1:
◆CS7uVfQgX. 2018/09/25(火)19:15:48
ID:BIi
こんばんは。
アイドルマスターミリオンライブ!のSSになります。
では、デレそうでデレてない…志保のお話です。
2:
◆CS7uVfQgX. 2018/09/25(火)19:16:32
ID:BIi
事務所
志保「プロデューサーさん」
P「んー?お疲れ志保、どうした?」
志保「今忙しいですか?」
P「いや、別に火急の仕事じゃないから忙しいってほどでもないな。どうした?」
志保「いえ、次の撮影の現場まで送っていただけたらなって」
P「おっけー、キリつけちゃうから10分ぐらい待てる?」
志保「はい、お願いします」
3:
◆CS7uVfQgX. 2018/09/25(火)19:17:43
ID:BIi
車内
P「だいぶ秋めいてきたな」
志保「そうですね」
P「ちょっと前までめちゃくちゃ暑かったもんなぁ」
志保「このぐらいが過ごしやすいですね」
P「だな。暑いのはどうも苦手だ」
志保「どうせ寒いのも苦手なんですよね?」
P「お、さすが志保。よく分かってるな」
志保「プロデューサーさんと付き合いも長いですから」
P「志保も変わったよなぁ」
志保「そうですか?」
P「そうだよ。最初の頃なんて『一人でも大丈夫』が口癖だっただろ」
志保「口癖ってほどじゃないです。…けど、そうでしたね」
P「まぁ、こうやって送迎を頼んでくれるくらいには信頼してくれて、プロデューサー冥利に尽きるね」
志保「これからも送迎をお願いしますね」
P「送迎以外も面倒みさせてほしいんだけどな」
志保「冗談ですよ」フフッ
4:
◆CS7uVfQgX. 2018/09/25(火)19:18:41
ID:BIi
スタジオ
P「さて、じゃあ俺はスタッフの皆さんに挨拶してくるな」
志保「はい、お願いします」
P「ウチからはあと奈緒が出演するよな。他の現場から直で来るはずだから合流しといて」
志保「そんなの言われなくても分かってますよ」
P「厳しい…大丈夫だと思うけど、他の演者さんに粗相のないようにな」
志保「そんな…プロデューサーさんじゃないんですから」
P「マジで厳しいんだけど!まぁいいや、行って…あ、監督さんお疲れ様です」
「ん?あ、765さんとこの!お疲れー」
「ご無沙汰しております。本日はウチの横山と北沢がお世話になります」
「かたいなー。何度もご一緒してる仲じゃないの」
「いえいえ、そんな―――」
志保(演技は上達してるはずなんだけど…素直になるのって難しいな)
5:
◆CS7uVfQgX. 2018/09/25(火)19:19:45
ID:BIi
奈緒「しーほっ!」ダキッ
志保「きゃっ!奈緒さん、びっくりするじゃないですか」
奈緒「びっくりさせるためにやっとるんやもん、驚いてくれな私がアホみたいやん」
志保「奈緒さんは元からアホっぽいですけどね」
奈緒「マジで!?」
志保「冗談です」
奈緒「冗談かー…志保の冗談は心臓に悪いわー」
志保「でも、緊張は和らいだんじゃないですか?」
奈緒「お、おぉー。確かに!っていうか志保、よく私が緊張しとる分かったな?」
志保「奈緒さんはバラエティを中心に活躍されてるので。久しぶりのドラマだしもしかしたらな、と」
奈緒「…志保、ホントに私の3個下か?サバ読んどるんちゃうん?」
志保「本当に14歳ですよ」
奈緒「ホントか~?私が14歳のときはもっと落ち着きなかったで?」
志保「奈緒さんは今でも落ち着きがないですけどね」
奈緒「グサッ!…いや、今度は騙されへんで、また冗談言うんやろ!」
志保「いえ、今のは本気ですけど」
奈緒「うわー!志保が私をイジメるーー!!」
志保(…楽しい)
6:
◆CS7uVfQgX. 2018/09/25(火)19:21:10
ID:BIi
P「二人とも、お疲れさま」
志保「お疲れ様です」
奈緒「お疲れさまですー、プロデューサーさん」
P「奈緒は久しぶりのドラマだったし、もっとかたくなってるかと思ったけど心配いらなかったな」
奈緒「はい!本番前に志保がリラックスさせてくれたんで!」
P「志保が?」
志保「べっ、別に、奈緒さんが勝手にそう思ってるだけです!」
奈緒「んっふっふ~、じゃあそーゆーことにしとこかな♪」
P「志保。ありがとな、頼もしいよ」
志保「…どういたしまして」
奈緒「あ!志保が照れとる!めずらし~!なぁなぁ、写メ撮ってええ?」
志保「いいはずないでしょう!ほら、衣装着替えに行きますよ奈緒さん!」
奈緒「あ、志保待ってや~!プロデューサーさん、ちょっと待っとってな!」
P「はいはい、待ってるからさっさと行って来なさい」
9:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:41:58
ID:kkX
控え室
奈緒「なぁ、志保」
志保「なんですか?」
奈緒「さっきも言うたけど、緊張ほぐしてくれてありがとな。おかげ様で楽しくやれたわ」
志保「…どういたしまして」
奈緒「ふっふ~、志保はかわええなぁ!」ダキッ
志保「ちょっ、抱きつかないでくださいって!」
奈緒「なんで?ええやん!あぁ~、肌すべすべやなぁ」
志保「なにをオジサンみたいなことを、ちょっ、どこ触って!」
奈緒「…ホントに14歳かいな。14歳で私と1センチしか変わらんってすごない?」
志保「なにを真顔で言ってるんですか!」
奈緒「これは周りの男がほっとかんやろ、告白とかされるんちゃう?」サワサワ
志保「そ、そこはっ…もう、いい加減に、してください!!」ゴンッ
10:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:45:34
ID:kkX
志保「…奈緒さん、すみませんでした」
奈緒「いや、ええよ。私もやり過ぎたわ~」
志保「そうですね」
奈緒「あれっ」
志保「私が謝ったのは先輩である奈緒さんを殴ってしまったことです。その他のことに関しては奈緒さんが悪いです」ギロッ
奈緒「…すみませんでしたぁ!」
志保「…ふふっ」ゾクッ
奈緒「…志保?」
志保「あぁ、いえ。奈緒さんを虐めるの楽しいな、と思いまして」ニコッ
奈緒「アカーーン!志保が何かに目覚めようとしてるーー!!!」
11:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:46:26
ID:kkX
奈緒「志保ー、そろそろ行こかー」
志保「はい。奈緒さんこそ忘れ物とかないですか」
奈緒「…なんや、志保がどんどん私を子ども扱いしてるような気がするんやけど」
志保「半分気のせいですよ」
奈緒「半分は事実やないか!」
奈緒「…って、あれ」
志保「どうかしたんですか?」
奈緒「志保、口紅落とさへんの?」
志保「あぁ、発色が気に入ったのでこのままつけていようかなと。メイクさんにも商品名を教えてもらいました」
奈緒「へぇ~」ニヤニヤ
志保「なんですか、ニヤニヤして」
奈緒「いやぁ~?見せたい男でもおるんかなぁって」
志保「いませんよ、そんなの。ほら、プロデューサーさんを待たせてますし行きますよ」
奈緒「あっ、待ってや志保~」
志保(…プロデューサーさん気づくかな)
12:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:50:15
ID:kkX
車内
P「2人とも、けっこう時間かかってたな。なにしてたんだ?」
奈緒「も~、オンナノコの着替えには時間がかかるものなんです!プロデューサーさんはデリカシーがないなー」
P「アイドルのプロデューサーやってる身で、デリカシーないと言われるのは耳が痛い…」
志保「事実じゃないですか」
P「…奈緒、志保がめっちゃ俺に厳しいんだけど」
奈緒「多分、愛情表現の1つちゃいます?」
P「ならいいんだけど」
志保「違いますけどね」
P「…違うらしい」
奈緒「あはは…。あ、プロデューサーさん!今日の志保なんか違うと思いません?」
P「んー?今はさすがに後ろ見られないからなー。お、ちょうど赤だ」クルッ
志保「ジロジロ見ないでください」
P「そう言われてもなぁ。うーん、いつもどおり可愛いけど」
志保「もっ、もう!なにを馬鹿なこと言ってるんですか!奈緒さんもニヤニヤしてないでなにか言ってください!」
奈緒「志保はかわええなぁ」ホッコリ
志保「なんなんですかアナタたちは!」
13:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:51:31
ID:kkX
P「冗談だよ。口紅引いてるな。いつもより大人っぽくて、可愛いって言うより綺麗だ」
志保「!」
奈緒「おぉ~、大正解!さすがやなぁプロデューサーさん!あ、青やで」
P「サンキュー。ま、いつもお前らのこと見てるしな」
奈緒「なぁなぁ!私もいつもとなんか違うとこあるんやけど分かります?」
P「今日のお昼に食べたであろうたこ焼きの青のりが歯についてるぞ」
奈緒「えっ!?嘘やん!?たこ焼き食べたのは昨日の夜やし…」
P「まぁ嘘なんだけどな」
奈緒「うっわ!今のドヤ顔めっちゃムカつく!志保もそう思わへん?…志保?」
志保「え、あ、すみません。聞いてませんでした。なんでしたか?」
