビィ「そ、そんなのはいいから!聞いて!」


ダイヤ「そ、そんなのって...なんですの?」


ルビィ「ルビィまた夢みた!」


ダイヤ「またですか?二日連続なんて...。どんな内容だったの?」


ルビィ「みたことない神社にいたの。そこに人がいて...」


ダイヤ「...」


ルビィ「...」


ダイヤ「...え?終わりですか?」


ルビィ「えっ!?」


ダイヤ「それだけなのですか?」


ルビィ「うん...」


ダイヤ「はぁ...。今回は気にしなくていいですわ。たまには関係ない夢もみるでしょう...」


ルビィ「そ、そうだよね。よくよく考えてみたら大した夢じゃなかったね」


ダイヤ「ではお説教の続きです」


ルビィ「...待ってお姉ちゃん、やっぱり重要な気がしてきたよ」


ダイヤ「おだまりなさい」






16: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:24:57.71 ID:403OremNO




お姉ちゃんに言われたとおり気にするような夢ではないのかもしれない。
でもあの人誰かに似てたなぁ...。




ルビィ「気になるなぁ...」


ルビィ「考えても仕方ないよね。せっかくの休日だし沼津のほうに買い物に行こうかな!」





17: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:27:04.03 ID:403OremNO




ーーー
沼津駅
ーーー


ルビィ「着いた...」



ルビィ「どこから行こうかな」キョロキョロ



ルビィ「あっ、あれは...」





曜「さぁてとりあえず沼津までやってきたわけだけどー、今日の行き先は私が決めていいんだよね?」 ??

千歌「うん、曜ちゃんの好きなところでいいよ」 ??

曜「よし!じゃあ電車に乗るぞー!!」 ??

千歌「どこに行くの?」 ??

曜「決めてない!」 ??

千歌「決めてないんかいっ!」 ?





ルビィ「千歌ちゃんと曜ちゃんだ...」




そういえば、

千歌ちゃんと曜ちゃん近いうちに喧嘩するかもだったんだ。
何とかできないかな...。





18: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:28:54.44 ID:403OremNO





ガタンゴトン



ガタンゴトン




ルビィ「着いてきちゃった...」





なにもなかったら帰ればいいだけだもんね?
2人の邪魔しないように念のために様子見るだけだからね。






19: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:30:52.55 ID:403OremNO




曜「んーここはどこだろうね?」

??千歌「曜ちゃんが適当な駅で降りるから...」




こんな適当な旅でいいのかな...
喧嘩しなければいいんだけど...




曜「あっ、あっちに階段あるよ!!登ってみようよ!」




あっ!置いてかれちゃう!
追わないと!!






20: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:32:15.38 ID:403OremNO





ルビィ「見失っちゃった...」グスン




ここどこ...。
こんなところで迷子になっちゃったらルビィ一生帰れない...。
どうしよう...。




ルビィ「お姉ちゃんたすけて...」グスン






21: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:33:44.58 ID:403OremNO






ルビィ「え?ここ...あの夢の...」



ルビィ「同じ神社だ...」



ルビィ「すごい!奇跡だぁー」



ルビィ「人は誰もいない...」



ルビィ「少し見てまわろう」






22: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:36:19.03 ID:403OremNO





ルビィ「確かあの人はこの辺にいたんだよね...」





目の前には小屋がありました。





ルビィ「ここで何をしてたんだろう?」


ルビィ「開くかなー?」ギィ










ルビィ「」ゾッ...











ルビィ「ぁ...ぁぅ...」ガクガク















23: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 22:37:40.61 ID:403OremNO





気づくと近くの駅にいました。
ここまでどうやって戻って来たのか思い出すこともできませんでした。



ルビィ「帰ろう...」ポロポロ





なぜか涙がとまりませんでした。






24: ◆vM2UcopmXU 2018/12/28(金) 23:20:05.66 ID:403OremNO



ーーー
黒澤家
ーーー


ルビィ「ただいま...」


ダイヤ「ルビィ!!あなたどこに...」


ダイヤ「ど、どうしたのですか!?」


ルビィ「なにが...?」


ダイヤ「なにがじゃないでしょう!?真っ赤に目を腫らせて、しかも傷だらけ...」





自分の身体を見てみると本当に傷だらけでした。
きっとあそこから逃げてくるときに...




ダイヤ「なにがあったのですか!?」


ルビィ「...」ポロポロ


ダイヤ「ルビィ...」






26: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:15:22.70 ID:W0k9m6K60




ルビィはお姉ちゃんに今日あった出来事を全部話しました。
お姉ちゃんは真剣に話を聞いてくれました。




ダイヤ「もう大丈夫ですわ」ギュ



ルビィ「うん...」グスン



ダイヤ「...辛いかもしれないけど教えてください。小屋の中にはいったいなにがあったのですか?」



ルビィ「...わかんないの。でも開けた瞬間にすごくいけないものをみてしまった感じがして、怖くて怖くてたまらなくなって...」



ダイヤ「そう...ですか...」



ルビィ「お姉ちゃん...ルビィ大丈夫かな?」ウルウル



ダイヤ「大丈夫ですわ。なにがあってもわたくしが守ってあげますから」







27: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:19:24.63 ID:W0k9m6K60




今日はお姉ちゃんと一緒に眠ることになりました。



ダイヤ「明日は練習あるけど無理しないで休みなさい」


ルビィ「ううん...大丈夫だよ、練習しっかりしないと...」


ダイヤ「...無理してはダメですわよ?」


ルビィ「うん...」







28: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:21:34.49 ID:W0k9m6K60




ルビィ「はっ!」バッ




あ、朝だ...。
お姉ちゃんがいない...。
時計をみると...



ルビィ「9時!?練習に遅れちゃった!!」




今日くらいは起こしてくれてもいいのに...。
それともお姉ちゃんは気遣って起こさなかったのかな...。




ルビィ「...あれ?」





そういえば...、昨日お姉ちゃんの部屋で寝たのになんでルビィの部屋で寝ていたんだろう...。





ルビィ「お姉ちゃんが移動させたのかな...」



ルビィ「あっ!はやく行かなきゃ!」






29: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:23:10.36 ID:W0k9m6K60





ダイヤ「やっと起きてきたのですか...、休日だからといってだらしない生活をしていると...」








...えっ?







ルビィ「お姉ちゃん?」


ダイヤ「どうしたのですか?」


ルビィ「練習...は?」


ダイヤ「練習?練習は今日はないでしょう?」


ルビィ「ち、違うよ!お姉ちゃん今日は練習ある日だよ!!昨日お話したよ!」


ダイヤ「...全く、まだ寝ぼけているのですか!はやく顔洗ってきなさい!お説教ですわ!!」


ルビィ「え、えぇ!?」





どういうこと?
あれは...まさか夢だった?







30: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:25:20.34 ID:W0k9m6K60




ーーーー
沼津
ーーーー


ルビィ「夢が本当か確かめないと...」




ここで待っていれば曜ちゃんと千歌ちゃんが来るはず...



ルビィ「あっ!きたっ」



曜「千歌ちゃん大丈夫?体調でも悪いの?」

千歌「あー、いやいや大丈夫」

曜「そう?じゃあ旅行こうか?今日は私が決めていいんだよね?」

千歌「え?う、うん。曜ちゃんが決めていいよー」

曜「よし!じゃあ電車に乗るぞー!!」

千歌「どこに行くの?」

曜「決めてない!」

千歌「...」






31: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:26:38.90 ID:W0k9m6K60





ルビィ「...あれ?」






こんな会話だったかな...






ルビィ「ついていくのはやめよう...。もうあんな思いしたくないよ」






32: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:30:30.73 ID:W0k9m6K60




ーーーーー
夜・黒澤家
ーーーーー




ダイヤ「明日は練習なんですから、早く寝なさい」



ルビィ「はーい」




気にしてもしょうがないよね。
明日の練習のためにもはやく寝よう。







33: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:40:25.91 ID:W0k9m6K60




ルビィ「はっ!」バッ



...朝だ。
今日は練習がある日。
時計をみると...





ルビィ「9時!?またやっちゃった!!」




急いで学校に行く準備をしました。






34: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:42:17.64 ID:W0k9m6K60





ダイヤ「やっと起きてきたのですか...、休日だからといってだらしない生活をしていると...」



ルビィ「ぁ...」ドクン



ダイヤ「どうしたのですか?」





嘘...
嘘だよね...



ルビィ「お姉ちゃん練習...」



ダイヤ「練習?今日は練習ないでしょう?」



ルビィ「嘘だよ...」



ダイヤ「全く寝ぼけているのですか?」



ルビィ「寝ぼけてないよ...なんで...」



ダイヤ「ルビィ?顔色悪いですわね...。大丈夫ですか?」



ルビィ「...」



ダイヤ「......ルビィ、なにがあったのか話しなさい」







35: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:45:31.09 ID:W0k9m6K60




ルビィはお姉ちゃんに今までのことを話しました。





ダイヤ「それではあなたにとって今日はもう3回目ということ?」


ルビィ「うん...」


ダイヤ「...」





信じてもらえないよね...。
自分でも何言ってるのかわからないし...。




ダイヤ「...わかりましたわ」


ルビィ「ぇ?」


ダイヤ「今聞いた感じですとその神社が怪しいですわね...」


ルビィ「...信じて、くれるの?」


ダイヤ「...あなたの顔を見ればそのくらいわかりますわ。わたくしはあなたのお姉ちゃんなのですから」


ルビィ「お姉ちゃん...」グスン









36: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:49:57.72 ID:W0k9m6K60





ダイヤ「わたくしその神社について調べてきます」


ルビィ「し、調べるってどこで?」


ダイヤ「図書館やネットを使って色々と調べてみますわ。ルビィは家で大人しくしてなさい...」


ルビィ「えっ...でも...」


ダイヤ「大丈夫ですから、わたくしに任せなさい」


ルビィ「うん...」




そう言ってお姉ちゃんは家を出ていきました。







37: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 00:57:00.68 ID:W0k9m6K60




ーーーーーー
夕方・黒澤家
ーーーーーー


ダイヤ「ただいま戻りましたわ...」


ルビィ「お姉ちゃん...どうだった?」


ダイヤ「...ごめんなさい、ダメでしたわ」


ルビィ「...そ、そうだよね、そんな簡単にはいかないよね」


ダイヤ「調べてみてわかったのはその神社に関する情報がなにひとつ残っていないということだけですわ...」


ルビィ「そ、そんなことって...」


ダイヤ「ありえませんわ...。なにか意図的なものを感じますわ」


ルビィ「...」


ダイヤ「...ルビィ、今日は一緒に寝ましょうか」


ルビィ「...うん」







38: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:10:09.55 ID:W0k9m6K60





ルビィは眠ることができませんでした。

こわくて。

そばにはお姉ちゃんがいてくれるけれど目が覚めたらまたひとり。











この先もずっとひとり...?







