【艦これ】あきつ丸「我を崇めよ」【短編集】

2018-10-15 (月) 18:01  艦これSS   0コメント  
1: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:00:46 ID:tHa


ここは鎮守府の司令室。


あきつ丸「……報告は以上であります」

提督「ご苦労。ところで、今日は9月24日だな」

あきつ丸「はい」

提督「進水日おめでとう」

あきつ丸「ありがとうございます。提督殿に進水日を覚えて頂けているとは、光栄であります」

提督「堅苦しいのはよせ」

あきつ丸「……」





2: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:01:46 ID:tHa


提督「うちに来て、もう何年になる?」

あきつ丸「……」

提督「そろそろ完全にうちの子にならんか?」

あきつ丸「自分、所属は海軍ではありますが、心はまだ陸軍であります」

提督「ふむ……」ジーーッ

あきつ丸「なっ/// どこを見てるでありますか!」

提督「ま、俺はお前さんの体だけでもいいがね」

あきつ丸「提督殿! 体だけとは不服であります! 心も受け止めて欲しいのでありますッ!」

提督「……」

あきつ丸「あっ……」

提督「……」

あきつ丸「……」

提督「……」ニヤニヤ

あきつ丸「……」

あきつ丸「烈風拳!!!」

提督「ありがとうございます!!!」ゴキャッ




3: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:02:59 ID:tHa


雷「司令官! 遠征から帰ってきたわ!」ドアバーーン

暁「あたしが言おうと思ってたのにーー!」

電「ただいまなのです」

響「ただいま。司令官、首がマス鬼獣院みたいになっているよ」

提督「チビども。帰ってきたか」グリンッ


雷「あきつ丸さん、進水日おめでとう!」ニパッ

暁「あたしが言おうと思ってたのにーー!」

電「おめでとうなのです」

響「あきつ丸。おめでとう」

あきつ丸「恐悦至極であります」ビシッ


響「ところで……あきつ丸。あれやって欲しいな」

あきつ丸「あれ……でありますか?」

提督「あれ、とは?」

雷「なにかしら!」

暁「あーーあれねーー! 知ってるわ! あれね!」アセアセ

電「?」




4: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:05:32 ID:tHa


提督「やってみせてくれ」

あきつ丸「む……仕方ないのであります。では……」


あきつ丸が外套をバサッはためかせた。


あきつ丸「我を崇めよ」(激シブ声)

雷「……」ポカーン

暁「……」ポカーン

電「?」

響「ウラー! ハラショー!」キラキラ

提督「……」ポカーン

あきつ丸(軍の重鎮の方々には大好評だったのでありますが……)




5: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:07:29 ID:tHa


提督「……あきつ丸。後日、9月進水日の艦娘たちで合同進水日祝いをやるから、出席するように。以上だ」


部屋を出て、スッと扉を閉めるあきつ丸。


あきつ丸「……」


あきつ丸(「心も受け止めて欲しい」でありますか……)


あきつ丸(かような事を口走るとは、自分もヤキが回ったであります。

以前の自分なら、四の五の言わず、中野仕込の腕で提督殿を失脚させ、陸軍に追いやり、

自分だけの「将校殿」にすることくらい、ためらいなくやったでありましょう……)


あきつ丸(しかし、今となっては立場的、物理的に「将校殿」を自分のものにしても、

きっと満足できないのであります)


あきつ丸(一体、自分は提督殿をどうしたいのでありましょうか?

「将校殿」の心を自分のものにしたいのか、自分の心を「将校殿」のものにしたいのか……)




6: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:08:46 ID:tHa


あきつ丸(人心掌握術は、謀略のいろはの「い」。

その術で、提督殿の心さえ手に入れることは可能でありましょう。

それは乙女が化粧し、着飾り、殿方の気を引くのと同じこと……)


あきつ丸(と、頭では理解しても、心情が納得しないのであります。

謀略に長けているくせに、いや、だからこそ、本物の「心」が欲しい……)


あきつ丸(端的に言って、自分は馬鹿であります。「本物」など、幻もいいところであります……)


あきつ丸「……」


あきつ丸(はぁ……提督殿を前にすると、調子がでないであります。

こんな時は、酒でも飲むに限るのであります)


あきつ丸(……酒でありますか……。以前、

「鎮守府で酒を気軽に飲むとは、なにごとでありますか!

先の大戦、艦内で飲酒を許可してどうなったか、お忘れでありますか?

海さんの英国気取りも大概にして欲しいであります!」

と言った自分が酒とは……)




7: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:10:43 ID:tHa


あきつ丸(……これが染まってきた、というやつでありましょうか……。

自律的で開放的ぶった海軍気質にかぶれてしまったのであります。

艦娘でありながら、惰弱な人間気質にかぶれてしまったのであります)


あきつ丸(自分は生まれながらに嵐なら良かった。脅威ならば良かった。一つの炸薬ならば良かった。

心無く涙もない、ただの恐ろしい暴風なら良かったのであります……)


あきつ丸(しかし、もう戻れないのも事実。ならば征く道は一つ。

自分の主機は後退のネジを外してあるのであります)


あきつ丸(「謀略は誠なり」! 誠心誠意、真の海軍の艦娘となりせば、海軍の色に染まりせば、

提督殿はかならずや自分の「将校殿」となるでありましょう!)

あきつ丸「そのためにも、まずは酒であります!」キリッ


迷えるあきつ丸は、任務を終えた後、千歳、隼鷹、那智、ポーラ、伊14と朝まで飲んだそうな。






8: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:11:56 ID:tHa

全然間に合ってませんが、あきつ丸さん、進水日おめでとうございます
これだけだと寂しいので、過去に投稿スレに書いた自作の短編を少し手直して、おまけに付けます。




9: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:13:56 ID:tHa


【艦これ】オネェ提督誕生


大淀「提督は……女性経験が有るのですか?」

提督「無い」キッパリ


ここは鎮守府のゲストルーム。

堂々と童貞宣言する提督。


提督「兵道に色恋は不要。無駄でしかない。そういう話なら帰らせてもらう」

大淀(これは童貞をこじらせてますね……間違いない……)




