1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 22:56:02.86
ID:VG3FYgUtO
「は? 何言ってんだお前。戦争はとっくに終わったろ?」
「いやいや、終わったじゃんか」
「えっ、ちょ、ちょっと待てーーーー」
??「…………」ピッピッ
??「はっ、司令官。戦意無き不届きものを排除しました!」
??「……次の標的ですか。了解です!」
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 22:56:43.88
ID:VG3FYgUtO
ーーーー
ーーガード下のおでん屋さん
時雨「ふぅ……お酒はいつ飲んでもうまいね」
夕立「…………」
時雨「変わらないものって良いと思うんだ」
夕立「そうかしら」
時雨「大切だよ。ふぅ、夕立…僕はもう一杯もらえるかい?」
夕立「時雨、仕事は?」
時雨「僕の仕事が暇なのは良い事だと思うんだ」
夕立「………はぁ」
夕立「働かない奴に出す酒は無いっぽい」
時雨「…………そうだね」
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 22:57:16.41
ID:VG3FYgUtO
ーーーー
ーー何でも屋時雨
時雨「ただいまっと…………誰もいないけど」
時雨「…………」
時雨「仕事かぁ」
時雨「…………?」
時雨(鍵が開いてる……)
「……」
時雨「……誰?」
提督「……やあ」
時雨「……提督?」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 22:57:51.58
ID:VG3FYgUtO
提督「久しぶりだね」
時雨「……何しに来たのさ? 提督を招いた覚えはないよ」
提督「そう邪険にしないでくれよ。今日は依頼をしに来たんだ」
時雨「…………」
提督「もう一度戦わないかい?」
時雨「戦う……」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 22:58:38.85
ID:VG3FYgUtO
時雨「……どういう事? 戦争は終わって……」
提督「ああ違う違う。まあちょっと荒っぽい依頼さ。これを見てくれ」スッ
時雨「…………艦娘?」
提督「そう、25体。全て頭を撃ち抜かれてる」
時雨「プロの犯行だね。元艦娘かな」
提督「…………私の同期の部下だったんだ」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:00:07.34
ID:VG3FYgUtO
提督「同期は終戦1年前に戦死したんだけど……彼女は艦娘痴呆症でね」
時雨「ああ、流行りの」
提督「彼女は海軍の内偵をやっていたんだが……まだ頭の中が戦時中なんだよ」
時雨「へぇ」
提督「困った事に勘違いして[ピーーー]度に私に報告してくるんだよ……まいったね。制止も聞かないし」
時雨「大変だね。まあ僕は関わらないでおくよ」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:00:42.03
ID:VG3FYgUtO
提督「そこで私は……彼女に君の殺害を依頼した」
時雨「…………は?」
提督「殺害依頼は受けてくれたよ。まったく本当に頭の中が戦争中なんだね。時雨には悪いと思うが……」
時雨「ち、ちょっと! ふざけないでよ!」
提督「……時雨、金に困ってるんだよね」
時雨「…………」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:01:12.66
ID:VG3FYgUtO
ーーーー
ーーーー
時雨「…………」
夕立「仕事見つかったぽい?」
時雨「夕立……提督に僕の事言ったでしょ」
夕立「さぁ何のことか分からないかしら」
時雨「…………」
「…………」
夕立「あっ、いらっしゃいっぽい」
「…………時雨だな」
時雨「ん?」
「………」チャキッ
時雨「っ」
ーードガアアアンッ!
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:01:40.34
ID:VG3FYgUtO
「…………ちっ」
時雨「ふぅ………危ない」
夕立「ああ……屋台が。何なの?」
時雨「仕事相手だよ」
夕立「ああ……しょうがない。手伝うかしら」
「…………」ボンッ
時雨「っ……煙幕?」
夕立「……いない。逃げ足が速いっぽい」
時雨「…………」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:02:12.16
ID:VG3FYgUtO
ーーーー
ーー元艦娘介護ホーム
時雨「結構な入居者がいるんですね」
「はい。よう児退行者に痴呆……数は増えるばかりですよ」
時雨「そうですか……入居者の、艦娘の力はどう抑えてるんですか?」
「入居時に低出力の義体に移し替えます」
時雨「なるほど……それで彼女の部屋は」
「こちらです」
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:03:04.58
ID:VG3FYgUtO
時雨「ここか……」
時雨「昔の写真……朝潮型か」
時雨「…………ん?」
時雨「これは……こいつの提督?鎮守府で撮ったのか……」
時雨「良い笑顔…………」
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:03:33.62
ID:VG3FYgUtO
ーーーー
ーー鎮守府跡
「…………」
「提督……朝潮が守ります」
時雨「やあ」
「……!」
時雨「直球に言うけど君は痴呆で」
「ふんっ!」ジャキッ
ーードガアアアン!
「………」
時雨「話を聞かないなぁ」
「………!」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:04:10.17
ID:VG3FYgUtO
「このっ、裏切り者め!」
時雨「悪いけどそんな体じゃ勝負にぬらないよ」ドゴッ
「がはっ?!」
時雨「さあ、大人しくしてよ」
「うぐっ……さ、さっさと殺せ! 何も喋らないぞ!」
時雨「[ピーーー]こともないし、喋ってもらうこともない」
時雨「君の役目は20年前に終わっているんだ」
「え……」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:05:07.43
ID:VG3FYgUtO
時雨「はあ、やっと話を…」
「嘘だ……そんな筈はない!」
時雨「……」
「終わってない! わたしの、わたしの戦いは終わってないんだ!」
「司令官と……約束したんだーーーー」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:05:33.99
ID:VG3FYgUtO
ーーーーーー
ーーーー
ーー
時雨「…………」
夕立「はいよっ、熱燗」
時雨「ありがとう」
夕立「いつもの安酒じゃないよ。提督が良い奴くれたっぽい」
時雨「…………ふんっ」
夕立「どうしたの?」
時雨「何でもない」
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:06:02.70
ID:VG3FYgUtO
時雨「夕立も飲んでよ」
夕立「もらうっぽい」
時雨「じゃ、乾杯」
夕立「ぽいー」
時雨「…………」
時雨「…………」スッ
夕立「……? 誰もいない所に乾杯なんてしてどうしたの?」
時雨「何でもないよ」
ーー完ーー
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/23(日) 23:08:21.05
ID:VG3FYgUtO
ありがとうございました
21:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/24(月) 03:46:58.27 ID:F5aceiFro
ロボット残党兵か。あの作者は残酷で良い話描くよね
22:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 01:56:53.62 ID:gCy3do7w0
乙
内容はわかるけど読者に想像させるにしても
微妙になんか足りてない気がする
歯の抜けたつげ櫛的な
23:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/28(金) 11:02:20.92 ID:UU7k16F+o
>>22
元々漫画が元ネタで、さらに仮想戦中が終わった続編の一編だからね
なんでこいつらがこんな事してるかのバックボーンが見えるわけないから仕方ないし、絵と文字の差異があるのにそのまま移植しても不足は出る
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1500818162/
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