ひとり













ひとり









ルビィ「...」ポロポロ



ダイヤ「ルビィ?」



ルビィ「...ごめんね、大丈夫だから」ゴシゴシ



ダイヤ「...大丈夫よ、あなたをひとりぼっちになんてさせませんわ」ギュ







39: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:17:49.33 ID:W0k9m6K60






~~ーーーー!ーー


ーーー~~~ーー!!



、ー、ーーー~!ーーー!!








ーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ルビィ「...」






時計をみると9時でした。
また...ひとり。






ずっとひとり。


















ひとりぼっち


























40: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:22:49.99 ID:W0k9m6K60



トントン



ルビィ「は、はい!」



ガラッ



ダイヤ「そろそろ起きるころかと思いましてね」



ルビィ「ぁ...ぁれ...?」





"いつも"とは違う展開に混乱してしまいました。




ダイヤ「...わたくしも神社の小屋を開けてきました」



ルビィ「え!?なんで!?」



ダイヤ「...あなたをひとりぼっちにはさせないと言ったでしょ?」



ルビィ「ぁ...」



ダイヤ「安心しなさい、お姉ちゃんがいますわ」ギュ



ルビィ「ごめんね、ごめんね、ルビィのせいで...お姉ちゃん...」ポロポロ



ダイヤ「あなたのせいじゃないですわ...。そんなに自分を責めないで」ヨシヨシ



ルビィ「...」ポロポロ






41: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:28:55.28 ID:W0k9m6K60





しばらくの間涙が止まりませんでした。
申し訳なくて、でもすごく嬉しくて...
落ち着きを取り戻してから今後について話をしました。





ダイヤ「あの神社についての情報はなにもありませんでしたし、直接調べてみるしかなさそうですわね...」


ルビィ「...」


ダイヤ「どうしたのルビィ?」



ルビィ「...今、思い出したんだけど、ルビィ今日夢みたような気がする」


ダイヤ「また夢を?内容は?」


ルビィ「んーと、ちょっとだけ待ってね。あともう少しで思い出せそうなの...」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー







痛っ!



ヒュー




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー







42: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:32:34.41 ID:W0k9m6K60



ルビィ「...」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





曜「痛っ!」 ??

千歌「」スッ ???

曜「千歌ちゃん!!」 ???

千歌「」ヒュー



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ルビィ「!?」



ダイヤ「ルビィ?思い出したの?」








43: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:34:51.19 ID:W0k9m6K60



たまに?出てきますけど気にしないでください。






44: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:38:00.95 ID:W0k9m6K60




ルビィ「大変っ!大変だよ!!お姉ちゃん!!」


ダイヤ「お、落ち着きなさい!落ち着いて話をしなさい」


ルビィ「千歌ちゃんが!千歌ちゃんが危ないよ!!」


ダイヤ「どういうことですの!?」


ルビィ「詳しく説明してる暇ないよ!早く行かないと!!」


ダイヤ「ど、どこに!?」


ルビィ「神社の近く!近くの高台から落ちてる!」


ダイヤ「落ちてる!?」


ルビィ「どうしよう、どうしよう、千歌ちゃんが死んじゃう!!」


ダイヤ「ルビィ!布団を出してきなさい!!」


ルビィ「う、うん!!」


ダイヤ「あなたは布団を出して、わたくしはタクシーを呼びますわ!!」


ルビィ「わかった!!」








45: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:44:39.41 ID:W0k9m6K60




ルビィたちはタクシーの運転手さんにお願いをして布団をつめて神社の近くへと向かいました。




ダイヤ「ここからは徒歩で行くしかありませんわ!」



ルビィ「急いで!お姉ちゃん!!」







46: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:55:04.84 ID:W0k9m6K60





ダイヤ「どこですの!?」


ルビィ「もう少し!あともう少しで...」


ダイヤ「あれは!?」



ーーーーーーーーーーーーーー

千歌「よ、曜ちゃん...、離して!このままだと曜ちゃんまで落ちちゃう...」ググッ

曜「やだ!!」ギュー

?
ーーーーーーーーーーーーーー



ダイヤ「み、見えましたわ!!」



ルビィ「まだ落ちてない!!間に合ったっ!」




千歌「」グニャ

曜「痛っ!」

千歌「」スッ

曜「千歌ちゃん!!」

千歌「」ヒュー





ダイヤ「!?」
ルビィ「!?」




曜「千歌ちゃんっ!!!千歌ちゃんっ!!!!!」



ルビィ「お姉ちゃんっ!!!」バッ


ダイヤ「わかってますっ!!」バッ



曜「!!!」




千歌「」ボスッ







47: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 01:59:54.25 ID:W0k9m6K60





ルビィ「ハァハァ...」


ダイヤ「ま、間に合いました...か?」


千歌「...」


ルビィ「千歌ちゃん!?」


千歌「...ぅぅ」


ダイヤ「...い、生きてます!!はやく病院に連れていきませんと」


曜「千歌ちゃん!!」


ルビィ「曜ちゃん...」


曜「ち、千歌ちゃんは!?」


ダイヤ「生きてますわ!」


曜「ぁぁ...よかったぁ...」ストン







48: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 02:02:05.74 ID:W0k9m6K60




ダイヤ「早く病院につれて行きましょう」



ルビィ「うん!」



曜「私が外までおんぶしていきます」





49: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 02:06:34.98 ID:W0k9m6K60





ルビィたちは外に出てから救急車を呼びました。



曜「ダイヤさん、ルビィちゃん本当にありがとう...」


ダイヤ「当たり前のことをしたまでですわ」


ルビィ「うん!」


曜「私はこのまま救急車に乗って千歌ちゃんのそばにいるね。2人は?」


ダイヤ「曜さんがいるのなら安心ですわね。後ほど伺いますわ」


曜「うん、わかった」







50: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 02:17:10.98 ID:W0k9m6K60




救急車は病院に向けて走っていきました。



ルビィ「千歌ちゃん...大丈夫だよね?」



ダイヤ「大丈夫ですわ、無傷ではないけどすぐに目を覚ますと思いますわ。それよりも...」



ルビィ「どうしたの?」



ダイヤ「...いえ、私たちは今やるべき事をやりましょう」



ルビィ「うん」







51: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 02:31:25.72 ID:W0k9m6K60




ーーー
神社
ーーー


ルビィ「ここにはできればもう来たくなかったなぁ...」


ダイヤ「手がかりがないですから」


ルビィ「...あれ?」


ダイヤ「!」


ルビィ「小屋がない!?」


ダイヤ「な、なくなっていますわね」


ルビィ「な、なんで!?」


ダイヤ「わからないけれど、でもこれではっきりしましたわ」


ルビィ「な、なにが!?」


ダイヤ「このループ現象の元凶はここにあるということですわ」


ルビィ「でも小屋がなくなったんじゃあ調べようがないよ!」


ダイヤ「そう...ですわね」


ルビィ「...」


ダイヤ「とりあえず今日はもう帰りましょう。千歌さんのことも気になりますし」


ルビィ「うん、わかった」







52: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 02:33:17.78 ID:W0k9m6K60




ーーー
病院
ーーー


ダイヤ「誰か走ってきますわ」


ルビィ「あれは...曜ちゃん?」


曜「ダイヤさん、ルビィちゃん!」


ルビィ「そ、そんなに急いでどうしたの?」


曜「ご、ごめんね、説明している暇もないんだ!!また今度!!」ダッ


ダイヤ「...行ってしまいましたわね」


ルビィ「また今度...か」








53: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 02:42:24.04 ID:W0k9m6K60




ーーーーー
千歌の病室
ーーーーー


ルビィ「あっ、千歌ちゃん!!」ガラッ


ダイヤ「目を覚ましましたのね!!」


千歌「ルビィちゃん、ダイヤさん...。本当にありがとうございます」グスン



ダイヤ「千歌さん、あのとき何が起きたのか説明していただけませんか?」



千歌「...ごめんなさい、また今度で...お願いします」?



ダイヤ「...わかりました」






そのあとしばらくルビィたちは千歌ちゃんとお話していました。






ルビィ「また明日来ますね」


ダイヤ「千歌さん無理してはいけませんよ?」


千歌「はい、ありがとうございます。おやすみなさい」





54: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 02:49:09.21 ID:W0k9m6K60




ーーーー
病室の外
ーーーー



ダイヤ「あと少しでまたループしてしまいますわね」



ルビィ「そうだね...。また明日来るって嘘ついちゃった...。曜ちゃんの話も聞くことできないし...」



ダイヤ「......いえ、もしかしたら」



ルビィ「なに?」





ーーーーーーーーーーーーーーー





55: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 03:24:15.04 ID:W0k9m6K60