10: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:15:52 ID:tHa


一週間前……。


クリスマスで盛り上がる鎮守府。

しかし提督は普段通り執務をしていた。

そこに艦娘たちがやって来て……。


卯月「しれいかぁ~ん、メリクリだぴょん! プレゼント、欲しいぴょん♪」

提督「そのような話、時間の無駄だ。早く執務室から出なさい」

卯月「わかったぴょん……しれいかんなんて、ぷっぷくぷーだぴょん……」シュン


次は……。


榛名「提督……もし良かったら、この榛名とクリスマスパーティ、一緒に行っていただけませんか?」

提督「パーティに意味を見出せない。話は終わりだ」

榛名「……失礼いたしました……」シュン




11: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:16:19 ID:tHa


そして……。


羽黒「あっ、あの! 司令官さんっ! こっ、このプレゼント、よ、よかったら、受け取ってくださいっ!」

提督「部下と個人的な物品のやり取りはしない。帰りたまえ」

羽黒「……そ、そうですか……」シュン


最後に……。


如月「司令官、もうクリスマスですって! 本当に如月も驚いちゃう。今夜は二人で、お祝いしましょ♪」

提督「年末年始も関係ない。部下と個人的な交流はしない。出て行きたまえ」

如月「……えっ……ふぅーん……如月は、いつでも大丈夫なのですけれど……」シュン




12: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:21:19 ID:tHa


翌日の海軍軍令部。


大淀「……という感じなんです」

元帥「うーん、いかん! いかんぞ! 部下と馴れ合うのは論外だが、これでは信頼関係が生まれない。

それは、もっといかん! 今は上手く回っていても、状況が厳しくなれば、組織が一気に崩壊しかねん!」

大淀「提督は軍人気質で、とても真面目なのは分かるのですが……」

元帥「四角四面というか、融通が利かないというか……。人の上に立つには、もう少し丸くなってもらわんと……」

大淀「もともとガードの硬い方ですが、艦娘には特に壁を作っているように思えます」

元帥「女性になれてないから、扱いがわからんのかもな。こういう時は、一回『経験』してしまうに限る」

大淀「……」

元帥「大淀君、頼まれてくれないか?」

大淀「はい。お任せください」ニコッ




13: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:25:39 ID:tHa


その後……。

ここは鎮守府のゲストルーム。

意味深なダブルベッドがある。


提督「こんな所に呼び出して、折り入って話とはなんだ?」

大淀「提督、部下とのけじめをつけるのは良いと存じますが、それも限度があります。

もう少し打ち解けてもよろしいのではないでしょうか?」

提督「そんな他愛もない話をするために呼び出したのか」


提督は無表情のまま。


提督「軍は計算で動く。感情の入る余地はない。部下との交流など意味が無い。

規律が緩むキッカケにしかならん。それにだ……」

大淀「……」

提督「艦娘との情に溺れて破滅する提督を何人も見てきた。私は決してお前たちに心を許すつもりはない」




14: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:26:44 ID:tHa


大淀「お言葉ですが、提督は余裕が無いように思えます。そのような姿は、部下の不安しか生みませんよ。

まるで世間知らずの箱入り娘のようですから。命を預けていいのか心配になります」

提督「……なんだと?」

大淀「提督は男性の部下より、艦娘に特に冷たいように思われます」

提督「……」

大淀「提督は……女性経験が有るのですか?」

提督「無い」キッパリ


堂々と童貞宣言する提督。


提督「兵道に色恋は不要。無駄でしかない。そういう話なら帰らせてもらう」

大淀(これは童貞をこじらせてますね……間違いない……)

大淀「待ってください!」

提督「待たん」




15: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:28:09 ID:tHa


大淀が提督の手を取る。


大淀「小娘に馬鹿にされて、逃げるのですか! そんなに艦娘が怖いのですか!

