1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:06:05.78
ID:097u28zt0
P「なんでまたそんなことに……ばっちり尻尾まで生えてるじゃないか。」
肇「志希さんのお手伝いをしていたんですが……気づいたらこんなことに……(シクシク」
P「……志希、どういうことだ。」
志希「σのワの」
P「おいこら一ノ瀬。」
志希「やーん!怒んないで~!事故だったの!ちゃんと説明するから~!」
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:07:08.87
ID:097u28zt0
P「……それで?弁明を聞こうか。」
志希「いやー、志希ちゃん最近忙しかったじゃない?」
P「そりゃ、まぁ……ありがたいことに人気も出てきたからなぁ。……あーコラコラ、目を掻くな肇。赤くなるぞ。」
肇「あ、すみません。」
志希「そんでさー?失踪もせずに頑張ってきた志希ちゃんは、昨日からようやくオフをいただいたのですよ。」
P「……なかなか休みをとらせられなかったのは俺の調整ミスだ。悪かったよ。」
志希「うんまぁ、お仕事もなかなか刺激的だったし、それは別にいいんだけどねー。」
P「興味なさそうな仕事取ってきてまた失踪されても困るからな。……だから掻いちゃダメだって。肇って花粉症だったか?」
肇「いえ、えと、そういうわけじゃないんですが……」
P「?ならいいんだが……すまん、それで?」
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:08:08.89
ID:097u28zt0
志希「久しぶりのオフだったから、思いっきりケミカルな実験を楽しんだの。気づいたら朝になっててさー。」
P「せっかくのオフだったのに徹夜したのかお前……」
志希「いやー、ちょっと楽しくなっちゃってさー。さすがに片付けようと思ったんだけど、ラボがすんごいことになっちゃってて。響子ちゃん辺りに助っ人を頼もうと事務所に来たの。」
P「そこで肇が出くわしたわけか。」
肇「片付けを手伝ってほしいと頼まれたんです。今日のレッスンまでには時間もありましたので。」
P「なるほどな。」
肇「志希さんのラボは、確かに酷い散らかりようだったんですが、それでも1時間ほどで片付けは終わったんです。」
志希「いやー、肇ちゃん手際よかったねー。いいお嫁さんになれるよ~?」
肇「い、いえ!そんなことは……」
志希「照れない照れない。このこの~♪」
肇「あっ、ダメ、ですっ……顎の下は……はうぅ……(ゴロゴロ」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:08:54.98
ID:097u28zt0
P「待て、じゃれるな。まだ終わってないぞ。片付けがすんだんなら何も起こらないんじゃないのか?」
志希「おっと、そうだった。ネコ耳肇ちゃんがキュートでつい。」
P「……気持ちはわかるが話を進めてくれ。」
肇「……///」
P「それで?その後どうなったんだ。」
志希「せっかく片付け手伝ってくれたわけじゃない?お礼にコーヒーでも淹れてあげようかなーって思ったの。あたしも目覚ましたかったし。」
P「……嫌な予感がしてきた。」
志希「でもやっぱり、徹夜明けですこーしだけ、手元がお留守になっちゃってたのかもねー。」
P「……まさか」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:09:35.94
ID:097u28zt0
肇「……いただいたコーヒーを飲んだら、身体がポカポカして来て、うとうとしてしまって……。目が覚めたら、こんなことに……。」
P「なんちゅーもん飲ませてんだ。」
志希「……悲しい事件だったよ。」
P「……待て、志希。お前も飲んだんじゃないのか?なんで肇だけがこんなキュートになってる。」
肇「!……///」
志希「そりゃあ、肇ちゃんに淹れたの特別製だし。」
P「……は?」
志希「あ。」
肇「き、キュート、ですか///」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:12:02.85
ID:097u28zt0
P「……志希。怒らないから、怒らないから正直に話してみろ。怒らないから。」
志希「……や、やだなぁプロデューサー。目が笑ってないヨ~……。」
P「一ノ瀬。」
志希「新薬の効果を試したくて肇ちゃんに盛ってみました。」
P「よし、マストレさんの地獄のレッスンコース希望だな。よくわかった。」
志希「うそつきー!怒らないって言ったのにー!先生!うそはよくないって志希ちゃん思います!」
P「どの口が言ってんだ!明らかに故意だろうが!」
志希「だってだってー!肇ちゃんいい匂いしてたんだもん!嗅いでたらだんだんムラッてきちゃったんだもん!」
P「変なこと言ってんじゃねぇ!だからって同僚に一服盛るか!?」
志希「徹夜でハイになってたしー!」
P「威張ることじゃねぇ!!肇もなんか言ってやれ!!」
肇「キュートと言われるのは、その、困ります……私、クールですし……///」
P「……お前はお前で何を言ってるんだ……」
志希「ほーらー!肇ちゃんもまんざらじゃないみたいだしいーじゃーん!プロデューサーもかわいいと思うでしょー!?」
P「……そりゃ、まぁ。」
肇「~~~~///」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:14:57.36
ID:097u28zt0