ーーーー
千歌視点
ーーーー


曜「おはよう。千歌ちゃん」ニコッ


千歌「...え?」





私はとてもびっくりしてしまった。
いつも通り私の家に同じ時間。
また戻ってきたと思った。
いや戻ってきている。
でもひとつだけ変化があった。




曜「とりあえずまだ言ってなかったことあるから言うね?」



曜「もう死ぬなんて言わないで。これからはずっと私がそばにいてあげるから」ニコッ







57: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:40:53.67 ID:a3TjLbeYO






千歌「よ、曜ちゃん...」ウルウル



曜「2人で協力すれば不可能なんてないよ!!頑張ろ!?」ニコッ



千歌「曜ちゃああああん!!!」ポロポロ



曜「アハハ、千歌ちゃん泣きすぎだよぉ」






58: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:43:04.00 ID:a3TjLbeYO





曜「落ち着いた?」


千歌「うん...、ありがとう曜ちゃん...。私もう絶対に諦めない。曜ちゃんと一緒にこのループから抜け出してスクールアイドル続けるんだ!!」


曜「もちろんだよ!!それで気になってることがあってね?」


千歌「なに?」


曜「ルビィちゃんとダイヤさんだよ」


千歌「う、うん?」


曜「千歌ちゃんは覚えてないと思うけどあの2人まるで千歌ちゃんが飛び降りるのを知っていたみたいだったの」


千歌「そ、そんなのありえないよ」


曜「でもあまりにもおかしかったんだよ。二人で布団持ってたんだよ?」


千歌「でももう聞くすべもないよね...」


曜「いや、考えたんだけど...、あの2人...ループしてるんじゃないかな?」


千歌「えっ!?そんなことって...」


曜「だって千歌ちゃん今までループしてる間にあそこであの2人に会ったことある?」


千歌「な、ないけど...」


曜「なのに急に現れたんだよ?」


千歌「確かに...ループしてる世界で今までと別の行動をできるのは私だけのはずだったのに...」


曜「でしょ?だから...」


千歌「だから...?」


曜「会いに行こう!!」






59: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:44:50.86 ID:a3TjLbeYO




ーーー
黒澤家
ーーー


千歌「本当に2人はループしているの...?」



曜「わかんないけど、でもその可能性は高いと思う」



千歌「じゃあ...いくよ!」



ダイヤ「その必要はありませんわ」



千歌「ダ、ダイヤさん!!ルビィちゃんも...」



ダイヤ「わたくしの言った通りだったでしょう?」



ルビィ「うん、本当だね...」



曜「?」



ダイヤ「場所を変えましょうか。千歌さんたちが来たということはこちらの状況も理解しているのでしょう?」





60: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:46:21.85 ID:a3TjLbeYO





ダイヤ「まずお互いに同じ時間を繰り返している。これは間違いありませんわね?」


曜「ダイヤさんたちも気づいてたんですね」


ルビィ「き、気づいたのはお姉ちゃんなんだけどね」


千歌「あの改めて、助けてくれてありがとうございました」


ダイヤ「間に合って良かったですわ」


曜「あの、ちょっと質問なんですけどダイヤさんたちなんで千歌ちゃんが落ちてくるって知っていたんですか?」


ルビィ「あ、それは...」


ダイヤ「たまたま、通りかかっただけですわ」


曜「...布団を持ってですか?」


ダイヤ「...」


曜「少し無理があると思うんですけど...」







61: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:47:57.49 ID:a3TjLbeYO




ダイヤ「...仕方ありませんわね。こんな状況ですし、お話しましょう」


曜「お願いします」


ダイヤ「ただし、そちらの話も聞かせていただきますわ」


千歌「こっちの話?」


ダイヤ「あなたが落ちるまでの話です」


千歌「あっ...」


曜「...千歌ちゃんいい?」


千歌「うん、私がバカだっただけだし...」


ルビィ「?」


ダイヤ「ではまずわたくしたちから」






62: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:49:42.27 ID:a3TjLbeYO





ダイヤ「わたくしたちは千歌さんが崖から落下することを知っていました」


千歌「そんな...」


曜「やっぱり...」


千歌「でもありえないよ!」


ダイヤ「まぁ、普通はありえませんわね。でもわたくしの妹、ルビィは少し変わった力を持っていましてね」


曜「変わった...力?」


ダイヤ「この子が見た夢は全部現実に起こるのですわ」


千歌「そ、そんなことって...」


ダイヤ「信じられませんか?でも事実なのですわ。それであなたも救われたのですわ」


ルビィ「ルビィの力がこんな形で役に立つなんて思わなかったよ」


曜「信じられないような話だけど、でも本当のことなんだろうね」


千歌「うん...」







63: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:50:57.15 ID:a3TjLbeYO




ダイヤ「こちらは以上ですわ」



千歌「こっちの番だね」



私はダイヤさんたちに今までの過程を話した。



ダイヤ「そうでしたか...」



ルビィ「ひとりだと...怖いよね...。ルビィも最初すごく怖くて怖くて...」


曜「...ルビィちゃんも最初ひとりだったの?」


ルビィ「うん...、ルビィのせいで今お姉ちゃんを巻き込んじゃってるの」



ダイヤ「ルビィ?前にも言ったでしょう?これはあなたのせいではないですわ。自分を責めるのはやめなさい」



ルビィ「...うん、ありがとう」



ダイヤ「千歌さんもですわよ?」



千歌「えっ?」



ダイヤ「自分を責めてはいけませんわよ?」



千歌「...はい」






64: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:52:08.70 ID:a3TjLbeYO





ダイヤ「ではこの話はおしまいにしましょう」



曜「これからどうしようか...」



千歌「ダイヤさんたちこのループから抜け出す方法知らないですか?」



ダイヤ「知っていたらとっくに抜け出していますわ...。こちらが聞きたいくらいですわ」



千歌「ですよね...」



ルビィ「あ、でもね、この間あの神社にまた行ってみたんだけどあの小屋なくなっちゃってたんだよね...」



千歌「あー、うん、あれなんかループしている人には見えなくなっているみたい」



ダイヤ「どういうことですの?」



千歌「前にループしてない曜ちゃんと行ったことあるんだけどそのとき私には見えなかったけど曜ちゃんには見えていたみたい」



曜「そんなことあったんだ」



ダイヤ「そうですか、それは重要そうですわね」







65: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:54:31.24 ID:a3TjLbeYO





ダイヤ「他にはなにかありませんか?」



千歌「ごめんなさい、ないです...」



ダイヤ「そうですか...」



ルビィ「で、でも4人もいるしきっとなにか方法見つかるよね!?」



曜「そうだね!ルビィちゃんの言う通りだよ!4人もいればなんとかなるよ!」







66: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:55:25.71 ID:a3TjLbeYO





千歌「まずはあの神社について調べてみたほうがいいんじゃないかな?」



ダイヤ「実は1回調べてみたのですがあの神社に関する情報はなにもありませんでしたわ」



曜「え?本当ですか?」



ダイヤ「はい、調べても調べても名前すらわかりませんでしたわ。まるで何者かが神社に関する情報を消したかのようでしたわ」



千歌「でも4人で探せばなにか見つかるかもしれないですよ!」



ダイヤ「...ではもう1度調べてみましょうか」



曜「各自で調べるのはどうですか?そのほうが効率はいいと思うんですけど」



ダイヤ「...ルビィ、1人で大丈夫ですか?」



ルビィ「だ、大丈夫だよ!ルビィも頑張らないといけないし!」



千歌「じゃあ決まりだね。終わったらまたここに集合にしましょう」



曜「おっけー!」

ダイヤ「わかりましたわ」

ルビィ「わかりました」






67: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:56:54.80 ID:a3TjLbeYO




ーーーーー
ルビィ視点
ーーーーー


神社の情報を集めるためにルビィは沼津駅のほうまでやってきました。
こっちのほうが色々と情報を集めやすいと思ったから。



ルビィ「でもどうやって情報集めよう...」



??「あれ?ルビィじゃない」



ルビィ「えっ?」クルリ



善子「なにしてるの?」



ルビィ「わっ!善子ちゃん!あ、えっとね...」




あれ、そういえば...





ルビィ「よ、善子ちゃんって神社とか詳しくないよね?」



善子「神社?詳しいわけないじゃない」



ルビィ「そ、そーだよね...」



善子「なに?神社に行くの?」



ルビィ「え...う、うん、今探しててね...」



善子「そう、私は神社なんて場所には2度と近づきたくないわね」



ルビィ「2度と?前に行ったことあるの?」



善子「そ、そりゃ誰でも1回くらいは行ったことあるでしょ!」



ルビィ「そ、そうだよね...。そのときはどこの神社に行ったの?」



善子「...えーと、忘れたわ。そんな昔のこと...」



ルビィ「そんなに昔に行ったんだね」






68: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 17:58:53.16 ID:a3TjLbeYO




前に見た夢、誰かに似てると思ってたけど会ってみてわかった。善子ちゃんに似てた。







ルビィ「ねー善子ちゃん?」



善子「なによ...?」



ルビィ「〇〇駅の近くの人気の少ない迷路みたいな神社って知らないよね?」






69: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 18:00:56.18 ID:a3TjLbeYO






善子「...は?」



ルビィ「そうだよね、知らないよね...」



善子「あの神社に近づいたの!?」ガシッ



ルビィ「ど、どうしたの善子ちゃん?」




善子「答えて!!!」グッ




ルビィ「痛い、痛いよ善子ちゃん」



善子「あっ...」パッ





70: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 18:02:38.26 ID:a3TjLbeYO






善子「その神社、どこで知ったの!?」



ルビィ「えと、たまたま見つけた...というか」




善子「う、嘘よ!そんなのありえないわ!」




ルビィ「よ、善子ちゃん!さっきからどうしたの!?」



善子「その神社に行ったの!?」



ルビィ「え、えーと...」



善子「ルビィ!!」



ルビィ「」ビクッ



善子「あ...ごめん」






71: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 18:07:43.49 ID:a3TjLbeYO







善子「ルビィ、答えて?」


ルビィ「い、行ったよ」


善子「そんな...なんで...」


ルビィ「で、でもすぐに怖くなって帰ったから中には入ってないよ!」



善子「...本当?」


ルビィ「う、うん!」


善子「そ、そう良かった...」


ルビィ「...あの、あの神社」


善子「あの神社ね!!あの神社悪い噂ばかりあってね。私も過去に行ったことあるんだけど本当に酷かったから。だからルビィにはそんな思いして欲しくなくて...」


ルビィ「う、うん。その悪い噂って...」


善子「ルビィはそんなこと気にしなくていいのよ!それよりあの神社にはもう2度と行かないで!!」



ルビィ「え...」



善子「あそこ行くと私みたいに不幸になっちゃうからね!絶対ダメよ!約束して!」


ルビィ「わ、わかった...」


善子「本当、約束だからね!?」


ルビィ「うん...」


善子「わ、私行かないと行けないところあるから...、またね」


ルビィ「あ、うん、バイバイ」フリフリ






72: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 18:11:40.26 ID:a3TjLbeYO





善子ちゃんあの神社のこと知ってるみたいだった。
まさか善子ちゃんまで...?





ルビィ「みんなに報告しないとっ!!」




73: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 18:13:32.00 ID:a3TjLbeYO




ーーーー
黒澤家
ーーーー

ダイヤ「善子さんが...?」


千歌「まさか善子ちゃんまでループしてるとか...」


ルビィ「もしかしたらそうかも...、私みたいに不幸になってほしくないって言ってました...」


曜「でもさ善子ちゃんが神社に行ったのは昔なんじゃないの?」


千歌「ループし過ぎて昔に感じてるとか...」


ダイヤ「それは考えにくいですわ」


ルビィ「どうして?」






74: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 18:15:53.70 ID:a3TjLbeYO




ダイヤ「この世界がループしたタイミングはいつだと思いますか?」


千歌「ループしたタイミング?」


ルビィ「それは...」


曜「あ、そっか、千歌ちゃんとルビィちゃんは同じだったんだ」


ダイヤ「その通りですわ。つまりループしたタイミングは千歌さんとルビィが初めて神社に訪れたときですわ」


千歌「でも千歌たちよりも前にループした人もいるかもしれないですよ!」


ダイヤ「それはありえませんわ」






75: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 18:34:01.87 ID:a3TjLbeYO