一回、経験してみればいいじゃないですか!」

提督「!」

大淀「なんでこの部屋に呼んだのか……提督なら分かっているはずです……」

提督「くっ……どうすればいいんだ……」

大淀「……裸になってベッドに寝てください……」


渋々服を脱ぐ提督。


提督「……これでいいのか……」

大淀「……恥ずかしいから目をつぶっていて下さい……///」

提督「……こうか……」

大淀「……ええ……///」




16: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:29:51 ID:tHa


目をつぶると、突然「パシャ」というシャッター音。


提督「なんだ! おおよ……ど……」


なぜか目の前にスマホを持った元帥。


元帥「わしじゃよ。ホッホ」

提督「元帥……!?」

元帥「提督ちゃーーん。盛り上がってるとこ悪いのう」ニタニタ

提督「なぜこちらに……?」

元帥「真面目すぎる君を、ちょっと柔らかくしようと思っての」

提督「柔らかく……?」

元帥「一回『経験』してみんか? ワシとな!」ニマァ

提督「大淀は……?」

元帥「彼女にそんなことをさせるわけないじゃろ! ワシも海軍の端くれ、艦娘を愛しておるからの」

提督「なっ……!?」




17: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:30:52 ID:tHa


元帥「もし断ったら、この裸でアホ面の写真を、君のご実家に送るかもしれん。軍人の名門のな」

提督「」


提督が逃げようとすると、ドアが開いた。


ビリー提督「こんばんは~! 兄上です!」

提督「たっ助けてくれ!」

元帥「ホッホwww 彼はわしが呼んだ仲間じゃよ」

ビリー提督「いやぁ、スイマセーン」ガシッ


ビリー提督が提督の動きをヘッドロックで止める。

ジタバタもがく提督。


ビリー提督「最近だらしねぇな!」パシーン

提督「痛っ!」


ビリー提督が提督のケツを叩いた。




18: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:31:37 ID:tHa


それを見た元帥が服を脱ぎ始める。

筋肉質でガッチリ熊体型。

体毛が濃く、うっすら脂肪が乗ったジューシーな体。

黒いレザーのブーメランパンツが、怪しい光をはなつ。


ビリー提督「歪みねぇな……」

提督「ひっ……」

元帥「なに、心配いらん。天井の染みでも数えていれば、すぐじゃて」

ビリー提督「仕方ないね」

元帥「ようこそ……『男の世界』へ……」

ビリー提督「いざぁ……♂」

提督「あっ……あっ……ああああああああ!!!」




19: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:33:18 ID:tHa


その後……。

元帥が鎮守府に視察にきた。


元帥「大淀君……柔らかくなったのはいいんじゃが……」


提督が射撃訓練中の艦娘に差し入れをしている。


提督「みんな~~お疲れ様~~! クッキーのさしいれよ~~!」クネクネ


わらわら駆逐艦たちが集まり、クッキーをほお張った。


提督「いっぱい焼いたから、そんなにガッツかないの! アプリコットジャムもあるんだからね!」クネクネ

元帥「……ちょっと柔らかくなり過ぎじゃないかね?」

大淀「もともと固かったので、その反動が大きかったみたいですね。でも大丈夫だと思いますよ」ニッコリ


射撃場の双眼鏡をのぞく提督。


提督「摩耶ちゃん、ちょっと調子悪いのかしら? 全然当たってないじゃない」




20: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:34:50 ID:tHa

摩耶「うっせ! オカマ野郎は黙ってな!」

提督「ダメよ、摩耶ちゃん。オカマを舐めちゃダメ。ワタシ、軍人の家系だから、

小さいころから鉄砲(意味深)をイジってたのよ? 腰と尻が大事なのよ! 的に当てたかったら……」

摩耶「当てたかったら……」

提督「腰をこう!」クネッ

摩耶「こう?」クネッ

提督「尻をこう!」プリッ

摩耶「こう?」プリッ

提督「撃てッ!」

摩耶「!」ドーーン


提督が双眼鏡を覗き込むと……。


提督「当たったわよ」クネッ

摩耶「へっ……提督……やるじゃねえか」ニッ


この提督が後に「オネェ提督」と呼ばれ、大括約したことは言うまでもない。





21: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:35:39 ID:tHa

ビリー・ヘリントン氏のご冥福をお祈りいたします。



22: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:36:36 ID:tHa


【艦これ】護衛艦さみだれ


昼時の鎮守府の大食堂。


TVニュース「空母カールビンソンと護衛艦『あしがら』『さみだれ』が共同演習を……」

五月雨「わたしっ!?」ガタッ

提督「いやいや、落ち着け五月雨。あれは護衛艦の『さみだれ』だ」

五月雨「ついうっかり///」

提督(かわいい……)

五月雨「もし『さみだれ』が実装されたら、こんな感じでしょうか?」ホワンホワンホワン


五月雨より一回り小さい「さみだれ」


さみだれ「さみだれ、っていいましゅ! よろしくおねがいしましゅ! 

ごえいにんむは、おまかせくだしゃい!」




23: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:37:03 ID:tHa


五月雨「……キャー///」ブンブン

提督(かわいい……)

五月雨「いつか『さみだれ』も艦娘になるのでしょうか?」

提督「うーん。一度、船霊(ふなだま)になる必要があるから、まだまだ先だと思うぞ」

五月雨「そうですね……」シュン

長門「……」




24: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:37:51 ID:tHa


そして……。


TVニュース「本日未明、護衛艦『さみだれ』に不法侵入した女が現行犯逮捕されました。

逮捕されたのは、住所不定無職、自称艦娘の長門容疑者です。

警察によりますと、容疑者は制服と称する半裸の格好で、火薬が満載のドラム缶を背負い、

護衛艦『さみだれ』に泳いで近づき、侵入、爆沈させようとした疑いが持たれています。

動機について、『沈めて船霊にしようと思った』『G.W.で船が無人の今がチャンスだと思った』

などと意味不明の供述をしており、警察は余罪を厳しく追及する方針です。次のニュースです……」

陸奥「…………」モグモグ

陸奥「はぁぁぁ~~~~~~~~~~」


しばらく長門さんは帰ってきませんでした。






25: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:40:21 ID:tHa


【艦これ】戦略決戦艦娘 雪風【嘘予告】


海軍省、地下最深部


元帥「人類はついに成し遂げた。任意の船魂の召喚に成功した。

船魂だけではない。人間の魂もだ!」


軍帽をかぶった初老の軍人。厳しい風貌と鍛え上げられた体躯。

軍靴をカツカツ鳴らし、歩きながら説明している。


元帥「そして建造した! フィンランドの『白い死神』。ルフトヴァッフェの『爆撃の魔王』。

『駆逐艦 雪風』。これら魂を召喚し建造したのだ。戦略決戦艦娘……『雪風』を!」




26: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:41:29 ID:tHa


カツッと歩みを止める元帥。


元帥「さらに……それを止めるのが……お前だ!!!」

レ級「エッ、オレ?」


オレは戦艦レ級。レックスとでもヨンでくれ。

オレは海軍の卑劣な罠にかかり、捕虜となっタ。

眠剤入りの間宮のスイーツでハメられタ。エゲツネェことしやがル……。

今じゃ、爆弾付きの首輪をつけられ、言うことをキカされているワケだ。


元帥「雪風は建造した鎮守府を壊滅させ、逃亡した。ヤツを捕まえろ。生死は問わん」

レ級「イヤダネ。オマエラの不始末ダ。オマエラがカタをツケロ」

元帥「命令に従え。爆弾のスイッチを押すぞ」

レ級「押せバいいダロ。こんなトコロに閉じ込められて、死んだも同然ダ」

元帥「……甘味の支給を止めるぞ……」

レ級「」




27: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:42:17 ID:tHa


マッタクこいつぁ、ツイてねえ……。

仕方なくオレは、ワケありの大和を相棒に、逃亡した艦娘「雪風」を追いかけタ。


――――――――――――――――――――――――

大和「あの時の雪風に戻って!」

――――――――――――――――――――――――

雪風「教えてあげます。この戦争の本当の意味を」

――――――――――――――――――――――――

レックス「オレはベッドの上で失望させたコトはナイんだゼ……」

――――――――――――――――――――――――

大和「ホテルですってぇ?」

――――――――――――――――――――――――




28: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:42:52 ID:tHa


雪風「あなたも、あなたも、あなたも! 雪風のために死んでください!」

――――――――――――――――――――――――

レックス「いるゼッ! ココにひとりナ!!!」

――――――――――――――――――――――――

大和「ちょっと、お風呂に行ってきます」

――――――――――――――――――――――――

雪風「……あなた……塗りたいのですか?」ニヤリ

――――――――――――――――――――――――

戦略決戦艦娘 雪風

公開予定無し!