P「……はぁ。とにかく事情はわかった。起きたことをこれ以上言い合っても仕方ない。」
志希「おっ、さっすがプロデューサー。切り替え早いね。」
P「ずっとこのままってわけじゃないんだろ?」
志希「試薬だしねー。1日もすれば元に戻るはずだよー。」
肇「よかった、元に戻るんですね。」
P「にしても1日か……さすがにその姿で人目につくのはまずいだろ。今日のレッスンはキャンセルしてもらうようトレーナーさんに連絡しておくよ。」
肇「すみません……」
P「気にするな、お前のせいじゃない。」
肇「でも……」
P「それに、志希のためのマストレさんコースも予約しなきゃならないしな。」
志希「えー!許されたんじゃなかったのー!?」
P「ケジメはしっかりつけないとな。」
志希「ぶーぶー!」
P「とにかく、肇は今日はオフだ。ゆっくりしてろ。」
肇「……わかりました。」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:17:09.62
ID:097u28zt0
~数分後~
P「連絡してきたぞー。」
肇「あ、お帰りなさい。(テシテシ」
志希「おかえりー、トレーナーさん何だって?(フリフリ」
P「……肇の方は体調不良ってことで話を通しておいた。トレーナーさんが心配しててちょっと申し訳なかったけどな。」
肇「そうですか……明日私の方からも謝っておきます。(テシテシ」
志希「まー、確かに良好とは言えないよねー。(フリフリ」
P「志希の方は来週末からだ。ちょうどマストレさんのスケジュールも空いてたみたいでな、5日間のスペシャルコースだそうだ。よかったな。」
志希「そろそろ本当に失踪するよ?(ピタッ」
肇「!(キャッチ」
P「自業自得だ。せめて3日はがんばってこい。……で、そろそろ何やってるか聞いていいか?」
志希「何って猫じゃらしだけど?」
肇「Pさん、捕まえました!(ドヤァ」
P「それは見ればわかるんだが、そうじゃなくてだな。」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:18:53.83
ID:097u28zt0
志希「これも実験の延長だよー。せっかくだし、効果の方も見ておこうと思って。」
P「効果?耳と尻尾が生えただけじゃないのか?」
志希「まっさかー。むしろそっちはおまけ。こっちの方が本命だよー。」
P「どういうことだ?」
志希「今回の試薬はねー、基になった動物の行動を被験者の精神に反映させるものなの。耳と尻尾は何の動物かを視覚的にわかりやすくするためのもの。あくまで副産物だよー。」
P「副産物で耳尻尾生やせるのかお前は。」
志希「ちなみに素体にはペロくんが協力してくれたよー。」
P「……雪美が泣くようなことになってないだろうな?」
志希「……助手クン、科学の進歩、発展にギセイはつきものなんだよ。」
P「おい。」
志希「にゃははは、ジョーダンジョーダン☆」
P「まったく……じゃあなんだ、今の肇は……」
志希「うん。だいぶ猫に寄ってるね。ほーらこの通り♪(フリフリ」
肇「!!(テシテシ」
志希「にゃっはははー!だーいせーいこーう!さっすが志希ちゃん♪」
P「……もしかして、さっき肇が目を掻いてたように見えたのも?」
志希「顔洗ってたんじゃない?」
P「マジかよ……」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:22:39.14
ID:097u28zt0
志希「せっかくだし、プロデューサーもコレやってみる?」
P「いや、俺は……」
肇「今度はPさんが相手ですか?」
P「ノリノリだな肇も……」
志希「ほらほら、肇ちゃん待ってるよ~?」
P「……じゃあ、ちょっとだけ。(フリフリ」
肇「!!(テシテシ」
P「…………!(フリフリ」
肇「えい、えい!(テシテシ」
P「……こ、これは……(フリフリ」
肇「むぅ、Pさんやりますね…!(テシテシ」
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:23:51.61
ID:097u28zt0
志希「どうどう、プロデューサー?面白いでしょ?」
P「……志希、すまん。代わってくれ。」
志希「あれ?もういいの?」
肇「もうおしまいなんですか……?」
P「これ以上は、その、まずい。色々と。」
志希「!な~るほどね♪」
肇「そうですか……(シュン」
P「ちょっと休憩室で休んでくる……」
志希「どうぞ~、ごゆっくり♪(フリフリ」
P「そういう意味じゃねぇ。」
肇「どういう意味ですか?(テシテシ」
P「……気にするな。」
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:27:28.66
ID:097u28zt0
P「……ふぅ、まったく。」
P「……忙しかったのはお前だけじゃないんだぞ志希。」
P「……少し横になるか。」
P「しかし、肇のあれ……」
P「結構、いやかなり可愛かったな……」
P「……あーいう方面の仕事も考えてみるか……」
P「みくとか菜々さん辺りに聞いてみて……」
P「そうなると……企画書とか……」
P「…………」
P「…………ZZZ」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:30:16.79
ID:097u28zt0
P「…………はっ。」
志希「あ、やっと起きた。おはよー、プロデューサー。」
P「志希か……どのくらい寝てた……?」
志希「もう夜の9時だよー。ちひろさんたちも帰っちゃった。」