ダイヤ「仮に千歌さんとルビィよりも先にループした人がいてこの世界がループしていたらあなたたちは絶対にループすることはありませんわ」


千歌「うぅ、よくわかんなくなってきた」


ダイヤ「ループした世界で今までと違う行動が出来るのはループした本人だけでしょう?」


ルビィ「そっか!だからルビィたちよりも前はありえないんだね!」


ダイヤ「そうです。ありえるとしたら千歌さんとルビィと一緒のタイミングしかありません」






76: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:06:53.45 ID:a3TjLbeYO




千歌「じゃあ善子ちゃんは結局どうなの?」


ダイヤ「わからないことが多すぎてなんとも言えませんわ」


曜「とりあえず明日善子ちゃんに会いに行ってみようよ。そしたらループしてるかしてないかわかるはずだよ!」


ルビィ「...うん」


ダイヤ「明日10時に家に来てください」


曜「わかりましたっ!」


千歌「曜ちゃん起こしてね」






77: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:09:06.57 ID:a3TjLbeYO



ーーーー
次の日
ーーーー

ダイヤ「起きなさいルビィ」


ルビィ「うぅん?お姉ちゃん?...おはよぉ」


ダイヤ「準備なさい、10時に千歌さんたちが来ますわ」


ルビィ「はぁーい」






78: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:10:15.27 ID:a3TjLbeYO




ーーーーーーーーーーーーーー


ピンポーン




ルビィ「あれ、早いね」


ダイヤ「まぁ早いに越したことはないですけど。ルビィお願い」


ルビィ「はーい」







79: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:12:12.92 ID:a3TjLbeYO





ルビィ「はーい!」ガラッ


善子「...」


ルビィ「えっ!?善子ちゃん!?」


善子「ルビィ...嘘ついたわね...」


ルビィ「えっ、えっ...ご、ごめんなさい...」


善子「...いいのよ、私が悪いんだから。中入ってもいい?」


ルビィ「う、うん。どうぞ...」






80: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:14:45.21 ID:a3TjLbeYO




ダイヤ「善子さん!?」


善子「おはよう」


ダイヤ「なぜ善子さんがここに...?」


ルビィ「やっぱり善子ちゃんもループしてたんだ」


善子「違うわ、"ループしてきた"のよ」


ルビィ「...えっ?」



ピンポーン



ダイヤ「今度こそ千歌さんたちでしょう。ルビィお願いしますわ」


ルビィ「う、うん」


善子「やっぱりあの2人もなのね...」


ダイヤ「...」





81: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:21:31.11 ID:a3TjLbeYO





千歌「善子ちゃん...」


善子「説明するわ、何が起きてるのか全部」


曜「善子ちゃんは知ってるの?この現象について」


善子「知ってるわ、このループ現象を起こしてしまったのは私だから」


ルビィ「ど、どういうこと!?」


ダイヤ「...詳しい説明お願いしますわ」





82: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:26:17.91 ID:a3TjLbeYO


善子「私が中 学生のときの話よ。私はそのころ本気で魔法や魔術が大好きだったわ。だから魔法に関する本や魔術本などたくさん読んでいたわ」


千歌「それはなんとなく知っているというか...、今も...」


善子「...魔法ってね。本当にあるのよ」


曜「...真面目に?」


善子「真面目に」





83: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:30:14.06 ID:a3TjLbeYO



善子「まぁもちろん嘘ばかり書いてある本がほとんどだったんだけどそのとき私は本物の魔術本を手に入れてしまったのよ。あの神社でね」


ダイヤ「あの神社って...今回の?」


善子「そうよ、私はたくさんの本を読んではそれを実行して魔法を使おうと試みたわ。でももちろん魔法なんて使えなかった。そんなとき、魔法を実験する人気のない場所を探していたときにあの神社を見つけたの」


ルビィ「そこにあった本が本物だったの?」


善子「ええ、本物だったわ。それが始まりだったわ」






84: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:34:48.90 ID:a3TjLbeYO




善子「私はその本を見つけてすぐに実験をしたの。簡単な魔法、炎を出す魔法を。そして本当に炎が出てしまったの。私も驚いたわ。今まで多くの実験をして成功しなかったのにって」


ルビィ「すごい、善子ちゃん本当に魔法使いさんだったんだ!」


善子「...魔法には代償が必要でね。それは魔法の力が強ければ強いほど強い代償が必要になるの」


曜「代償って...例えば?」


善子「血とか、精神とか...そんなところね。そのときの私はそれをよく理解していなかった。そして使ってしまったの禁忌の魔法を...」


千歌「禁忌...」






85: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:38:42.36 ID:a3TjLbeYO




善子「魔法は暴走したわ。大きな代償を払ってないのに発動しようとしたから。私は焦って近くにあった小屋に本を投げ捨てたの」


ルビィ「その小屋って...」


善子「あなたたちが開けてしまった小屋になるわ...」


ダイヤ「ではその禁忌の魔法というのは」


善子「タイムループ、時間を戻す魔法だったわ...」


千歌「そんなことが...」





86: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:41:11.42 ID:a3TjLbeYO




善子「そのあとあの神社に人が近づかないようにあの神社に関する情報を魔法で消したの。その代償に私は2度と魔法が使えなくなったわ」





善子「これで...話はおしまい。これらの現象すべて私のせいなの。本当にごめんなさい」


ルビィ「そ、そんなことないよ。善子ちゃんだって悪気があってわけじゃないし...」


善子「悪気があるとかないとか関係ないわよ!こんなことになってしまったんだから...」


曜「...善子ちゃん、こうなってしまったんだから後悔しても仕方ないよ。みんなで抜け出す方法を考えようよ!」


善子「...大丈夫、それなら...あるから」





87: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:42:21.41 ID:a3TjLbeYO




千歌「えっ!?あるのっ!?」


善子「あるわ、また小屋の扉を開ければいいのよ」


ダイヤ「ですが小屋は見えなくなってしまってますわ」


善子「...深夜零時前に1分だけ現れるわ。そのとき扉を開ければループは解除されるわ」


ルビィ「本当に!?やったぁ!!これで解決だね!!」







88: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:44:45.88 ID:a3TjLbeYO





曜「それならみんなで一緒に...」


善子「いや、...私ひとりだけで大丈夫だから...」


千歌「ひとりが開けばみんな解放されるの?」


善子「されるわ。だからあなたたちはここで待っていればいいわ」


ルビィ「でもみんなで行ったほうがいいよ!善子ちゃんも寂しいでしょ?」


善子「さ、寂しくなんかないわよ!」





89: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:47:47.87 ID:a3TjLbeYO




ダイヤ「善子さん」


善子「なに?」


ダイヤ「なにか問題があるのでしょう?」


善子「別に、なにもないけど...」


ダイヤ「わたくしに嘘は通じません。話しなさい。あなたはまだ何か隠してますわ」


善子「だから何も隠してない!」


ダイヤ「ならわたくしたちも一緒に行きます」


善子「だ、ダメよ!それはダメ」






90: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:51:27.21 ID:a3TjLbeYO




ダイヤ「なぜですか?問題ないのでしょう?」


善子「問題ない...けど、来ても意味ないから...」


ルビィ「ルビィたちが行きたいだけだから!いいでしょ?」


善子「...だから、ダメだって」


ダイヤ「ならダメな理由を話しなさい」






91: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 19:52:43.73 ID:a3TjLbeYO




善子「...わかったわよ。でも約束して、話したらひとりで行かせてくれるって」


曜「それは話次第だよね~」


千歌「だね~」


善子「...」




92: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 20:15:32.34 ID:a3TjLbeYO




善子「扉を開けるとループは解除されるけど魔法を解除するのにも代償が必要なのよ」


曜「その代償は...?」


善子「......精神と記憶らしい...わ」


千歌「記憶って...全部忘れちゃうってこと!?」


善子「そんなの...わからないわよ私にも...。だから...これは私がやらないといけないのよ」


ルビィ「...ダメだよ善子ちゃん」


善子「私が原因なんだから私が片付けるのが当然でしょ!!」


ルビィ「ダメだよ!!そんなことしたら善子ちゃんのこと許さない」


善子「ル、ルビィ...、わかってよ、誰かがやらないといけないのよ」


ルビィ「なら...ルビィがやる!」





93: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 20:18:40.98 ID:a3TjLbeYO




善子「なっ、ばかなこと言わないでよ!!」


ルビィ「おばかさんは善子ちゃんだもん!」


曜「お、落ち着こ落ち着こ!」


ダイヤ「その選択肢はなしでいきますわ」


善子「な、何言ってるのよ!?それ以外方法なんてないの!」


千歌「誰が決めたの?」


善子「...え?」


千歌「私はもう諦めないよ。絶対みんな無事にここから抜け出してスクールアイドルとして輝くんだ。それまで諦めない!」


曜「そうだね。まだ何か方法あるかもしれないよ!みんなで力合わせて頑張ろうよ!」


ダイヤ「その意気ですわ!」


ルビィ「ルビィも賛成!」


善子「...わかったわよ」







94: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 20:23:41.96 ID:a3TjLbeYO



ーーーー
善子視点
ーーーー



あのあと今後について話し合ってから解散になった。
ほとんど話なんて聞いていなかったわ。
今日、終わらせる。





善子「怒るかな...みんな...」





私は電車であの神社へと向かっていた。






95: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 20:27:03.77 ID:a3TjLbeYO




ーーーーーーーーー
23時50分・神社
ーーーーーーーーー






善子「...着いたわ」








どうなるんだろう。
精神と記憶...か。
私の精神力次第だけど下手したら喋ることも出来なくなったりするのかな。
それで今までのことも全部忘れて...。
やだな...。
だったらいっそ...楽になりたいな...






96: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 20:30:18.68 ID:a3TjLbeYO




ーーーーーー
23時58分
ーーーーーー




あと少し...。
あと少しで...私は私じゃなくなるんだ。




善子「」ガタガタガタ




全身が震えだした。
身体を上手く制御できなくなってきた。
こわいな...やだな...





善子「...」ポロポロ




なによこれ...。
もうボロボロじゃない。

あんなこと言っておきながら。
根性ないな...。




善子「でも、でも私がやらないと...!私が...」グスッ







スっ





97: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:00:33.64 ID:W0k9m6K60



ーーーーーー
23時59分
ーーーーーー



小屋が現れた...。
開けよう。
やるんだ。
私が...。





善子「」ガシッ





さようなら津島善子



さようなら...みんな...。




















善子ちゃん大嫌い








98: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:02:13.75 ID:W0k9m6K60






善子「...」パッ





...ここはどこ?





善子「...」キョロキョロ





...うーん頭がぐしゃぐしゃする






ドンドン!