――――――――――――――――――――――――






29: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:43:34 ID:tHa

元帥のモデルは、ヨラン・ペールゼンです。
ラスボスを強くしすぎて、倒すプロットが思いつかなかった……。
誰か続き書いて。




30: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:45:34 ID:tHa


【艦これ】ガルパン大好きおじさん提督


大淀「本日は新しい提督をお招きしました」

蝶野「アイムチョーノ!!! アイムナンバーワン!!!

テンザンナンバートゥー!!! ファッ○ンガッデムガチャメラエー!!!」

吹雪「」

大淀「では提督よろしくおねがいします」ペコリ

蝶野「はい、こちらこそおねがいします」ペコリ

吹雪「」


※ヒールなのに丁寧な口調。辻アナとのやり取りは有名である。
http://bucchinews.com/geinou/4592.html




31: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:46:15 ID:tHa


着任後……。


蝶野「エーオラー! 寝坊で遠征に遅刻って、どういうことだ!」

吹雪「も、申し訳ございません」

蝶野「ガッッデェエェエェム!!!」サッ

吹雪(ビンタされるッ!)


ビターーーーーン!!!


吹雪(……あれっ?)

邦正「……」ヨロヨロ、バタッ

吹雪「」

蝶野「反省したか! もうするんじゃねえぞ! エーオラー!」

吹雪「は、はい!」

吹雪(……ビンタされたこの人は一体……)


※蝶野がファンにお尻を触られたとき、ファンではなく若手にビンタしたそうな
http://2chcopipe.com/archives/52008126.html




32: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:46:49 ID:tHa


ある日……。


吹雪「司令官、『正洋ちゃん』という方あてにお電話が……」

蝶野「……ママ……僕だけど……」ガチャ

吹雪「」


※家では「パパ、ママ」「正洋ちゃん」と呼び合っていたそうな。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO09539400V11C16A1NZBP00?channel=DF260120166512






33: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:47:14 ID:tHa

これ以上ネタが思いつかなかったので、終わりにしました。



34: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:49:01 ID:tHa


【艦これ】握手会


ワイワイガヤガヤ


長門「む? あれはなんだ?」

陸奥「あれはアイドルの握手会よ」


鎮守府の特設会場で、那珂がファンと握手している。


野分「那珂さん、この前のライブ行きましたよ!」

那珂「ありがとー☆」


それを眺める長門。


長門「アイドルファンは男だけだと思っていたが……」

陸奥「女の子のファンも多いのよ」

長門「ひらめいた!」ピコーン

陸奥(また、しょうもないことを考え付いたのかしら……)




35: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:50:13 ID:tHa


その後……。


ワイワイガヤガヤ


鎮守府の特設会場で、那珂がファンと握手している。


川内「握手券2枚だね」

神通「10秒、スタートです」ストップウォッチ、ポチ

舞風「那珂さんの踊り、ナイスです!」

那珂「ありがとー☆」

舞風「あのぉ、今度一緒にぃ……」

神通「はい時間です」

長門「……」ガシッ、ズルズル

舞風「……踊ってくださいぃーー!」


舞風を羽交い絞めにして、那珂からはがす長門。




36: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:51:06 ID:tHa


陸奥(アイドルじゃなくて、そっち?!)ガビーーーン

長門(うなじ、乱れ髪……この香り……胸が熱いな!)


手つきがいやらしいというクレームがあり、長門さんはすぐに首になりました。






37: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:52:53 ID:tHa


【艦これ】モンキーモデル


アイオワ「Admiral……。Please tell me the truth!

さぁ、本当のことを聞かせてちょうだい……私は……私は出来損ないなの……?」

提督「何を言い出すんだ?」


一か月前のこと……。

アイオワが鎮守府に着任した。


アイオワ「Hi! MeがIowa級戦艦、Iowaよ」

提督「よろしく頼む」




38: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:53:38 ID:tHa


明るく人懐っこい性格のアイオワは、またたく間に鎮守府になじんだ。


アイオワ「Hey! ヤマト・ホテルのディナー! It's So Greatよ!」

大和「……そう」

アイオワ「あれ? 褒めてるのよ? Yamato? Why?」

大和(悪気が無いから、怒る気も無くなります……)

大和「……んもう…… Thank you so much! ありがとう!」

アイオワ「Yeah! Yamato! I love you!」ハグハグ

大和「ちょ……///」カァアア




39: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:55:18 ID:tHa


そんなある日……。


アイオワ「日米合同演習!!! Really? O.K.! もちろん参加するわ。Meのシスターと会いたい!」

提督「それなんだが……アイオワは鎮守府で待機していてくれ……」

アイオワ「Huh? Admiral……。Why? テートク、なぜですか……?」


アイオワは、当然自分が参加するものと思っていた。


提督「まだ君は着任して一か月。演習に参加するには練度が足りない。そのため参加を見送る」

アイオワ「Admiral!」

提督「アイオワ……命令だ……」

アイオワ「Yes, Sir……」




40: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:56:17 ID:tHa


しかし当日、アイオワは鎮守府を抜け出し、演習場を訪れた。


アイオワ(Meは生まれてすぐに日本に来たので、シスターに会ったことがない。だから、どうしても会いたい……)


アメリカ海軍の艦娘を見つけ、話しかける。


アイオワ「Hi! ワタシは日本海軍のアイオワ! シスターに会いに来たの!」


姉妹と会ったアイオワは鎮守府に戻ると、まっすぐ指令室に向かった。


アイオワ「Admiral……。Please tell me the truth!

さぁ、本当のことを聞かせてちょうだい……私は……私は出来損ないなの……?」

提督「何を言い出すんだ?」

アイオワ「United States Navyのアイオワ級のシスターに会ったわ……」

提督「……そうか」

アイオワ「シスターはハープーン、ファランクス、トマホークを装備していた……でも私は装備できない……。

Why……? 私は出来損ない? 私は最強の戦艦アイオワではないの? さぁ……答えて……。 Admiral……」


アイオワの目から、ぽたりと涙がこぼれた。




41: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:57:35 ID:tHa


提督「まず、日本向け輸出モデルである貴艦にはハープーン、ファランクス、トマホークは装備できない。

日米軍事機密協定により、装備出来るよう改造することも許されていない」

アイオワ「!?」

提督「次に、出来損ないかだが……断じて出来損ないではない!