P「マジか……悪い、待たせたよな。起こしてくれてもよかったのに。」
志希「結構ぐっすりだったからね~。……お疲れだったのかな?」
P「かもなぁ。……ありがとうな。」
志希「気にしない気にしない。今度埋め合わせしてくれればいいよーん。」
P「……マストレさんに、手加減してくれるよう頼んでおくよ。」
志希「ちぇ~、免除してくれてもいいのにー。」
P「それはそれ、これはこれだ。」
志希「でも、いいユメ見られたんじゃない?」
P「……それに関して聞きたいことがあるんだが。」
志希「なにカナ?」
肇「……(スヤスヤ」
P「……なんで肇が俺の隣で寝てるんだ?」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:32:06.36
ID:097u28zt0
志希「遊びつくしたら疲れちゃったみたいでねー。ちょっと寝たいって言いだして。」
P「いや、そういうことじゃない。なんでわざわざ隣で寝てるんだってことだ。しかもこれ腕枕じゃないか。」
志希「休憩室にきたらプロデューサーが気持ちよさそーに寝ててさ。隣に真っすぐ向かってたよ。猫まっしぐらって感じ。」
P「そこは止めてくれよ……」
志希「プロデューサー想いの志希ちゃんは、たまにはこういう役得があってもいいんじゃないかなーって思ってね。」
P「立場的にまずいんだよ。」
志希「プロデューサーに撫でられてる肇ちゃん、気持ちよさそうだったよー。頭撫でてた手がそのまま尻尾の付け根に行った時は、さすがの志希ちゃんも焦ったけどねー。」
P「……そこって何かまずいのか。」
志希「猫の尻尾の付け根って性感帯だよ?」
P「……止めてくれたんだよな?」
志希「……まぁまぁ。ちひろさんも見逃してくれたしいいんじゃない?」
P「止めろよ!……待て、ちひろさんにも見られてるのか。」
志希「仲良く寝てる二人を見て、笑って帰ってったよー。」
P「」
志希「『明日ゆっくりお話を聞かせてもらいますね♪』だってさ~。」
P「……終わった。」
志希「一緒にマストレさんコース、行く?」
P「かもな……」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:32:42.63
ID:097u28zt0
P「……とりあえず、今日はもう帰ろう。おそいから二人とも送ってくぞ。ほら、肇も起きろ。」
肇「にゃふ……あ、Pさん……おはようございます……(ゴロゴロ」
P「あー、わかったわかった。頬をこすりつけるな。」
肇「ふふっ。Pさん、あったかい……」
志希「わお♪愛されてるねぇ、プロデューサー。」
P「……ノーコメントだ。」
志希「ちなみに、記憶が消えたりとか、そんな都合のいい効果はないから安心してねー。」
P「安心できるのかそれ……」
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:33:32.69
ID:097u28zt0
~翌日~
肇「……(カオマッカ」
P「だから気にするなって、仕方ないから。」
肇「で、でも、Pさんに、あんな……あうぅ……」
志希「おっはよーございまーす!お、肇ちゃんもばっちりもとに戻ったみたいだねー。よかったよかったー♪」
肇「全然よくないです!!いくら薬のせいとはいえあんなことを……恥ずかしすぎます……。」
志希「でもプロデューサーに遊んでもらってる時とか、すっごく楽しそうだったよ~?」
肇「そ、それは……本能に抗えなかったというか……」
志希「ほうほう、本能に……。貴重な意見をありがとー。次回の参考にするねー♪」
肇「次回なんてありません!!」
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:34:40.79
ID:097u28zt0
P「そうだぞ志希。もうあんなことはごめんだからな。」
志希「あれー?プロデューサーも結構悦んでたのにー?」
P「悦んでないわ!まったく、ちひろさんに事情話すの大変だったんだぞ……」
志希「あ、そういえば。許してもらったの?」
P「あぁ、肇と二人で事情を話してな。」
肇「恥ずかしかったです……」
P「あとは肇の新企画を通すってことで納得してもらった。」
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:35:13.49
ID:097u28zt0
志希「へー、肇ちゃんの次の仕事?なになに気になるー!」
肇「新企画、ですか?それは私も初耳です。」
P「あぁ、ほら、前に撮影の仕事があっただろ?『九天の玄女』をイメージした。」
志希「あーあったねー。綺麗だったよねー肇ちゃん。」
肇「ありがとうございます。私もあのお仕事は思い出深いです。それが、何か?」
P「その『九天の玄女』な、どうも向こうでは『九天玄女娘々』って呼ばれるのが一般的なんだそうだ。」
志希「きゅーてんげんにょ……にゃんにゃん?」
肇「あ、あの、Pさん……?まさか……?」
19:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 02:36:05.23
ID:097u28zt0
P「『はじめだにゃん♪』ってやってみないか?」
肇「やりません!!!」
おしまい
22:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/14(火) 04:17:34.63 ID:eK5oJy6Uo
なにこのかわいい生き物
元スレ
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