善子母「善子っ!練習でしょ!?遅刻するわよー!」



善子「あ、そうだ、練習行かなきゃ」




...頭痛い





99: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:03:12.77 ID:W0k9m6K60




ーーーー
バス
ーーーー


なんだか調子が悪いわね。
休んだほうが良かったかな。






曜「おはよーしこー!!」


善子「あんたはいつも元気ね」


曜「うん?どうしたの?」


善子「なんか朝から調子悪くて」


曜「大丈夫?無理しないほうがいいよ」


善子「大丈夫、たぶん」






100: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:05:00.20 ID:W0k9m6K60





ーーーー
学校
ーーーー


ダイヤ「...」ボー


曜「ダイヤさん?」


鞠莉「曜、放っておいていいわよ」


曜「鞠莉ちゃん?」


鞠莉「ダイヤ、今日ずっとあんな感じだから」


曜「そうなの?」


果南「なんか調子が悪いというかなんにもやる気が出ないんだって。私ダイヤがやる気出ないって言ったの初めて聞いたからびっくりしたよ」


善子「身体が悪いとかじゃないの?」


鞠莉「それはないみたいだから大丈夫よ。でも今日のダイヤは珍しくダメね」


善子「...ちょっとダイヤと話してくる」


鞠莉「ほどほどにね~」






101: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:06:19.58 ID:W0k9m6K60




善子「ダイヤ?」


ダイヤ「...あぁ善子さん来てましたの」


善子「どうかした?」


ダイヤ「...いえ、私にもわからなくて」


善子「わからない?」


ダイヤ「はい...、なんか、そうですわね...。なんて言ったらよいのでしょうか...。胸にぽっかり、穴が空いてしまったような、そんな、そんな感じがするのです...」


善子「胸に穴...」


ダイヤ「...すみません、疲れているのでしょうか、今日は休ませてください...」


善子「う、うん。お大事に」






102: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:07:49.59 ID:W0k9m6K60




果南「ね?ダメだったでしょ?」


善子「え、ええ」



でもなんでだろう。
少し...わかる気もする。




ガラッ



曜「あっ、花丸ちゃんきたよ!」


花丸「おはようございます...」


鞠莉「なんか...花丸も元気ない?」


花丸「うん...ちょっと...調子が悪くて...」


善子「花丸、今日はー...」


花丸「...な、なに?」


善子「...あれ?なに、言おうとしたんだろう...」


果南「ちょ、みんな大丈夫?変だよ?」


鞠莉「そういう果南も少し変だったけどね」


果南「人のこと言えるの?鞠莉も変だったよ」






103: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:09:45.61 ID:W0k9m6K60





善子「2人も調子が悪かったの?」


果南「いや調子が悪いというか違和感...みたいな?」


鞠莉「そうそう。でもダイヤがあんなだから私たちはしっかりしないとね」


曜「...」


ガラッ


梨子「ごめんなさい、遅れました」


千歌「...」


果南「珍しいね梨子が遅刻なんて。まぁ千歌のせいだろうけど」


梨子「そ、そうなんだけど千歌ちゃん少しおかしくて...」


曜「おかしい?」


鞠莉「千歌っちも調子が悪いの?これで全員揃ったけどこれじゃあ練習にならないわね...」


ダイヤ「」ピクッ


千歌「ち、違う...よ...」


鞠莉「千歌っち?」





104: ◆vM2UcopmXU 2018/12/29(土) 23:14:22.78 ID:W0k9m6K60




梨子「ここに来るまでずっと苦しんでる...みたいな...そんな感じで...」


曜「千歌ちゃん...?」


千歌「みんな...?みんな...」


果南「千歌?大丈夫?」


千歌「違うよ鞠莉ちゃん...」


鞠莉「な、なにが...?」


千歌「...わかんないけど、違う!違うよ鞠莉ちゃん!!」


果南「...私千歌を病院に連れて行く」


鞠莉「え!?でも...」


果南「千歌?行こ?」






105: ◆vM2UcopmXU 2018/12/30(日) 00:02:32.16 ID:ZDaxrXZD0




千歌「ダイヤさん...?」


ダイヤ「千歌さん...来てましたか...」


千歌「ダイヤさん...ダイヤさん!」


ダイヤ「?」


果南「千歌行こう?ダイヤも今調子悪いんだ」


千歌「忘れちゃ...ダメだよダイヤさん」


ダイヤ「!?」ドクン


千歌「わからないけど...ダイヤさん...忘れないで...」ガクッ


果南「っ!千歌っ!?」









106: ◆vM2UcopmXU 2018/12/30(日) 08:28:20.20 ID:IEPKoTGHO




梨子「き、気絶してるだけみたいです」


果南「それは良かったけど...ダイヤ...」


ダイヤ「」ポロポロ


鞠莉「ダイヤどうしたの!?大丈夫!?」


善子「ダイヤ...」


ダイヤ「わたくしには...、わた...くしに...は...」バタッ


鞠莉「ダ、ダイヤ!?」





107: ◆vM2UcopmXU 2018/12/30(日) 22:45:40.13 ID:ZDaxrXZD0



ーーーーーーーーーーーーーー


ーーー
保健室
ーーー



梨子「2人ともどうしちゃったんだろう...」


果南「もしかしたらなにかの病気かもしれないし目が覚めたら病院に行ってみよう」


鞠莉「...そうね」


善子「...なんか、そういうんじゃない感じするけど」


花丸「...」


曜「...花丸ちゃんどうかした?」





108: ◆vM2UcopmXU 2018/12/30(日) 22:55:13.92 ID:ZDaxrXZD0



花丸「...まるはなんでスクールアイドルになったんだろう?」


鞠莉「え、どうしたの急に...」


花丸「まるがスクールアイドルをやり始めたきっかけって...なに?」


曜「花丸ちゃんは善子ちゃんと一緒にだよね?」


善子「え?そ、そうね...」


花丸「まると善子ちゃんっていつ知り合ったの?」


善子「そ、そんなのずっと昔からでしょ。小さい頃から高校までずっと...」


花丸「...本当に?」


善子「...そう...よね?」


花丸「...うん、そうだよね」





109: ◆vM2UcopmXU 2018/12/30(日) 23:07:54.37 ID:ZDaxrXZD0



梨子「どうしちゃったの花丸ちゃん?」


花丸「な、何でもないよ。ちょっと混乱しちゃっただけずら」


鞠莉「...みんな今日は休んだほうがいいわね」


果南「そうだね。2人は私がみてるからさ、みんなは今日は帰って休みな」


善子「...わかったわ、そうさせてもらう。行くわよずら丸」


花丸「うん...」





110: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 18:09:25.63 ID:cdzzY7dGO



ーーーーーーーーーーーーーー


善子「...」トコトコ


花丸「」トコトコ


善子「...言いたいことあるなら言いなさいよ」


花丸「...善子ちゃん」


善子「なによ」


花丸「まるたちって本当にずっと一緒だった?」





111: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 18:19:45.20 ID:cdzzY7dGO



善子「さっきも言ったでしょ?そうだって...」


花丸「まるは...自分の記憶が本当なのかわからなくなってきたずら」


善子「どういうことよ?」


花丸「まるは忘れちゃいけないことを...忘れてしまっている...と思う」


善子「...」


花丸「それはきっと善子ちゃんも...そしてAqoursのみんなも...」





112: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 20:50:28.93 ID:Zs2ixrUj0




花丸が言っていることはなんとなくだけどわからなくもなかった。
頭の中がずっとモヤモヤしてる感じはあった。



花丸「ダイヤさんはもしかしたら思い出したのかもしれない」


善子「ならダイヤが気がついたら聞いてみましょ」


花丸「...うん」


善子「...まだ気になることでもあるの?」


花丸「ううん。でも自分で思い出すことができないのがすごく悔しくて、悲しい...」





113: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 20:58:35.10 ID:Zs2ixrUj0



ーーーーーー
次の日・学校
ーーーーーー


花丸「2人はまだ目を覚まさないらしいずら」


善子「そう...」


梨子「2人は病院に?」


鞠莉「ええ、全然目を覚まさないから病院に連れていったわ。今は果南がそばにいるはずよ」


曜「目が覚めたらすぐ連絡するって果南ちゃんが言ってたけど」


鞠莉「連絡が来ないってことはまだ目覚めてないってことね」






114: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:03:08.94 ID:Zs2ixrUj0


曜「3人もいないんじゃ練習なんてできないし病院行ってみない?」


鞠莉「ん~、そうね。様子見にいってみましょ」


花丸「...」


善子「行くわよ花丸」


花丸「うん...」







115: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:09:41.11 ID:Zs2ixrUj0



ーーーー
病院
ーーーー


果南「あれ、みんな..練習は?」


曜「3人も欠けてるんじゃ練習難しいから様子見に来ちゃった」


果南「まぁ、そうだよね」


鞠莉「全員いないとフォーメーション確認できないし、なにより二人が心配で練習どころじゃないからね」


花丸「2人に変わりはないの?」


果南「そうだねぇ、特に変わりはないかな」


花丸「そっか...」


ダイヤ「...」


千歌「...」





116: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:16:44.17 ID:Zs2ixrUj0



花丸「ダイヤさん...」


ダイヤ「...」


花丸「教えてダイヤさん...、まるたちはなにを...誰を忘れているの?」


鞠莉「花丸?」


梨子「忘れてるって...なに?」


花丸「みんな、忘れてるんだよ。誰かのことを...忘れちゃってるんだよ!」


果南「花丸まで千歌みたいなこと...」


善子「いや、事実よ。私たちは忘れちゃいけないことを忘れてる...きっと」


花丸「...ねぇAqoursって...本当に8人?」


曜「え...?」






117: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:24:16.63 ID:Zs2ixrUj0



鞠莉「どういうこと?」


花丸「Aqoursは...9人だよ」


善子「9人...」


梨子「そんな、でも8人で今まで...」


花丸「ユニット...」


果南「ユニット?」


鞠莉「そういえば最近はユニット活動してないわね。AZALEA、Guilty Kiss、CYa...」


曜「...あれ?」


鞠莉「ん?ユニットなんてあったっけ?」


善子「今...鞠莉なんて言った?」


鞠莉「え?ユニットなんてあったっけって...」


善子「その前!!」


鞠莉「その前?...私なんか言った?」





118: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:29:30.80 ID:Zs2ixrUj0



梨子「なにも言ってないと思うけど...」


果南「ユニットなんてAqoursにはないよ」


花丸「今なにが起きたの?」


善子「わ、わからない...。今記憶が消えた...?」


曜「なんか...なんか言ってたよ鞠莉ちゃん」


鞠莉「え?私なんか言ってたの?」


曜「うん...」


鞠莉「なんて言ったの?」


曜「それが...思い出せない」


花丸「AZALEA」


果南「!」


善子「Guilty Kiss」


鞠莉「!」
梨子「!」





119: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:31:42.30 ID:Zs2ixrUj0



果南「あれ、なんか聞いたことある」


花丸「果南ちゃんとダイヤさんとまるのユニットだよ」


鞠莉「Guilty...」


梨子「聞き覚えある...」


善子「私たちのユニットよ...」


曜「...私は?」





120: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:34:44.78 ID:Zs2ixrUj0



花丸「うん。曜ちゃんにもユニット...あるよね?」


曜「私のユニット...」


善子「あなたと千歌...」


曜「私と千歌ちゃん...」


花丸「...」


曜「私と千歌ちゃん...だけ?」


花丸「!」


曜「違うよ、私と千歌ちゃんだけじゃ...ないよ」





121: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:37:51.41 ID:Zs2ixrUj0


曜「あとひとり、大事なメンバー...」


花丸「いたよね!?Aqoursには!曜ちゃんのユニットにはまだメンバーがいるよね!?」


曜「...いる。いるよ、もうひとり」


梨子「ほ、本当に?」


曜「私たちは...私たちのユニットは...」














「CYaRon!」





122: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:41:23.28 ID:Zs2ixrUj0



曜「え?」















千歌「私たちは...CYaRon!だよ」


曜「CYaRon!...」


果南「千歌!目が覚めたんだ」


梨子「大丈夫?千歌ちゃん?」


千歌「うん、大丈夫。ありがとう」





123: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 21:52:21.91 ID:Zs2ixrUj0



千歌「私たちのユニットは自分たちの名前の頭文字を取って考えたんだよ」


曜「頭文字...千歌、曜...。千歌ちゃん...Rは?」


千歌「...ごめん、千歌にもわかんない」


曜「...そっか」


花丸「........ルビィ...ちゃん?」


千歌「!」
曜「!」
善子「!」





124: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 22:00:07.64 ID:Zs2ixrUj0