貴艦の16インチ砲がその証拠だ! まさしく戦艦アイオワだ。

それに……悔し涙を流す気概のある者が、出来損ないであるはずがない!」

アイオワ「……」




42: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:58:21 ID:tHa


提督「そして、最強かどうかだが……それは小官にも分からん。

言えることは、装備や艦種で強さが決まる訳ではないということだ。

あえて言うなら、勝ったものが強い。もし最強を証明したいなら……」

アイオワ「……」

提督「毎年、米海軍と合同演習をやっている。もちろん米軍のアイオワも参戦するぞ。そこで勝利してみせろ」

アイオワ「Admiral!」

提督「まあ、毎年ボコられてるがな……大和を頼れ。あいつが一番悔しがっている」

アイオワ「Yes, sir! Thank you so much! I love you, Admiral!」


アイオワと大和が米軍のアイオワから奇跡の轟沈判定をもぎ取るのは、この数年後のことであった。






43: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:58:53 ID:tHa

Not even justice, I want to get truth.
「なぜアイオワはハープーンを装備していないのか?」と思い書いてみました。




44: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)04:59:25 ID:tHa


【艦これ】カツカレー


ここは妙高型の部屋。


那智「はは。世の中には頭のおかしい奴がいるのだな」

足柄「なにかしら?」

那智「女体盛りカレーを出した店の店長が、逮捕だとか」

足柄「……」

那智「……」

足柄「……」

那智「……やるなよ」

足柄「なっ?! やるわけないじゃない!」

那智「……そうだな。許してくれ」




45: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:02:14 ID:tHa


その日の深夜。誰もいない調理場。

配膳台車の上に、あおむけで寝そべる足柄。


足柄「……こうしてお腹を出して……」ゴソゴソ


上着をめくりあげ、お腹の上に直接ごはんを盛りつける。


足柄「あつっ! ぅあああああっつ!」


真っ赤な顔で耐えると……。


足柄「次はルーよ! 来なさいッ!」


ルーをお玉ですくって、ごはんにかける。


足柄「あ゙づッ! あ゙づッぅゔゔゔい゙!」




46: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:02:58 ID:tHa


息も絶え絶えだが……。


足柄「こんなんじゃ帰さないわ……。カツ! カツよ!」


カレーにカツを乗せると、ひと切れ転げて地肌に触れた。


足柄「あ゙ッ! あ゙ッ! あ゙ッ!」




47: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:03:36 ID:tHa


それを物陰から見守る妙高、那智、羽黒。


那智「……まさかとは思ったがな……」

羽黒「……羽黒、てっきり那智姉さんのネタフリだとばかり……」

那智「妙高型は、ダチョウ倶楽部ではない!」

妙高「静かに」

那智「失礼」




48: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:04:24 ID:tHa


もう一度、足柄を見ると……。


足柄「んにゃ……!? こ、この体勢で、どうやって配膳台車を動かそうかしら……。

ピンチだけど……フフッ……なんだか、みなぎってきたわ! 狼のような身のこなしで、提督のもとへゴーよ!」


絶句する妙高、那智、羽黒。


妙高「……もう見るに忍びないので、足柄を止めましょう」

那智、羽黒「……」コクン


※結局、カレーは足柄さんが自分で食べました。






49: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:05:16 ID:tHa

妙高型をダチョウ倶楽部にたとえると……

妙高:肥後 那智:ジモン 足柄:竜兵 羽黒:南部さん




50: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:06:27 ID:tHa


【艦これ】アル中探偵 隼鷹 ―償いの報酬― 【嘘予告】


隼鷹「那智……あんた……殺したいヤツっている?」

那智「いや、いない。どうした?」

隼鷹「あたしもさぁ、さっきまではいなかったよ。でも今はいる。

誰かがウイスキーをぶちまけた……。断酒しているあたしの部屋にね!」


あたしは隼鷹。横須賀で探偵をやってる。

戦後、軍を放り出されたあたしは、艦娘の経歴を買われて婦警になった。

そこでドジを踏んじまってね……。

強盗との銃撃戦で、無関係の女の子を巻き込んじまった。

その子は命をとりとめたけど、視力が戻らない。

ショックを受けたあたしは酒に溺れて、入院、退職のお決まりコース。

それから色々あって……探偵になった。




51: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:07:26 ID:tHa


那智「よく電話してくれた。今、部屋か?」

隼鷹「いや……部屋を出た……」

那智「そうか……酒の誘惑に打ち勝ったんだな……」

隼鷹「まぁ……そうだねぇ……でも……そう……あたしは飲まなかった……」

那智「すぐそちらに行く。一人にしておきたくない。頑張れ!」

隼鷹「あぁ……うん……」


現在、あたしはとある事件の調査をしている。このウイスキーは犯人からの嫌がらせだろう。

実際、断酒中のあたしに、これはこたえた。

もし誘惑に負けて酒を飲んでいたら、精神が崩壊したかもしれないねぇ……。

で、その調査ってのは……。




52: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:10:12 ID:tHa


隼鷹「あたしは、今日一日……断酒出来ました……。だいたい一年、酒を飲んでません……」


ある日、あたしは横須賀の断酒会に参加していた。

断酒会ってのは、酒を止めたい人間が集まって、酒害の経験を話し合う会。

那智は断酒会の助言者、断酒を助けてくれる人。

酒の誘惑に負けそうになった時、少しでも酒が飲みたくなった時、那智はいつでも相談に乗ってくれる。

仕事中でも、休み中でも……。


??「あんた……元艦娘か……」

隼鷹「あんたは?」

元提督「俺は元提督。艦娘と話がしたかったんだ。会の後、コーヒーでもどうだい?

