1:
◆U.8lOt6xMsuG 2019/12/17(火) 02:33:11.45
ID:YE8hyfTS0
馬場このみさんが童貞のプロデューサーとセックスします
2:
◆U.8lOt6xMsuG 2019/12/17(火) 02:33:46.76
ID:YE8hyfTS0
諦めならとうの昔に終えていた。女の扱いも上手くて、誰からも慕われて。私よりも年下なのに、私よりもしっかりしてて。そんな彼へ好意を抱いたことも『すでに恋人がいる』と諦めたことも、全て過去のことだった。
けれど
「まぁだ俺は女性と付き合ったことないですしね、どーせ」
話題が弾む中、今期のドラマの話になっていて。話題が進む中、酒に酔った彼は気がついたらそう言っていた。始めは酩酊した故の世迷い言かと思っていた。
「へ……へぇ、でも、女性との接し方とか上手じゃない。劇場のみんなとか、テレビ局の人とも」
「姉と妹がいましたからねぇ、ええ、大学も実家から通ってましたし20年以上そこで揉まれ続けた結果ですよ」
「じゃあその指輪は……」
「ああ、これですか。ま、着けといた方が保護者も安心されると思って。大事な娘さんを預けるわけですからね。バレちゃマズいですしちゃんとしたブランドのを」
右手薬指の指輪を外しながら、彼はそう続ける。今が半個室で、私以外の誰もいないから気が緩んでいるのだろうか。本当はここにもう数人いる予定だったけど、みんな予定が合わずに来なかった。
幸運だ。私以外にも好意を寄せているアイドルはいるし、指輪をみて諦めた人だって多い。私だけは、そうじゃ無くて
はやる気持ちを抑えながら、ウーロンハイを口に含み、飲み下して、息を吐く
「……じゃあ、童貞?」
「ぶほっ!」
プロデューサーはぼんじりを吹き出しそうになった。口元に手を当て、唇を拭うようにして、口の中のモノを飲み下してから
「……あんまり、アイドルがそういうこと言わない方が良いと思います」
と、そうとだけ言った。否定はしなかった。
私は横目で彼を見ながら、空になりかけのグラスを扇ぐ。彼が露骨に話題を変えたけど、どこか他人事のようにしか聞けなくて
注文をしながら、あまり食べ過ぎないように、飲み過ぎないように注意しながら
そろそろ時間も、となるときには、胸の中に張り詰めたような決意が生まれていた