千歌「ルビィちゃん...ルビィちゃんだ!!」


曜「ルビィちゃん...ルビィちゃんは...どこ?」


善子「ルビィ...は...」


花丸「ルビィちゃんはどこ!?ルビィちゃん...」


ダイヤ「ルビィ......?」スッ


果南「ダ、ダイヤ!?」


ダイヤ「ルビィ...ルビィ、わたくしの大切な妹...」


果南「!」
鞠莉「!」





125: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 22:09:10.88 ID:Zs2ixrUj0



果南「ダイヤの...妹...、ルビィ...!」


鞠莉「ルビィ...ルビィ!...なんで、忘れてた...の?」



~~~~~~~~~~~~~~~


るびぃ「かなんおねぇちゃ!」


かなん「おぉ、よしよし」ナデナデ


るびぃ「まりおねぇちゃ!」


まり「ん~!ベリーキュートねルビィ!」ナデナデ


だいや「おふたりともわたくしの妹ですわよ!」


るびぃ「おねぇちゃ!!!」


~~~~~~~~~~~~~~~


果南「ルビィ...」


鞠莉「ごめん、ルビィ...」グスッ





126: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 22:20:25.32 ID:Zs2ixrUj0



梨子「?」オドオド


千歌「梨子ちゃん!ルビィちゃんだよ!黒澤ルビィ、ダイヤさんの妹」


梨子「ルビィちゃん...」


千歌「誕生日2日違いだったよね!この間お祝いしたよね!」


梨子「!」


~~~~~~~~~~~~~~


ルビィ「梨子さんお誕生日おめでとうございますっ!」


梨子「ありがとうルビィちゃん!明後日はルビィちゃんの誕生日だよね?」


ルビィ「はいっ!梨子さん知ってますか?お互いの誕生日の中間の日を真ん中バースデーっていうんですよ!」


梨子「そうなんだっ!じゃあ明日も記念日ね!」


ルビィ「うん!梨子さんとルビィの記念日?」


~~~~~~~~~~~~~~






127: ◆vM2UcopmXU 2019/01/01(火) 22:25:52.24 ID:Zs2ixrUj0



梨子「ルビィちゃん...思い出したよ...。なんで忘れちゃってたの...」


千歌「みんなの記憶からルビィちゃんの存在だけ消えてた...」


ダイヤ「わたくしたち、ループ...してましたよね?」


千歌「!」
曜「!」
善子「!!!」


善子「お、思い...出した!!」









思い出した!
あの日のことを...