ああ、警戒しないでくれ。口説いたりはしない」




53: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:12:02 ID:tHa


カフェで元提督は話し始めた。


元提督「俺は……いわゆるブラック鎮守府の提督だった……。

轟沈させた艦娘も一人や二人じゃない……過労で自殺したのもな……」

隼鷹「……」

元提督「戦後……毎晩その娘たちが夢に出てな……そのままアル中ってわけだ……」

隼鷹「……」

元提督「……すまなかった……」

隼鷹「……あたしに言ってもしょうがないよ……」

元提督「……そうだな……」

隼鷹「……」

元提督「……『断酒のための十二ステップ』ってあるだろ……。

第八ステップ……我々が傷つけた全ての人々の表を作り、その全ての人たちに埋め合わせをする気持ちになる……。

第九ステップ……その人たち、または他の人々を傷つけない限り、機会あるたびに直接埋め合わせをする……」




54: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:12:36 ID:tHa


元提督は手帳を取り出す。


元提督「第八ステップで俺が傷つけた艦娘のリストを作った。これから第九ステップ。

彼女たちに謝罪や埋め合わせをしようと思ってる」

隼鷹「……そうかい……」

元提督「艦娘たちは、どう思うかな?」

隼鷹「……正直、わかんないねぇ……」

元提督「そうか……」

隼鷹「……」

元提督「今日はありがとう……誰かに聞いて欲しかったんだ……」

隼鷹「うまくいくことを願ってるよ……」


過去の償い……あたしの心に鋭い痛みが走った。




55: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:14:19 ID:tHa


その後……。


隼鷹「元提督が殺された?!」

ゲイ提督「そうなんだ……」


ゲイ提督は元提督の助言者。元提督にリストを作らせたのは彼だ。


ゲイ提督「彼はリストの艦娘を訪ねていた。そして艦娘は彼を激しく恨んでいる。

となるとリストの艦娘が犯人である可能性が高い。

恨んでる提督が目の前に来て、カッとなって思わず……ってね。

それでこのリストのコピーを警察に渡したんだけど……」

隼鷹「けど?」

ゲイ提督「警察は強盗殺人と考えているようで、まともに取り合わないんだ。

落ちぶれたアル中の元提督が死んだところで、誰が悲しむって感じ」




56: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:15:13 ID:tHa


ブラック鎮守府の闇は深い。過去をほじくり返されると海軍のお偉方も都合が悪い。

警察としても面倒だ。 だから犯人不明のまま、さっさとケリを付けたいのだろう。


ゲイ提督「僕が彼にリストを作らせた。ということは僕が彼を殺したようなもの。

責任を感じている。隼鷹さん、このリストの艦娘を調査してほしい」


あたしは依頼を受けた。




57: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:15:52 ID:tHa


リストの艦娘たちを訪ねてみると……。


明石「ええ、来ましたよ提督……資材横領の罪をなすりつけたことを謝罪したいって……。

殴ってくれてもいいって……ひっぱたきましたよ、何回も……。

そしたら……胸が一杯になって……涙があふれて……。

なぜか提督と抱き合って、二人で大泣きしました……」


長門「ああ……来たとも……無謀な作戦に意見した私を更迭したことを謝罪したいとな……。

消えろと言ったが玄関の前から動かなくてな……怒鳴ったらやっと行ったよ。

なに? 死んだ? ははっ、そうか……すばらしい……。今日はいい日だ……」


ポーラ「ええ~~、来ましたとも~~。でも~~、どうでもいいことでした~~。

昔、ポーラのお酒を盗んだって~~。 忘れてました~~、そんなこと~~、本当に~~。

提督が落ち込んでたんで、頑張れ~~、頑張れ~~、提督ぅって、応援しちゃいました~~」




58: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:16:48 ID:tHa


大淀「はい、来ました。私から金をだまし取ったことを謝罪したいと。

あのお金は……大きな声では言えないようなお金でしたから、正直、どうでも良かったんですが……。

あの頃はお互い騙し騙されという感じで、単にゲームに一回負けたという気持ちでしたから……。

気にしてないと言いいました」


リストの艦娘はシロのようだねぇ……。じゃあ、犯人は……?




59: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:18:36 ID:tHa


――探偵隼鷹が横須賀を舞台に活躍する


提督(恋人)「プロポーズの答えを聞かせて欲しい」


――恋の行方は?


鳳翔(女の子の母)「もう……来ないで下さい……」


――過去の償いは?


飛鷹(婦警)「皆、待ってるから。いつ戻ってきてもいいよ」


――姉との関係は?


青葉(情報屋)「きょーしゅくですが、その人の『ソブリケイ』……ニックネームを教えてもらえますか?」


――事件の行方は?




60: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:19:18 ID:tHa


隼鷹「提督……本当のアル中は、ワンカップ酒は買わないんだぜ。

紙パック……給食の牛乳のような紙パックの酒を買うんだ……。

なぜかって?

飲めないんだよ……手が震えてさぁ……ストローじゃないと飲めないのさ……。

だから百円の紙パック……。あたしはさ……そこまで一度、落ちたんだよ……」


アル中探偵 隼鷹 ―償いの報酬―

公開予定無し






61: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:19:43 ID:tHa

ローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズ「償いの報酬」を読んで、衝動的に書きました。
紙パック酒については、吾妻ひでお氏の「失踪日記」を参考にしました。多分……(うろ覚え)
なお、ゲイ提督は無理 矢理ブッこんだのではなく、原作準拠です。




62: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:20:57 ID:tHa


【艦これ】宇宙戦艦大和


人類は深海棲艦に追い詰められていた。


提督(なんとしても、この状況を打破しなければ)


提督は大和型を建造しようとしたが、うまくいかない。


提督(どうすれば……そうだ!)ピコーーン


建造資材にDVD-BOX「宇宙戦艦ヤマト」をこっそり混ぜると……。


大和「大和型宇宙戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」

提督「おお! 来てくれたか!」




63: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:21:16 ID:tHa


演習で能力を試したが……。


提督(三連装ショックカノンの威力は素晴らしく、煙突ミサイルで対潜攻撃も可能。

パルスレーザーの対空能力もなかなか。艦載機も強力。だが、少し強い艦娘といったところだ)