奈緒「いや、たいしたことやないんやけど…大丈夫か?」
志保「あ、はい、思ってた以上に疲れてたみたいで―――」
志保(気づいてくれた…それに、綺麗だって。)
14:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:52:33
ID:kkX
ショッピングモール
P「あ、志保」
志保「…プロデューサーさん、こんにちは」
P「よっ。志保は何しに来たんだ?」
志保「私は、買い物に来ただけです。というかプロデューサーさんの私服、初めて見た気がします」
P「そうか?まぁ、プライベートで会うこと中々ないしな」
志保「そうですね。プロデューサーさんの私服、なんというか普通ですね」
P「服で冒険はしない主義なんだよ。志保は私服のセンスもいいな。さすがだ」
志保「…どうも。そういえば、プロデューサーさんはどうしてここに?」
P「久しぶりに休みを取れてさ。家にいても暇だから、映画でも見ようかなって」
志保「1人で映画ですか?」
P「映画は1人で見る派なんだ。志保は誰かと見るタイプ?」
志保「いえ、映画自体あまり見ないので…弟に付き合わされて特撮の映画を見に来たりはありますが」
P「なるほど。っと、せっかくのオフを邪魔しちゃ悪いな。じゃ、また事務所で」
志保「……」
志保「あっ、あのっ」
P「ん?」クルッ
志保「私も、映画にご一緒してもいいですか…?」
15:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:53:45
ID:kkX
志保「プロデューサーさん」
P「…なんだよ」
志保「けっこう、映画で泣くタイプだったんですね」
P「うわあぁぁぁ!言うな!だから映画は1人派なんだよ!!」
志保「いえ、私もウルッとはしましたよ。…っふふ」
P「笑うな!」
志保「だって、劇場に、プロデューサーさんのすすり泣き声が響いて…ふふっ」
P「…よしっ!今日はいいところにご飯食べに行こう。それで今日の件は忘れてください、お願いします」
志保「別に断ってくれてもよかったのに」
P「志保から誘われて断れる男なんていないと思うぞ」
志保「…ばかですね、ホントに」クスッ
16:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:54:24
ID:kkX
車内
P「志保、今日はありがとな」
志保「こちらこそ。ごちそうになっちゃいましたし」
P「1人じゃあんなとこ入れないしな。逆に助かった」
志保「では、これで映画の件は黙っておきますね」
P「ぜひそうしてくれ。…そういえば」
志保「はい?」
P「今日も前つけてた口紅塗ってるんだな、薄くだけど」
志保「気付いてたんですか」
P「アイドルの些細な変化くらい気づけないと、プロデューサーは務まらないからなぁ」
志保「…気に入ってるので」
志保(プロデューサーさんが褒めてくれたから、なんて言えないけど)
17:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:56:03
ID:kkX
志保「…あっ」
P「どうした?」
志保「そういえば、今日買い物に来ていたんでした」
P「あー、すまん。俺が連れまわしちゃったしな」
志保「いえ…必需品ってわけでもなかったので」
P「なにを買いに来てたんだ?」
志保「あそこの7階で、絵本の展示会がやってて、いいグッズがあれば買おうかな、と」
P「悪い、せっかくの機会だったのに」
志保「いえ、忘れてた私のせいですし、楽しかったので全然…」
志保「――いえ、やっぱりプロデューサーさんのせいです」
志保(言葉を染めて、ちょっとだけ素直に!)
18:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:56:39
ID:kkX
志保「なので、今度は私に付き合ってもらいますからね。デ、デート、のつもりで来てくださいっ」
19:
◆CS7uVfQgX. 2018/10/02(火)11:59:34
ID:kkX
これにて完結となります。
デレそうでデレてない、やっぱりデレてる志保を目指してみました。
志保は奈緒と絡めると輝くことに気づきました。なお×しほ、アリだと思います。
では、またどこかで。
元スレ
http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1537870548/
- 関連記事
-
Amazonの新着おすすめ
おすすめサイトの最新記事