128: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:26:17.03 ID:3G8a4QD90


~~~~~~~~~~~~~~~~

ーーーーーーー
ループ解除の日
ーーーーーーー


善子「」ガシッ





さようなら津島善子



さようなら...みんな...。
























ルビィ「善子ちゃん大嫌い」ポロポロ






善子「ぇ?」クルリ






129: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:29:29.05 ID:3G8a4QD90





ルビィ「嫌い...みんなで力合わせて頑張ろうよって、言ったのに」グスッ


善子「なに、してんのよあんた!こんなところで!!」


ルビィ「こっちのセリフだよ!!!!」


善子「!?」ビクッ





この子こんな声...出せるんだ。




ルビィ「ルビィこんなに怒ったことないよ!善子ちゃんなんて大嫌いだよ!!」


善子「嫌いなら...大嫌い放っておいておきなさいよ!!ただ私が苦しむだけでしょ!!放っておいてよ!!」グスッ


ルビィ「っ!!」スッ


善子「」バチンッ






130: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:32:26.58 ID:3G8a4QD90






叩かれた。
すっごいこわい顔して
本気でビンタしてきた。



善子「」ドサッ


ルビィ「...」ガシッ


善子「...なに、してんのよ!!」


ルビィ「...痛かったよね、ごめんね善子ちゃん。もし、許してくれるならルビィのこと助けてね...」ポロポロ



善子「やめなさい...ルビィ、やめて...」




善子「ルビィっ!!!!!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~






131: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:36:42.79 ID:3G8a4QD90





代償の記憶ってこういうことだったんだ。
本人の記憶じゃない。
本人に関するほかの人の記憶だったんだ。
黒澤ルビィはこの世に存在していないことになっていた。
みんなそれぞれ違和感がありながらも普段通り過ごしてた。
でもダイヤにとってルビィの存在はとんでもないものだったのだろう。
ダイヤだけは日常生活ができないほどの違和感を感じていた。
そして千歌。
千歌に関してはなぜここまでこの魔法に抵抗できたのかわからない。
...でもおそらく気持ちで負けなかったんだと思う。
千歌には絶対にみんなで抜け出すという強い信念があった。





とにかく...
とにかくみんな思い出した。
黒澤ルビィを!!






あとは本人を助けてあげるだけよね。
ルビィ...







132: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:47:26.43 ID:3G8a4QD90





私は事情を知らない4人に今までの経緯を話したわ。



花丸「そんなことが...本当に...」


果南「じゃ、じゃあダイヤたちはずっと同じ日を繰り返してたの!?」


ダイヤ「そうですわね...」


鞠莉「oh...言葉が出ないわ...」


梨子「それでルビィちゃんは...?」


善子「ルビィは...」




私はあの日のことをみんなに話した。




善子「ダイヤ、千歌、曜。ごめん。こうなってしまったのは全部私のせいなの...」


ダイヤ「...ルビィの身になにかあったら善子さんのことを許すことはできないかもしれません」


善子「...」


ダイヤ「そうならないために...はやく助けに行きましょ?手伝ってくださいますか?」


善子「もちろんよ...」


千歌「うん、はやくルビィちゃんを助けてあげよう!」


曜「そうだよ、後悔なんてしてもしょうがないよ。2度と後悔しないように動こう?」


善子「...うん、ありがとう」









133: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:48:52.85 ID:3G8a4QD90




梨子「助けるって言ってもどうしたらいいの!?」


善子「行ってみるしかないわね」


ダイヤ「ルビィ...待ってなさい」


鞠莉「OK、私に任せて!」ピピッ





134: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:51:13.32 ID:3G8a4QD90




ーーーー
神社
ーーーー


鞠莉「ここがその場所なの...?」


梨子「なんか不気味な場所ね...」


果南「見て!あの小屋光ってるよ!」


善子「今あの中でルビィが精神と戦っているんだわ!」


ダイヤ「早く助けてあげませんと...!」


善子「待ってダイヤ!無理に開けたりしたら危険よ!」


ダイヤ「ではどうすれば!」






135: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:52:37.15 ID:3G8a4QD90




善子「...魔法相手には魔法しかないわ」


曜「魔法って...私たちは魔法なんて使えないよ!?」


善子「...ダイヤなら、出来るかもしれない」


ダイヤ「わたくしですか!?わたくしは魔法なんて使えませんわ!」


善子「最初から魔法を使えるなんて思ってる人間なんていないわ!あなたはきっと使える」


ダイヤ「そんなわけが...」


善子「人間には必ず魔力というものが存在するのよ。普通は魔法を使えるほどの魔力なんて持ち合わせてないけど、あなたたち姉妹は異常なのよ」






136: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:55:28.14 ID:3G8a4QD90




ダイヤ「ルビィもなのですか!?」


善子「ええ...、むしろ魔力に関してはあの子のほうがあったわ」


曜「善子ちゃんは人の魔力がわかるの?」


善子「長いこと魔法に触れてたからか直感的にわかるようになったのよ」


ダイヤ「わたくしはどうしたら良いのですか!?」


善子「こっちにきて、早速始めるわ『心を繋げる』魔法を!」






137: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:56:20.22 ID:3G8a4QD90




ーーーーーーーーーーーーーー


善子「今からみんなとルビィの心を繋げる魔法を行なうわ。今ルビィはきっと苦しんでる。私たちがその苦しみから助けてあげるのよ!」


千歌「待っててねルビィちゃん!」


善子「みんなダイヤのそばに!」



ザザッ



善子「ダイヤ、そっと目を閉じて。リラックスするのよ」


ダイヤ「はい...」スッ


善子「......いいわ、そのまま私に身体を委ねて。後は私に任せなさい」


ダイヤ「...」


善子「...今から魔法を始めるわ。驚くようなことが起こるかもしれないけどダイヤは慌てずにリラックスしたまま集中するのよ」


ダイヤ「わかりましたわ...」






138: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:57:34.66 ID:3G8a4QD90





善子「やるわよ!」



スゥー



千歌「な、なにこれ...」


曜「ま、魔法陣!?」


ダイヤ「...」


善子「さすがね、すごい集中力だわ。ダイヤ、そのまま小屋に向かって意識を集中させて」


ダイヤ「...」スゥ



ゴゴゴゴゴゴォ



鞠莉「ゆ、揺れてるわよ!」


梨子「だ、大丈夫なの!?」


善子「大丈夫よ!ここまで順調だわ!」


ダイヤ「...っ!?」ツー


果南「ダイヤ!?鼻血が...」








139: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 03:59:03.26 ID:3G8a4QD90




善子「頑張ってダイヤ...!」


ダイヤ「...」フッ



スゥー



善子「中に繋がった!!みんなダイヤに触れて!」







140: ◆vM2UcopmXU 2019/01/02(水) 04:00:55.87 ID:3G8a4QD90





善子「後はルビィと心を繋げるだけよ。みんなルビィに意識を集中させて。ルビィのことを想うのよ」


ダイヤ「...」


花丸「...」


千歌「...」


曜「...」


鞠莉「...」


果南「...」


梨子「...」








善子「...」




ーーーーーーーーーーーーーー






141: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:14:41.66 ID:UXaM6ZeU0




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







......ちゃ...ん?





ル...ちゃ...ん...!








花丸「ルビィちゃん!!」


ルビィ「わぁぁ!!」ガバッ


花丸「ルビィちゃんが授業お眠りするなんて珍しいね...」


ルビィ「えっ!?嘘っ!ルビィ寝てたっ!?」


花丸「うん。ぐっすりだったよ」


ルビィ「うそぉ...。ルビィ悪い子になっちゃった...」


花丸「きっと疲れてたんだよ。そんな日もあるよ人間だもん」


ルビィ「うぅ...」


花丸「ほら、ルビィちゃんはやく部室行こ?」



ルビィ「えっ?あ、うん、そうだね」





なんかすごい長い夢でもみてたみたい。
頭がふわふわするよ...。















142: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:18:36.13 ID:UXaM6ZeU0



ーーー
部室
ーーー



ダイヤ「ルビィ...あなた授業中に居眠りしたらしいわね?」


ルビィ「ご、ごめんなさい。その...あまりよく覚えてなくて...」


花丸「ダイヤさん、ルビィちゃん疲れてたんです。多少居眠りしてしまっても仕方のないことで...」


ダイヤ「お黙りなさい。...ルビィこっちに来なさい」


ルビィ「は、はい...」






今日のお姉ちゃんすごく怖い...。
でも居眠りしちゃったルビィが悪いんだよね。






ルビィ「あ、あの、お姉ちゃん、ごめんなさーー」



パシーン!!!



ルビィ「ぁ...」ドサッ




ビンタ...?
今ビンタされたの...?
お姉ちゃんに暴力をされたのは生まれて初めてでした。







143: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:25:22.92 ID:UXaM6ZeU0



ダイヤ「なにその顔は...?」



ルビィ「ぁぅ、痛い...」グスッ



ダイヤ「泣けば済むとでも思ってるの?立ちなさい。まだお仕置きは終わってないわよ」



ルビィ「ご、ごめんなさい!もう居眠りなんかしないから許して...」ポロポロ



ダイヤ「聞き飽きました。はやく立ちなさい」



曜「まぁまぁダイヤさん、そのへんにしてあげましょうよ。ルビィちゃんかわいそうですよ」



ルビィ「うぅぅ」グスッ



花丸「ルビィちゃん大丈夫?」



ルビィ「うぅ、うん、大丈夫...」グスッ



ダイヤ「ほら大丈夫って言いましたわよ。立ちなさい」



ルビィ「ひぃっ!!」ビクッ



花丸「も、もう十分ずら。許してあげてください」



ダイヤ「...もういいわ。練習始めますわよ」



ルビィ「」ガクガク






今までどんなに怒っても絶対に暴力はしなかったお姉ちゃんが居眠りであんなに強くビンタするなんて...。
お姉ちゃんが怖くて怖くて動けませんでした。






144: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:26:11.82 ID:UXaM6ZeU0




花丸「ルビィちゃん立てる?」



ルビィ「だ、だめそう...」



ダイヤ「練習始めるって言ってるでしょ!!はやく立ちなさい!!」



ルビィ「お、お姉ちゃ...」ポロポロ



ダイヤ「本当腹立ちますわ。なんでこんな妹が生まれてきたのでしょう...」



鞠莉「ダイヤ言いすぎ~」ケラケラ



果南「そうだよルビィちゃんかわいそうじゃん」ケラケラ



千歌「笑ってるのも酷いよ!!ルビィちゃん大丈夫?」



ルビィ「は、はい...」グスッ



千歌「立てる?」



ルビィ「足が動かなくて...」



千歌「それじゃおんぶして屋上まで連れて行ってあげるよ」



ルビィ「え、でも...」



千歌「いいの、いいの。ルビィちゃん軽いし」



ルビィ「ありがとうございます」








145: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:28:01.97 ID:UXaM6ZeU0





ダイヤ「あまり甘やかさないでくださいます?」



千歌「誰のせいで立てなくなったと思ってるんですか?」



ダイヤ「...あまり生意気なこと言わないほうがいいですわよ」



千歌「...行こうかルビィちゃん」



ルビィ「は、はいぃ...」ビクビク






なんで今日のお姉ちゃんはこんなにも不機嫌なんだろう...。
鞠莉さんと果南さんもおかしかったし...。





146: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:29:20.82 ID:UXaM6ZeU0





ーーー
屋上
ーーー


千歌「もう立てる?」



ルビィ「はい、ありがとうございます」



花丸「顔痛くない?」



ルビィ「...ちょっとヒリヒリするけど大丈夫だよ」



花丸「無理しないでね」



ダイヤ「今日はユニット練習です。しっかり練習するように」



曜「ルビィちゃん、千歌ちゃん行こう」



千歌「うん、行こうルビィちゃん」ニコッ



ルビィ「はい、花丸ちゃん後でね」フリフリ



花丸「うん...」フリフリ








147: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:31:48.14 ID:UXaM6ZeU0




曜「さてと練習始めようか」



千歌「よーし頑張るぞー」



ルビィ「...」



曜「...そういえば千歌ちゃん」



千歌「ん?なに?」



曜「数学の補習今日じゃなかったっけ?」



千歌「...あっ!!」



曜「忘れてたの...」



千歌「どうしよう...」



曜「行ってきなよ、その間ルビィちゃんと2人で練習してるからさ」



千歌「ごめん、行ってくるね」ダッ



曜「いってらっしゃい」



ルビィ「...」フリフリ



曜「...それじゃ、練習しようか」



ルビィ「は、はい...」



曜「まずはストレッチからやろうか。押してあげるから足開いて」



ルビィ「あ、はい...」スッ



曜「押すよ?」グイッ



ルビィ「痛いっ」



曜「」ゾクゾク






148: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:33:33.29 ID:UXaM6ZeU0





ルビィ「よ、曜ちゃん...?もうちょっと緩めて...」



曜「だめだめ!ちゃんとストレッチしないと」グイッグイッ



ルビィ「やぁ...痛い痛い...」グスッ



曜「」ゾクゾク



ルビィ「これ以上押したら死んじゃう」グスッ



曜「よし、じゃ次は息を止める練習ね」パッ



ルビィ「むぐっ!?」



曜「どのくらい止めてられるかな?」



ルビィ「んんー!!」ジタバタ



曜「あぁかわいいなぁルビィちゃん...」ゾクゾク



ルビィ「ぐぅんっ!!んー!!」バタバタ



曜「限界?まだいけるよね?」



ルビィ「んっ...ん...」ユラリ



バシン!!






149: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:36:24.50 ID:UXaM6ZeU0





曜「痛っ!!」ドサッ


ルビィ「はぁ...はぁ...」


千歌「...なにやってるの曜ちゃん」


曜「ちょ、痛いよ千歌ちゃん」


千歌「なにしてんのって聞いてるの」


曜「練習だよ、練習」


千歌「手で口を塞いで、それはいったいなんの練習なの?」


曜「え?肺活量を鍛える練習だよ?水泳だとやるんだけど...」


ルビィ「はぁ...はぁ...」


千歌「最低だね曜ちゃん」


曜「千歌ちゃん勘違いしてるよ。ねっルビィちゃん?」


ルビィ「ひぃ」ガクガク


曜「あらら...怯えちゃって、かわいいなぁ」ゾクゾク


千歌「曜ちゃんもうルビィちゃんに近寄らないで」


曜「なんでよ」


千歌「ルビィちゃんがかわいそう。曜ちゃん頭おかしいよ」


曜「千歌ちゃん酷いこと言うね」


千歌「もう練習終わり。今日は帰る」


曜「じゃルビィちゃん一緒帰ろう?」


ルビィ「」ビクッ


千歌「近寄らないでって言ってるの」グイッ


曜「はぁ、じゃ今日は諦めますよー」トコトコ







150: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:37:33.86 ID:UXaM6ZeU0





千歌「ルビィちゃんごめんね、怖かったよね」ギュ



ルビィ「ち、千歌ちゃぁぁん」ポロポロ



千歌「もう大丈夫だよ」ナデナデ



ルビィ「みんな、みんな今日おかしいよ」ポロポロ



千歌「大丈夫だよ。千歌が守ってあげるからね」



ルビィ「うぅぅ」グスッ



千歌「帰ろっか?」



ルビィ「...はい」








151: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:39:31.25 ID:UXaM6ZeU0





千歌「ねぇルビィちゃん」



ルビィ「はい...?」



千歌「お家戻りたくないよね?」