提督「さすが大和、優秀だな。ところでアレはどうした?」

大和「アレ?」ギクッ

提督「波動砲だ」

大和「は……はどうほう?」ダラダラ

提督「どうした? 装備していないのか?」

大和「いやーーそのーーあのーー」ダラダラ




64: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:22:42 ID:tHa


その後……。


装甲空母姫「フフフ……」

戦艦夏姫「シズミナサイ……」

リコリス棲姫「イソガシイモンダナ……」

中枢棲姫「人間ドモメ トドメヲ サシテヤル……」


人類を殲滅すべく進撃する深海棲艦の大艦隊。

そこに……。


空母水鬼「ナニカ キタヨ……」


矢矧「うぉおおおおお!」ガラガラガラ


サングラスをかけた矢作が折り畳み台車を押しながら、まっすぐ向かってくる。

台車の上には体育座りの大和。




65: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:26:50 ID:tHa


大和「ターゲット・スコープ、オープン……エネルギー充てん120%……」ブツブツ

戦艦棲姫「タッタ2隻デ ドウスルツモリダ?」

大和「対閃光防御……」ブツブツ


真っ赤な顔の大和が、手で顔を覆う。


大和「発射///」パカッ


大和は脚を開いて、M字開脚のポーズになると、股間から波動砲を発射した。

深海棲艦の大艦隊は光に飲まれ、射線上の棲地は消滅。

光が消えると、ズタボロの深海棲艦が残された。




66: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:27:30 ID:tHa


リコリス棲姫(アフロ)「イヤー!!! 自慢ノ前髪パッツンガ!!!」

装甲空母姫(アフロ)「服ガ消エテ……コレ裸ジャナイ!」

戦艦夏姫(アフロ)「水着ガ……」

中枢棲姫(アフロ)「全裸デハ戦エナイ! 撤退ダ!!!」


人類は乾坤一擲の戦いに勝利した。


提督「これからも頼むぞ!」ニッコリ

大和「やだもーーーー///」






67: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:28:22 ID:tHa

「宇宙戦艦ヤマトが艦娘になったら、どうやって波動砲を撃つのか?」という疑問から書きました。
彼女をSSに出すと、圧倒的な火力で話が成り立たないので、波動砲を撃てるけど「撃ちたくない」設定にしてみました。
しかし、なぜ折り畳み台車が海の上に浮いているのか? 謎ですね……。




68: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:29:53 ID:tHa


【艦これ】深海提督誕生


男は海を見下ろす断崖に追い詰められた。

体に爆弾を巻き付けた男は、警官たちを一瞥すると笑みを浮かべる。


警官「もう逃げられないぞ。大人しく投降しろ!」

男「いやだね……撃てばいいだろ? どうした? やれよ? 俺は何十人と殺したテロリストだぞ?」


男はテロリストだった。

祖国への多国籍企業による政治介入を止めるため、先進国で爆弾テロを実行。

被害は甚大で、数十人の犠牲者を出した。




69: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:31:27 ID:tHa


警官「開き直るな! このテロリストが! 何十人と殺したお前に正義はない!」

男「俺は正義だとは思ってないぜ。ただ、お前らの国の繁栄は、

貧乏な国の犠牲で成り立ってることを思い出させただけだ」

警官「なんだと!?」

男「お前らの国の企業は、俺の国の資源を安く買いたたいて、製品にして売りつけている。

買値を上げろと言えば、他の国から買うか……政治介入して政府を転覆させるか……」

警官「……」

男「どちらにしても、ろくなもんじゃねえ! 俺の国は絶対貧乏を抜け出せない!」

警官「……」


男は爆弾の起爆スイッチに手をかけた。




70: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:32:14 ID:tHa


男「それだけじゃねえ! 鉱山の権利争いにまで介入しやがって……」

警官「……」

男「民族独立過激派というチンピラに資金提供して飼いならし、

鉱山を占拠させて、安値で資源を買う……」

警官「……」

男「俺はアカでも民族主義でも原理主義でもねえ! 俺がテロリストになったのは、

その民族独立過激派が……俺の妹の結婚式で……爆弾テロをしたからだ!」

警官「!?」

男「チンピラになびかない村の有力者が出席していた……それだけだ……。

それだけで、妹夫婦ごと爆弾で吹き飛ばしたんだ!」


警官たちが気圧される。




71: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:32:42 ID:tHa


警官「妹さんには同情する。しかし、テロをしても妹さんは喜ばんぞ!」

男「妹が喜ぶかどうかは関係ねえ……俺は考えたよ……なぜ妹は死んだのか……」

警官「……」

男「結局、俺の祖国が弱いからだ……。 金も知識も人材もない……。

政府や役人は腐敗し……祖国に命をかけるやつもいない……」

警官「……」

男「だから外国の企業ごときにいいようにされるんだ!」


警官「それと、テロがどう関係するんだ……?」

男「本気になった人間が三人いれば、世界を変えられる……俺はそう思う。

祖国のために命を捨てるやつが一人、ここにいるとアピールした」

警官「……」

男「世界中から見えるように、デカい花火を打ち上げてな。

俺のやり方は間違っているが、どこかの三人が本気になってくれれば、それでいい……」




72: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:33:38 ID:tHa


別の警官が前に出た。


警官「偉そうなことを言うな! お前は平和と秩序の敵だ!」

男「世界の平和とは……秩序とは……国の階級……身分の固定化だ!

富める国はますます富み、貧乏な国はますます貧乏になる!」

警官「……」

男「だれだったか……トマ・ピケティだかが言っていたな……。

『戦争によって富の再分配が起きる』と。富める国は再分配なんて望んじゃいない!