ルビィ「...」



千歌「私の家においでよ」



ルビィ「...いいんですか?」



千歌「もちろん!!ルビィちゃんなら大歓迎!!」



ルビィ「...お願いします」



千歌「おっけー!それじゃ私の家に行こう!!」






152: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:42:08.59 ID:UXaM6ZeU0





ーーーーー
千歌の家
ーーーーー


千歌「私の家なら安心だよ。誰もルビィちゃんのこといじめたりなんてしないからね」



ルビィ「...怖かった」



千歌「そうだよね。怖かったよね」ナデナデ



ルビィ「みんなどうしちゃったの...」



千歌「大丈夫だよ。千歌が守ってあげるから」



ルビィ「ありがとうございます...」



千歌「...」



千歌「ねぇ、ルビィちゃん」



ルビィ「はい?」



千歌「私の妹になりなよ」



ルビィ「...ぇ?」



千歌「ダイヤさんすぐ暴力振るうし、あんな家にもう戻りたくないでしょ?だから私の妹になってこっちに住んじゃいなよ」



ルビィ「え、でも...」



千歌「私の妹になったらずっと一緒にいられるからずっと守ってあげられるしさ!!」



ルビィ「...」



千歌「ね?私の妹になってよ!」



ルビィ「...ごめんなさい。気持ちはすごく嬉しいですけどお姉ちゃん暴力なんてしたことなかったし、いつもはすごく優しいし...。今日はおかしかったけど明日になったきっと...」







153: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:45:02.30 ID:UXaM6ZeU0






千歌「...なんで?」



ルビィ「え?」



千歌「なにが気に入らないの?」



ルビィ「あの、違います、嬉しいですけど...」



千歌「なんで?私のこと嫌いなの?私はこんなにルビィちゃんが好きなのに...」



ルビィ「千歌ちゃん...?」



千歌「あんなに優しくしてあげたのに私のものになってくれないんだ」



ルビィ「あ、あの千歌ちゃん落ち着いて...」



千歌「...それなら無理やり私のものにしちゃおう」グイッ



ルビィ「や、やだぁ。やめて...」ジタバタ



ドン!!



梨子「ちょっと何してるのよ千歌ちゃん!!」バッ



千歌「チッ!」





154: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:48:23.94 ID:UXaM6ZeU0





梨子「ルビィちゃん大丈夫?」



ルビィ「」ガクガク



千歌「はぁ...邪魔だよ」



梨子「隣なんだから声聞こえるわよ!千歌ちゃん最低よ!!」



千歌「うるさいなぁ...。喋れなくしてあげるよ」



ドン!!



善子「ルビィ!!」



花丸「ルビィちゃん!!!」



千歌「あーもう、なんなんだよ!」



梨子「私が呼んだの」



千歌「ひとりじゃ何もできないのかよ」



善子「こんなことのためにルビィに優しくしてたのね!!見損なったわ!!」



花丸「千歌ちゃんは仲間だと思ってたのに...」



千歌「なに仲間って?ルビィちゃんのこと一番大切に想ってるのは千歌だから。千歌といればルビィちゃんも幸せなの」



梨子「いい人だと思ってたのに...」



善子「逃げましょ!!」



千歌「どうなっても知らないからね」



梨子「うるさい!!」



花丸「梨子さん行くずら」



梨子「...ええ」







155: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:51:38.06 ID:UXaM6ZeU0





善子「ここまで来れば大丈夫ね」



花丸「ルビィちゃん大丈夫?」



ルビィ「も、もうやだよぉ」ポロポロ



梨子「ごめんね、怖かったよね」ナデナデ



ルビィ「」ビクッ



梨子「あっ!ごめんなさい!!悪気はないの...」



ルビィ「あ、いえルビィこそごめんなさい...」



善子「なんでみんなルビィのこといじめてりするのよ!!」



花丸「わけわからないずら」



梨子「もうこんなところ離れたほうがいいのかも...」



ルビィ「...」グスッ



花丸「今日はまるの家に泊まりに来るといいずら」



善子「そうしてもらいなさい。もう遅い時間だし明日また話をしましょう」



梨子「...そうね、花丸ちゃんルビィちゃんをお願いね」



花丸「まかせるずらっ!!」






156: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:57:38.40 ID:UXaM6ZeU0




ーーー
学校
ーーー


結局ほとんど眠れなかった。
花丸ちゃんにはやめたほうがいいと言われたけど学校に向かいました。
きっと昨日だけみんな機嫌が悪かっただけなんだよ。

学校に着くと緊急集会で全校生徒が集められました。










鞠莉「昨晩、2年生の桜内梨子さんが自殺しました」









えっ?
梨子さん...?
自殺?
嘘だ、ありえない







鞠莉「海に飛び込んで亡くなってしまったそうなの...」



ザワザワ...
ザワザワ...



花丸「...ルビィちゃん、行くずら」グイッ



ルビィ「ぁ...」



善子「リリー...」








昨日助けてくれた梨子さん、その梨子さんがあのあと自殺したなんてありえない。

殺されたと考えるのが自然だった。




気づくと花丸ちゃんに連れられて学校を出ていた。
善子ちゃんも後からついてきた。








157: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 02:58:23.34 ID:UXaM6ZeU0





花丸「ここにいたら危険ずら。どこか遠くに逃げるずら!!」



善子「沼津のほうまで行きましょ!!あそこまでいけば...」



ルビィ「ま、待って!!ルビィと一緒にいたら2人も危ないよ!ひとりで行くから2人は戻って!!」


善子「ダメよ!あんたひとりでなにができるのよ!!逃げるのよ遠くまで!!」


ルビィ「でも...でもっ!!」









ドシャーーーーーン!!!!!






大きな衝突音を聞こえた。













158: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:00:54.10 ID:UXaM6ZeU0





音のしたほうを振り返ると車が壁に突っ込んでいた。
そして車と壁の間には赤い物体が挟まっていた。


あれはなんだろう?
そう考えていると隣で善子ちゃんが大きな悲鳴をあげた。
善子ちゃんはなぜ叫んでいるのだろう?
そう思った。
もう1度壁を見る。
車と壁の間には潰れたトマトのようなものが挟まっている。





善子ちゃんが車に駆け寄って必死に車をどかそうとしている。




ルビィ「よ、善子ちゃん危ないよ。離れよう?」




善子ちゃんは車と壁の間にある潰れたトマトのようなものを取り出そうとしている。
善子ちゃんの制服はもう真っ赤っか。






ルビィ「善子ちゃん!離れようっ!!善子ちゃんと花丸ちゃんは学校戻って!」







あれ?







159: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:02:26.90 ID:UXaM6ZeU0






そういえば花丸ちゃんは?








花丸ちゃんはどこにいったんだろう?



先に学校戻ったのかな。
絶対そうだよ。









絶対そうだ。















気がつくとルビィも赤い物体の目の前にいた。
















ねぇ花丸ちゃん動いてよ。
花丸ちゃん。




ねぇ......。






160: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:03:43.14 ID:UXaM6ZeU0





千歌「だから知らないよって言ったのにね」



ダイヤ「やっぱり私の妹はバカだったみたいですわ」



果南「自分のせいで親友が死んじゃったね?」



鞠莉「ねぇ今どんな気持ちなの?」



曜「だから素直に言う事聞いていれば良かったのに」



ルビィ「」ポロポロ




善子「...あんたのせいよ」


善子「あんたのせいで!!リリーも花丸も!!」







千歌「はやく罪を償いなよ」

ダイヤ「邪魔です、消えてください」

果南「人を2人も殺したのに自分だけ生きるんだ?」

鞠莉「せめてお友達のところに行ってあげたらどう?」

曜「ルビィちゃんが我慢すれば2人は助かったのにね」

善子「...あなたが死んじゃえば良かったのに」







161: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:06:17.09 ID:UXaM6ZeU0






千歌「全部ルビィちゃんのせいだよ」


ダイヤ「全部ルビィのせいですよ」


果南「全部ルビィのせいだよ」


鞠莉「全部ルビィのせいよ」


曜「全部ルビィちゃんのせいだよ」


善子「全部ルビィのせいよ」









162: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:08:03.02 ID:UXaM6ZeU0




全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
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全部お前のせいだ
全部お前のせいだ
全部お前のせいだ






163: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:09:41.30 ID:UXaM6ZeU0
















ごめんなさい。
花丸ちゃん、梨子さん。
ルビィも今そっちにいきます。


















164: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:15:08.71 ID:UXaM6ZeU0









「いいえ、あなたのせいではありませんわ」










ルビィ「!」ポロポロ



ダイヤ「ルビィ...」ギュ



ルビィ「ぇ...」





なんで...今優しくするの。
なんで...?

またルビィを叩くの...?





ダイヤ「遅くなってごめんなさいルビィ。帰りますわよ」



ルビィ「お、お姉...ちゃん?...帰る?」ポロポロ



ダイヤ「そうですわ。あなたのお姉ちゃん。黒澤ダイヤ」





いつものお姉ちゃん。
匂いも抱き心地も。
ルビィの知ってるお姉ちゃん。




ダイヤ「ルビィ、お姉ちゃんはね妹を守るのが使命なんですのよ」


ルビィ「守る...?」


ダイヤ「そう。なにがあっても絶対に守るのです。ましてや妹に暴力なんてありえないことですわ」


ルビィ「...うん。ルビィのお姉ちゃんはそんなことしない」


ダイヤ「......ルビィ、後ろを見てみなさい」






ルビィ「みんな...」






165: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:19:40.52 ID:UXaM6ZeU0






花丸「ルビィちゃん!!!」


善子「帰るわよ、ルビィ...」


千歌「ルビィちゃん!約束したよね!?みんなで抜け出すって!帰るよ!」


曜「元の世界に...行こう?」


梨子「全部、悪夢だよ!私たちはここにいるよ!」


鞠莉「もうなにも、心配いらないわ」


果南「ルビィ、ハグする?」







ルビィ「みんな......」ウルウル













偽千歌「なんで?なんでこの領域に入ってこれるの!?」


偽果南「何が起きてるのさ!!」


偽善子「いいから!こいつらの精神もとってやるのよ!!」












166: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:21:57.46 ID:UXaM6ZeU0







千歌「私たちはAqours!!この9人がいればなんだって出来るんだ!」


曜「君たちみたいな偽物なんかに私たちは絶対に負けないよ!!」


梨子「こんな悪趣味なこと...許さないわ!」


善子「ルビィをいじめた罰はおもいわよ」


花丸「まるも今回ばかりは黙ってられないよ...」


果南「ハグしよ(物理)」


鞠莉「果南のハグ(物理)は痛いわよぉー」


ダイヤ「妹に手をあげたこと絶対に許しません。後悔させてあげますわ」








ルビィ「みんな...ありがとう...」







167: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:25:29.68 ID:UXaM6ZeU0






ーーーーーーーーーーーーーー



..........。

....................。



ん......。

誰かが...呼んでる...








ダイヤ「ルビィ!ルビィ!!」


ルビィ「...お姉ちゃん」


ダイヤ「良かった...本当に...」ウルウル




あの神社だ...
周りをみるとみんないた。
みんなが...。



花丸「ルビィちゃん、あんまり心配させないでよ...」グスッ


曜「おかえり、ルビィちゃん!」


千歌「約束、したもんね!」


ルビィ「ありがとう、みんな...。ルビィ、ひとりだったらもうダメだった...」






168: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:26:16.19 ID:UXaM6ZeU0





ダイヤ「もう大丈夫ですわ。もうなにも起きませんわ」ギュ


ルビィ「うん...」ギュ


善子「...」


ルビィ「...善子ちゃんは、怒ってる?」


善子「ええ、怒ってるわよ」


ルビィ「...」


善子「...ルビィがあのときすごく怒ってた理由がよくわかったわ。私も同じ気持ちになったもの」


ルビィ「善子ちゃん...」


善子「ごめんね、ルビィ...、つらかったよね、苦しかったでしょ?」ポロポロ


ルビィ「...ううん、だってみんなが来てくれたもん。善子ちゃんが来てくれたもん」


善子「ルビィ...」


ルビィ「ありがとう、善子ちゃん」






169: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:28:28.96 ID:UXaM6ZeU0





善子「それはこっちのセリフよ...、ありがとうルビィ...」


ルビィ「えへへ...」


鞠莉「仲直りできてよかったわね」


果南「善子ずっと不安そうだったもんね」


善子「い、言わなくていいからそういうこと!」


梨子「...ここの小屋消えちゃったけど、どうなったの?」


善子「もう魔法は解除されたのよ。私がやらないといけなかったことをルビィが全部やってくれたから」


梨子「それじゃもうなにも心配ないのね!」


善子「そういうことになるわね」







170: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:29:03.74 ID:UXaM6ZeU0





千歌「それじゃ...帰ろう!」


曜「そうだね!帰って練習しなきゃだね!」


梨子「大会もう少しだもんね」


花丸「気合入れていくずらー!」


鞠莉「廃校になんて絶対にさせないわ!」


果南「これから練習ハードになるよっ!」


善子「やってやろうじゃない!」


ダイヤ「...行きましょう、ルビィ」


ルビィ「...うん!!!」






171: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:49:37.87 ID:UXaM6ZeU0



ーーー
部室
ーーー


千歌「私あのとき死ななくて本当によかった」


曜「...どうしたの急に」


千歌「あのとき死んでたらなにもなかったんだよね。この先にある輝きも未来も。みんなでこうやって頑張ることもできなかった...。あのとき曜ちゃんがそばにいてくれて本当によかった。ありがとう曜ちゃん」


曜「...千歌ちゃん」


千歌「?」


曜「学校、絶対救おうね」


千歌「...もちろん!」


ダイヤ「その意気ですわ」


鞠莉「まずはオープンキャンパスに向けて練習ね!」


果南「そこでこの学校の良さを知ってもらわないとね!」


梨子「曲作りも頑張らないとね!」


善子「私のリトルデーモン増加計画も進めるわよ!」


花丸「そんなのはどうでもいいずら」


善子「どうでもよくない!」


ダイヤ「どっちでもいいですからはやく練習始めますわよ!」


善子「ちょ!?どっちでもいいってなによぉ!」


花丸「...ルビィちゃん、練習行こっ?」


ルビィ「...うん!」





帰ってきた...
この大好きなみんなと学校を救うんだ。
そしてラブライブで優勝するんだ!

そのために、今日も練習がんばルビィ!!









172: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 03:50:57.02 ID:UXaM6ZeU0


おわり





173: ◆vM2UcopmXU 2019/01/03(木) 04:01:04.11 ID:UXaM6ZeU0



終了です。
2年以上前の作品の続きだったので大変でした。

実は回収してない伏線があったりもします。
夢でみた善子がすぐに善子だとわからなかった理由とか黒澤姉妹が知らずに使っていた魔法など。
一応ヒントはあります。
まぁルビィちゃんの知らずに使っていた魔法は言うまでもないですね。


とりあえずお疲れ様でした。




元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1546001369/

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