だから平和なんだ! そんな平和は欺瞞で偽善だ!」




73: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:35:57 ID:tHa


男「祖国はもともと王政だった。腐敗もあったが、別に国民は困っていなかった。

国王は富国強兵を目指して、国民に教育を施し、産業の保護・育成を始めた」

警官「……」

男「それが金持ち国への挑戦と見えたんだろう……。なぜか民主化運動が勃発してな……。

先進国からの強い圧力もあって、選挙をしたよ。 結局、狂信的な宗教原理政党が政権についた……」

警官「……」

男「科学よりも宗教の教えを優先する素敵な政府だ……。結局、教育も産業も秩序も壊滅した……。

国力は衰え、外国や多国籍企業にいいようにもてあそばれ、内戦で滅茶苦茶になった……」


男は起爆スイッチを高く掲げた。


男「しゃべりすぎた。俺は、お前らの言うこのくそったれな『平和』を、

恨んで、恨んで、恨みぬいて死ぬ! お前らを道連れにな!!!」


その時、警察の狙撃手が男の眉間を打ち抜いた。

男がガクンと崩れ落ち、海に落ちる。




74: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:37:09 ID:tHa


死体は海を流れて……。


男「ここは……まさか……!?」


目覚めた男は、男の生家にいた。

内戦で消え去ったはずの、貧しくも幸せだった小さな家。


女「お兄ちゃん、気がついた?」

男「バカな……妹そっくりだが……お前は誰だ?」


女は男の妹に瓜二つだが、肌は純白で瞳は赤かった。




75: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:37:55 ID:tHa


女「ふふっ……この姿と家はサービスよ」

男「ここはどこだ?」

女「現実と夢の境界……」

男「俺は……どうなったんだ?」

女「現実のあなたはとっくに死体になって、海にプカプカ浮かんでるわ」

男「!?」

女「でもあなたは運がいい……あなたの強い怨念が奇跡を起こして、

地獄の扉を開けてわたしを呼びだした」


女がこぼれそうな胸元を押し上げて、顔を近づけささやいた。


女「取引しましょう……わたしは『深海棲艦』。船の悪魔とか怨霊とかと思ってくれればいいわ。

あなたの魂と引き換えに、あなたの望むことをしてあげる」

男「何が出来るんだ?」

女「船を沈めることができる。どんな船を何隻でも。

ゴムボートでもタンカーでも……あなたが望むなら戦艦でもね……」




76: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:39:28 ID:tHa


男がくくっと笑う。


男「船を沈めることが、俺の望みだというのか?」

女「ええ、そうよ。世界の秩序やルールを決めているのは『海』を支配している『覇権国家』。

わたしならその支配を壊せるわ」

男「どういうことだ?」

女「近代以降、世界の覇権を握った国はオランダ、イギリス、アメリカ……。

もれなく『海洋国家』よ。『海』を支配して貿易で莫大な国富を築いた……。

今の支配者は……国じゃなくて、アメリカの覇権を政治献金で乗っ取った『多国籍企業』かしら……」

男「……」

女「でね……もし覇権国家が『海』の支配を失ったら……?

船が沈められて、物流が途絶えたら……?

覇権国家の築いた秩序、ルールは崩壊するでしょうね……」


女は満面の笑みを浮かべる。


女「彼らの言う『平和』さえもね……」




77: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:42:02 ID:tHa


男は息の飲んだ。


男「おまえ……俺の心を読んだのか……」

女「まあね……それで妹さんと家を再現できたわけだし……。それでどうするの? 契約する?」

男「魂を差し出したら、俺はどうなるんだ?」

女「それは教えられないわ」

男「まあいい。今さら魂なんぞ惜しくない。俺が心配しているのは、お前の能力だ」


女が笑う。


女「証拠を見せてあげたいけど、契約しないと実体が持てないし能力も使えないし……。

そうだ……仮契約しない? 一週間のお試し契約。それで能力を証明するわ」

男「いいだろう。仮契約だ」


男は差し出された契約書にサインした。




78: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:43:40 ID:tHa


女「ありがとう」


女が手を差し出し、握手をする。

女は泊地棲姫と名乗った。


男「礼は後にしろ。期待外れなら本契約せんぞ」

泊地棲姫「ご期待にそえると思うわ」


にこりと笑う泊地棲姫。


泊地棲姫「それとね、船を沈めると、一緒に沈んだ人間の数に応じて『報酬』がもらえるの」

男「報酬?」

泊地棲姫「沈んだ人間の魂が報酬になるの。貯まった報酬で新しい『深海棲艦』を地獄から呼んだり、

小悪魔を使役して施設を拡充できるのよ」

男「ふん。すべては能力を見せてもらってからだ」




79: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:44:19 ID:tHa


数日後、某国の原子力空母が沈没。

深海提督誕生の瞬間であった。






80: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:45:12 ID:tHa

崖の上で犯人が自白する「火サス」メソッドを使いました。
実際には、爆弾を持ったテロリストと会話できる距離まで、警官は近づかないと思います。
なお、深海提督のイメージは「カウボーイビバップ 天国の扉」のヴィンセント。




81: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:48:00 ID:tHa

早速ですが、誤記訂正です。
ガバガバすぎんだろ……。

>>50
次レスが正しいです。




82: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:49:00 ID:tHa


【艦これ】アル中探偵 隼鷹 ―償いの報酬― 【嘘予告】


隼鷹「那智……あんた……殺したいヤツっている?」

那智「いや、いない。どうした?」

隼鷹「あたしもさぁ、さっきまではいなかったよ。でも今はいる。

誰かがウイスキーをぶちまけた……。断酒しているあたしの部屋にね!」


あたしは隼鷹。横須賀で探偵をやってる。

戦後、軍から放り出されたあたしは、艦娘の経歴を買われて婦警になった。

そこでドジを踏んじまってね……。

強盗との銃撃戦で、無関係の女の子を巻き込んじまった。

その子は命をとりとめたけど、視力が戻らない。

ショックを受けたあたしは酒に溺れて、入院、退職のお決まりコース。

それから色々あって……探偵になった。




83: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:50:32 ID:tHa

次に、微妙に投稿ミスしたレスです。

>>20
以下2レスに差し替え。




84: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:51:34 ID:tHa


摩耶「うっせ! オカマ野郎は黙ってな!」

提督「ダメよ、摩耶ちゃん。オカマを舐めちゃダメ。ワタシ、軍人の家系だから、

小さいころから鉄砲(意味深)をイジってたのよ? 腰と尻が大事なのよ! 的に当てたかったら……」

摩耶「当てたかったら……」

提督「腰をこう!」クネッ

摩耶「こう?」クネッ

提督「尻をこう!」プリッ

摩耶「こう?」プリッ

提督「撃てッ!」

摩耶「!」ドーーン




85: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:51:54 ID:tHa


提督が双眼鏡を覗き込むと……。


提督「当たったわよ」クネッ

摩耶「へっ……提督……やるじゃねえか」ニッ


この提督が後に「オネェ提督」と呼ばれ、大括約したことは言うまでもない。






86: ◆FfvRSd7Ma6 2018/10/12(金)05:52:50 ID:tHa

おまけは以上です。
ではでは。




元スレ
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